近畿地方一円には、約900台の地車が現存しています。曳行形態はもちろんのこと、「ところ変われば品変わる」の言葉のとおり、多種多様な形、意匠が施された地車が存在しています。
これまで、地車研究の諸先輩方により個人的に、その形・構造・意匠・製作年代・製作大工・地域的な分布など、様々な観点で分類がおこなわれ、多種多様な名称で呼び慣わされ、その呼び名が流布しているのが現状です。
したがって、同一の地車が○○型と呼ばれる一方で、××型と呼ばれていたりしています。
また、製作されてから年月を経て、老朽化のために修理・改修がこれまで幾度となくおこなわれ、その原型すらうかがい知ることのできない地車が数多く存在し、分類も複雑困難になってきています。
そういう点をふまえ、できるだけわかりやすく地車の型分けをおこなったのが、この『地車型分け図鑑』です。
上だんじり(上地車)の分類については、文献や資料も乏しく、私なりに疑問点もあるのですが、地車研究の参考になれば幸いです。
2009年10月 泉州堺のだんじり馬鹿 記す

『岸和田型』地車のことを「下だんじり(下地車)」、それ以外の形の地車を「上だんじり(上地車)」と呼びます。
上地車は、様々な観点から細かく分類すれば20種類以上にも別れ多種多様であるのに対し、下地車は岸和田型一つのみを指します。
この呼び名は、昭和40年代から地車研究家の間で呼び交わされてきた呼称で、泉大津市と泉北郡忠岡町の境界のあたる『大津川』の北と南で、曳行されている地車の形態が異なっていたことに由来しています。
上地車と呼ばれる地車には、『担い棒』、『肩背』、などと呼ばれる枠が付いているのに対し、下地車と呼ばれる『岸和田型』地車には付いてないのがこの分類の根拠です。
近年、「重心が上にあるから」とか「下にあるから」だとか、誤った解釈が伝わっていたりします。
くれぐれも、ご注意ください・・・!
