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Meetsな人の20軒

ビオワイン

ロマネ・コンティより、
ビオ・ワインの方が好きになりました。

旨いものなら毒でも食べる僕です。だいたい脂の乗った××から、霜降りの△△△まで、旨いもの≒身体に悪いもの、ってのは世の摂理ですが。(諸事情により名前は伏せておきます)

ともあれ身体にいいから、地球にいいから…、って良い子な理由は、僕がビオワイン(自然派ワイン)・愛好家になった理由じゃないです。僕が今、「72年のロマネ・コンティよりも、66年のシャトー・ペトリュスよりも、はるかにビオワインのほうが好きだ!」と胸を張って言えるようになった理由はただひとつ。

決定的に旨いから。

酸化防止剤最小限の極上ビオワインと、酸化防止剤がどっさり入ったテクノワイン(工業製品としてのワイン)、その差はまるで、最上のシルクと、ごわごわの安ウールの差のよう。特に、体にしみいるような果実味とミネラルの透明感、その純粋さがもたらす衝撃を一度体験すれば、もうテクノワインへの後戻りは難しくなることでしょう。ここらへんが、ワインを飲み尽くしたベテラン・ソムリエや黒帯ワインエキスパートから順番に、ビオワイン狂になっていく、ひとつの理由かもしれません。

ここでひとつご注意。いわゆる「ビオワイン=臭いワイン」という妄信について。最近はあの臭さを「ビオ臭」といって歓迎するソムリエまで出現していますが。「ビオは臭いからいい」、なんて倒錯は、中古レコードは傷が入っているからいいというほどの「倒錯」です。正しいビオワインは、臭くありません。ときに遭遇するあの独特の臭さの理由は主に、還元香、揮発酸香、ブレタノミセス菌香、酸化香の4つなのですが、これは通常のワインでも発生するもの。ビオかノン・ビオかにかかわらず、あの香りは、生産者がワイン造りに少し失敗した時に出る香りなのです。当然、ちゃんと造られたビオワインには、あの「臭さ」は皆無。かわりに葡萄品種本来の、心なごむ優しい香りが花開くものです。

もうひとつ、ビオワインをオーダーする時は「酸化防止剤なしのビオワイン」とのオーダーをお忘れなく。現状では、酸化防止剤どっさりでも、畑が無農薬・化学肥料なしだと、ビオ認定OKなんですよ。これは、よく聞くビオロジク(※)か? ビオディナミ(※)か? の味の差よりはるかに重要。「だからワインはややこしい」ですか? でも、ここさえクリアすればその先に待つハッピーは、とほうもなく巨大です。

※ビオロジク 無農薬有機農法と訳される。機械化などの近代化される以前のワイン造りの製法。

※ビオディナミ 生力学農法と訳される。収穫や瓶詰の時期を月の満ち欠けなどの天体の運行で決める。

(文・寺下光彦)

ビオワイン

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ミーツな人のオススメ1軒

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[キュニエット] (大阪・北新地)
日本屈指のビオワイン版
ヤング・ディサイプル(使徒)の城。

「シャトー・ペトリュスとアンリ・ジャイエ、合わせて100本以上飲んだ」って自称ワイン通さんでも、この店のワインリストの99%が“???”かも。新地の一等地で、セラーには約120種のワイン。でも、ボルドーはたった2種類のみ。その理由は、100%ビオ専門のワインダイニングだから。ボルドー、ビオワインにかけては後進地域ですからね〜。代わりに主役を占めるのがロワール、ラングドック、ローヌとなるわけ。グラスでも、開けまくってますよビオ、毎日20種類も!

オーナーは、ソムリエというよりはサーファーかスケボー少年にも見える、まだ29歳の今城賢さん。フランス、ブルゴーニュで、ミクルスキーなどの名門ドメーヌで約2年勤務。その中で農薬漬けのワイン造りに疑問を持ち、同時に現地でマルセル・ラピエールらの自然派のワインを体験してビオワインの素晴らしさに開眼。帰国後も、ビオワイン一筋となる。リスペクトすべきは、ワインビギナー客が「もっと濃いワインはないんか〜」と叫ぶのに耐えに耐え、3年前から新地でビオワインを勧め続けた勇気と先見性。その勇気ある伝道師ぶりは、新地・ビオワインのひとりヨハネ&パウロといってもよさそう。

ともあれ今城氏が今年もフランスのビオ・エキスポに足を運んで選んだ最近の押しものドメーヌは、「ギ・ボザール」、「アクセル・プフェー」、「クリスチャン・ビネー」といったあたり。もちろん、その日のお薦めグラスワインでも、まるで一口ごとが宇宙遊泳のような、超絶ビオワイン・ワールドを堪能可。味わうごとに、ビオワインありのワイン生活と、なしのワイン生活では、まるで文明社会と無文字社会の差、または宇宙旅行時代と石器時代の差とまで思えてくる。

いずれにせよ、この店のワインの旨さは、全人類に対する偉大な福祉です。

(文・寺下光彦)

[キュニエット]
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キュニエット

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