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栄養素辞典

パントテン酸

パントテン酸

ビタミンB5とも呼ばれるパントテン酸は、水に溶けやすい水溶性のビタミンです。多くの食品に含まれているため、ギリシャ語の「どこにでもある」という意味から名付けられました。
パントテン酸は、糖質脂質たんぱく質などの代謝を活性化する「補酵素」という大切な役割を持っており、体内のいろいろな化学反応を助けています。
また、さまざまな食品から摂ることができ、腸内細菌によって体内でも合成されるため、不足することはほとんどありません。しかし、アルコールやカフェインの摂取によって吸収が阻害され、ストレスによって減少します。
また、熱に弱く、酸やアルカリによって壊れやすい性質があるので、調理のときは加熱しすぎないなどの工夫が必要です。

パントテン酸の主な働き

1.副腎皮質ホルモン(抗ストレスホルモン)の合成
ストレスへの抵抗力をつけることができます。
2.ビタミンCの作用を助ける
ビタミンCビタミンEと一緒に摂取することで、高い抗ストレス効果が期待できます。
3.エネルギー消費の補酵素
たんぱく質脂質炭水化物の代謝を助けます。
4.ホルモン、免疫抗体の形成
ビタミンB6や葉酸と一緒に摂ると、免疫力が強化されます。
5.善玉コレステロールを増やす
血管に良い作用を及ぼす善玉コレステロールは、心臓や血管の病気を予防します。
6.自律神経の働きを維持する

パントテン酸が不足すると パントテン酸を摂りすぎると
動脈硬化、疲労、血圧低下、食欲不振、早期老化、成長障害、生殖能力の低下、免疫力の低下、手足の痛み、精神障害、低血糖症、十二指腸潰瘍、副腎皮質機能低下などの原因となります。 特に過剰症と呼ばれる症状は認められていません。
パントテン酸は、過剰に摂取しても体内で必要な分しか利用されず、残りは尿などと一緒に体外に排出されるので、過剰症の心配もありません。

パントテン酸が特に多く含まれる食品

レバー、魚類、納豆、鶏肉、アボカド、さつまいも、卵

パントテン酸の1日の摂取基準

(単位:mg/日)
年齢 男性 女性
目安量 目安量
0~5(カ月) 4 4
6~11(カ月) 5 5
1~2(歳) 3 3
3~5(歳) 4 4
6~7(歳) 5 5
8~9(歳) 6 5
10~11(歳) 7 6
12~14(歳) 7 6
15~17(歳) 7 5
18~29(歳) 5 5
30~49(歳) 5 5
50~69(歳) 6 5
70以上(歳) 6 5
妊婦の方 - +1
授乳期の方 +1


出典:日本人の食事摂取基準(2010年版)

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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