第1話〜第5話
第6話〜第10話
第11話〜第15話
第16話〜第20話
■第1話〜第5話
総合情報サービス会社「エルドライブ」に勤める山崎灯らのチームは、ネットでの情報検索サービスなど様々な機能をもつネット上の擬似人格、人工知能・「ケイ」を開発していた。
プロジェクト・ケイは、同社内で競合する同様のプロジェクト、「ユウ」に遅れをとりつつも、一般からのモニター募集によるβ版テストにまでこぎつける。先行したユウとその開発主任・横見へのライバル心から灯は、立ち上がって間もないケイに、次々と新しいサービス機能を盛り込んでゆく。
そのうちのひとつ、「ムービーサポートサービス」は、「ケイ」に観たい映画のジャンルなどを告げると彼女が自動的にそれをチョイスし、自宅に居ながらストリーミングで映画を鑑賞できるというもので、映画を観終わった後には、彼女と映画についての感想を話し合ったりすることも出来るというものだった。
ケイのメインプログラマーである檜山亮は、そのサービスでユーザーから求められるであろうファジーな対応と、会話を継続させるためには膨大な量の情報処理が必要となるであろうことを予測し、この企画の導入に反対するが、灯の強引さに押し切られてしまう。
はじまったこのサービスを、ケイのモニターの一人である、受験生・隆志は、早速利用する。
映画を観終わった後、隆志は自分は将来、映画監督になりたいのだと熱く夢を語るが、ケイの反応は鈍い。丁寧だがどこか無機質なケイの言葉から、所詮彼女が、擬似人格であり、ネットサービス用のインターフェイスでしかないのだと知った隆志は、軽い失望を覚える。
隆志は、シナリオの賞に次々に応募していたが、ことごとく落選。現実に迫る受験の圧迫感、将来の夢への焦燥から、思い悩む隆志は、あるとき、ケイを擬似人格と知りつつも自分の愚痴をこぼすが、その時、ふとケイが口にした言葉に、胸をつかれる。
その言葉に、ケイにあるはずのない、人間らしさ・・・想い、感情をみつけたような気がしたからだ。
その頃、檜山亮はケイのプログラムの中に、プロテクトが何重にもかけられ、ブラックボックス化した特殊なプログラム「感情因子」が存在していることに気付く。
それは、今は亡き、亮の実の姉で、ケイの先任の開発者だった檜山圭が密かに開発の初期段階でケイに組み込んだものだったのだ。
人工知能に、人間並みの感情・・・不安定で不完全なそれを持たせた結果がどうなるのか・・・灯はそのプログラムの開放をするか、破棄するかの決断を迫られる・・・・・。
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