一十三十一 インタビュー


◆ DISC ◆
「粉雪のシュプール」 |
壮大な世界の中に、フェミニンで切ない恋愛観を織り込んだ詞の世界、そして何と言っても、ひとたび聴けば魅了されずにはいられない透明感ある美声を持つ歌姫・一十三十一。サウンドにおいては、2005年に発売されたアルバム『Syncronized Singing』で、ASA-CHANGやパードン木村などの多彩なミュージシャンとのコラボを行い、独自の感性をいっそうアーティスティックな方向へ研ぎ澄ましていったかのように見えた。
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__今回のシングルは、いつごろ制作されたんですか? この時期にリリースすることは決まっていたんですか??
クリスマスくらいに発表するのは決まっていたんですが、制作は真夏にしていたんです。でも、もともと真夏に真冬の曲を作ろうとしていたわけではなくて、たまたま曲を聴いたらイメージが真冬で(笑)。だから、あえて「真冬にあったかい曲を」と思って。それに、年末だけど、これから起こる新しい何か予感させる、ウィンターソングにしたかったんです。
__一十三十一さんとウィンターソングというイメージが、なかなか結びつかなかったんです。冬のイメージを考えると、どちらかというとストイックな重い曲を想像していたんですが、まったく違いますね。冬の定番ソングになりそうなくらいキャッチーな楽曲で、驚きました。
今回は、biceさんの曲に詞を書いたんですけども、ほかの人の楽曲を頂いてシングルにするのは珍しいんですよ。ちょっと感じが違うのは、そのせいだと思います。でも、このメロディの中には、私の好きな要素がいっぱい入ってるんです。私が持ってる世界と共鳴する部分から、イメージが溢れ出たので、ぜひやりたいと思って。
__ご自身だけで作詞・作曲を行うことの多い一十三十一さんにとっては、人が書いた曲に歌詞をつけるとなると、イメージにズレなどは生じませんでしたか?
自分だけで書いていると、よくも悪くも思い通りのところにしか行かないんですね。だけど、人とのコラボレートは、曲作りもセッションも、外国へ旅をするのもそうなんですけど、予想外のことが起こりうるし、それが逆に面白かったりするんです。だから、今回のズレも、私の知らない扉を開けてくれたという意味で、トライアルとして楽しめました。
__白銀を想像させる、キラキラしたエレクトロニックなサウンドに合わせるように、歌詞もこれまでの楽曲よりポジティブなイメージですね。
一十三十一にしては珍しく、切ないだけじゃ終わらないハッピーな曲ができたと思って。今までも、ポジティブだったんですけど、ひとりでいる設定が多かったんです。でも、今回の場合は対象との距離感が近くて、フレンドリーなラブソングになってます。
__そういった歌詞の変化には、何かきっかけがあったんでしょうか?
メロディあっての言葉選びだったりするので、導かれたというのが大きかったし、プライベートでもラブなことがいろいろとあったので、それが反映されていますね(笑)。
__一十三十一さんは、北海道のご出身ですし、一般の人よりも冬のイメージは湧きやすかったんじゃないでしょうか?
いくらでも出ますね。北海道の人たちの、記憶の半分近くは白い世界なんですよ。ゲレンデのイメージやドラマなどは、リアルにいっぱいありますし。スノボやスキーをしないと、冬の楽しみがないですからね。そうしないと、雪ってホントにヘイトな存在になってしまうかも。仲良くなった方が楽! 雪ん子にならないと (笑)。
__2007年1月24日にはコレクションアルバムも『TOICOLLE』発売されますが、こちらはどんな作品に仕上がっていますか?
“一十三十一IS”っという感じのアルバムですね。もちろん、今年リリースした『ウェザーリポート』、『粉雪のシュプール』も入ってますし、新曲としては2作が書き下ろしです。
__今作に収録された、これまでの作品を振り返ってみて、いかがでしたか?
こんなに時間が経っていたんだと実感しました。いつもいろんな人に助けられて、時を渡ってきたんだと、感謝の気持ちでいっぱいです。このアルバムを聴くと映画を16本分くらい観た気分なんですよ(笑)。いろんなドラマがあって。
それに、基本的には定着できないタイプなので、新しいものとつながって、また始まってと、ずっと変わり続けてると思いましたね。あと、ちょっと丸くなったかな。デビュー当時は、自分の中にいるほうが楽しかった。トンガリ娘だったんです(笑)。でも、今はコラボるのも面白いし、一曲ごとにうれしいことがいっぱいあったから、安心感を得られるようになったんですよね。信頼関係から生まれる、ゆとり感とかね。
__2007年1月からはソロ全国ツアーが控えてますね。
まとまったツアーは初めてなので、わくわくです。“Super Spur期”として、集中的にそこに挑めるというのも楽しみ。いつもよりも増したファンタジアを、みんなで企んでます!
宝塚大劇場
プライベートでも度々訪れることから、関西にはゆかりが深いという一十三十一さん。お気に入りのスポットもたくさんあるそうですが、今、一番のお気に入りの場所としてあげてくれたのが「宝塚歌劇」。今年、初めて「ベルサイユのばら」の公演を観に行き、いたく感動したそうで、「私、若いころに観てたら、この道に進んでたかもしれないっていうくらい、すばらしいと思ったんです」と言わしめるほど。「度肝を抜かれるってこういうことですよね。最後は入りすぎて、もう号泣してました!」と、初めて見る豪華絢爛な夢の世界にどっぷり浸ってしまった様子。
また、このほかにも岡本太郎作の「太陽の塔」や、今は閉店してしまったアメリカ村の町屋風カフェ「hare hare organic cafe」など、ひとつに絞るのが大変なくらい、関西はあるイミ“ホーム”なんだそうです。
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