ライブレポート

更新日:2011年5月27日

ザ・ビートモーターズ 2011.5.14@ファンダンゴ「自由マン大接近ツアー」

ザ・ビートモーターズ 無敵のライブバンドへの道を歩みだした、彼らのシンプルなロックンロール! 2009年7月ミニアルバム『気楽にやろうぜ』をリリース、彗星のごとく音楽界に現れたザ・ビートモーターズ。シンプルかつ叙情的でソウルフルな骨太日本語ロックンロールをかき鳴らし、特に秋葉正志(Vo&G)の圧倒的ボーカルには、とにかく痺れる。2011年3月には、待望の1stフルアルバム『The First Cut is The Sweetest』を発表。大阪初のワンマンライブは、ロックンロールバンドの聖地である十三ファンダンゴで行われた。

ファンダンゴはバックステージがないため、客席横の階段からメンバーが降りてくる。先頭はスティックでリズムを刻む鹿野隆広(D)、ベースのジョニー柳川はトレードマークとも言えるスカーフを振り回しながら登場。その後をギターの木村哲朗が駆け抜け、秋葉はゆっくり階段を下りる。若手ながら威風堂々な雰囲気に、嫌でも期待は高まり、鋭いギターカッティングに、重厚なドラムが叩き込まれる『メリーゴーランド』でスタート。細身のジャケットにハット、スカーフと見た目ではクールに見えるジョニーが一心不乱にベースをかき鳴らす。空気すべてを塗りつぶすような秋葉の声がファンダンゴに響き渡る。そして、この男は「オーイエー!」というフレーズがよく似合う。ハーモニカを吹く姿、グルーヴに身を委ねる原始的な動き、全てが絵になる男だ。

ザ・ビートモーターズ

この日、何よりも変化を感じたのは、秋葉が積極的に観客とコミュニケーションを取り始めたということ。これまでの秋葉は、MCになった途端無口になり、他のメンバーにMCを全面的に任すというシャイな一面を見せていた。が、自身がフロントマンとして、バンドの顔として引っ張っていくという意思を感じさせるMCをするようになり、「このライブで解散するくらいの気でやります!」というひと言には、胸が熱くなってしまった。ライブひとつひとつを全力投球で完全燃焼するという心意気がひしひしと伝わってくる。それは、MCに関わらずライブ中全ての行動言動に感じられ、その意識改革がバンド自体からも感じられるようになった。だからこそ、より観客を巻き込めるようになったのだろう。

それが、如実に現れていたのは、FM802ヘビーローテーションにも選ばれた『ちくちくちく』。一気にフロアは盛り上がり、観客全員が「ちくちくちく!」と熱唱しながら踊っていた姿に圧倒される。『ちくちくちく』のような衝動性を感じる楽曲から、『恋をしている』のような叙情性を感じる楽曲まで、その幅広さは、今回のアルバムでより広がっている。ねっとりしたブルースの雰囲気がある『車なのさ』、スローディスコ調で横ノリな『あのこにキッス』。さらに、自主制作時代のミニアルバムに収録された、衝動的な『かちこち先生』と叙情性のある『ロック・フェスティバルの日』も披露、初期から楽曲の完成度が高かったという事に改めて気付かされる。特に、雨が降っているからロックフェスには行かず、家で恋人とテレビを観ているという情景が歌われる『ロック・フェスティバルの日』は、ロマンチックの極地であり、現在の状態での音源も聴きたくなる魅力的な楽曲であった。

ザ・ビートモーターズ

秋葉のドラが要所要所で炸裂する『素晴らしいね』では、長尺の楽曲ならではの恍惚感を味わせ、どんな曲でも、自分たちを魅せる事ができるようになっている。今回のツアーで、怒髪天やフラワーカンパニーズ、SCOOBIE DO、KING BROTHERS、アナログフィッシュら先輩ライブバンドと一戦を交えてきた事は、非常に大きかったであろう。確実に屈強なる無敵のライブバンドの道を歩みだしている。

この日は何と予定されていなかったダブルアンコールまで起き、木村は「人生で初めての2回連続アンコールです!」と感激をあらわにした。ラストナンバーとなった『9 to 5』は、彼らもフロアも疲れを微塵も感じさせず、一体感が増した大団円となった。初陣というように初々しさはあるものの、頼もしさを感じさせてくれた若武者たち。戦場と言う名の数々のライブで揉まれ、よりたくましくなって、またワンマンライブで成長した姿を見せて欲しい。

写真:増田好郎
文:鈴木淳史

秋葉正志(Vo&G) 木村哲朗(G) ジョニー柳川(B) 鹿野隆広(D)
set list
  • 01)メリーゴーランド
  • 02)アンドレア
  • 03)塀
  • 04)ボーイフレンド
  • 05)かちこち先生
  • 06)スマイルをおくれよ
  • 07)車なのさ
  • 08)恋をしている
  • 09)きれいな少女
  • 10)あのこにキッス
  • 11)ちくちくちく
  • 12)ロック・フェスティバルの日
  • 13)夢のしわざ
  • 14)素晴らしいね
  • 15)恋するふたり
  • 16)ドライブ天国
  • 17)自由マン
  • 18)恋がしたい
Encore1
01)ジェット先生
02)ばらいろの世界
Encore2
01)9 to 5

new disc

『The First Cut is The Sweetest』
artist ザ・ビートモーターズ
title The First Cut is The Sweetest
release date 2011年3月2日
information 品番:XQIY-1104
価格:2,400円(税込)

CDの詳細情報はこちら

live

「想う壺温泉!」
2011年6月19日(日)会場:大阪城音楽堂
時間:OPEN 13:00/START 13:30
「ノリノリバトルシリーズ〜ザ・ビートモーターズからの挑戦状」
2011年11月26日(土)会場:ファンダンゴ
時間:OPEN 18:00/START 18:30

artist profile

ザ・ビートモーターズ明治大学のサークルで出会った秋葉正志(Vo&G)、木村哲朗(G)、ジョニー柳川(B)が結成したロックバンド。2004年には、秋葉と同郷である鹿野隆広(D)が加入、東京都内のライブハウスを中心に精力的にライブ活動を繰り広げる。2009年7月ミニアルバム『気楽にやろうぜ』をライブ会場限定で発売。同年11月からは、全国流通をスタートさせ、大きな話題を集める。その後、『SUMMER SONIC 2009』『COUNTDOWN JAPAN』『RADIO CRAZY』など、大型フェスやイベントに続々出演、2010年4月には、2ndミニアルバム『素晴らしいね』をリリース。同年6月には、下北沢SHELTERにて初ワンマンを開催。チケットは完売、彼らに対する注目の高さを伺わせた。2011年3月に初オリジナルフルアルバム『The First Cut is The Sweetest』を発売。 officialhttp://www.thebeatmotors.com/

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