関西/京都ニュース詳細 01月12日 08:35

史上初、天台座主が知恩院と西本願寺で法要 2月、京都

 天台宗総本山・延暦寺(大津市)は2月、森川宏映座主(91)を導師に、浄土宗総本山・知恩院(京都市東山区)と、浄土真宗本願寺派本山・西本願寺(下京区)で法要を営む。延暦寺によると、天台宗最高位の座主が両寺で法要を営むのは史上初という。

■浄土教の祖、源信の千年遠忌で

 昨年、日本の浄土教の祖で平安時代の延暦寺僧侶、恵心僧都源信(942~1017年)の千年遠忌を迎えたのに合わせ、浄土系寺院を代表する両寺院で法要を営むことにした。2月14日に西本願寺阿弥陀堂で、同17日に知恩院法然上人御堂(集会堂)で行い、希望者は自由に参拝できる。

 延暦寺のある比叡山は鎌倉仏教の祖師たちが学んだ“母なる山”と言われる。浄土宗を開いた法然(1133~1212年)も、浄土真宗の宗祖親鸞(1173~1262年)も比叡山で学び、山を下りた後にそれぞれの教えを開いた。

 この2人に大きな影響を与えたのが源信だった。極楽往生を説いて浄土教の理論を記した源信の主著「往生要集」は、法然が、7世紀の唐の僧善導の浄土思想を知る契機ともなった。親鸞は、その法然に教えを請うた。西本願寺では、親鸞が定めた「七高僧」の6番目が源信で、親鸞の言葉を歌にした「正信偈(しょうしんげ)」にも「源信」の名前が登場するなど門信徒になじみがある。

 一方で、延暦寺は法然率いる教団に対して専修念仏の停止を求め、法然の廟(びょう)所を破壊して骨を鴨川に流そうとしたと伝わる。室町時代の1465(寛正6)年には、本願寺と本願寺8世蓮如を仏敵と名指しし、本願寺(大谷本願寺)を破壊した。

 源信の千年遠忌の昨年、浄土宗と西本願寺は延暦寺で法要を営んだ。今回は、三つの寺院が祖師たちの浄土教の系譜を縁に手を携える。延暦寺教化部長の小鴨覚俊副執行(48)は「念仏に対する考え方はそれぞれ異なるが、宗派の枠を超え、現代社会にともに向き合うきっかけとしたい。人々の平和と幸せを願いたい」と話す。

【京都新聞社】

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