30,000人以上が参加する大阪マラソン。
そんな一大イベントを陰で支える人たちの思いや意気込みをご紹介します。

縁の下で大会を支える!力持ちボランティア

大阪マラソンにおいて、必要不可欠なのがボランティアの方々。
大会3日前、大阪マラソンEXPOの準備期間から、マラソン当日のスタートからフィニッシュまで、
さまざまな場所で活躍してくれています。
今回はそんなボランティアの中から、大阪マラソンならではといえる「力持ちボランティア」について紹介。
力持ちボランティアができた経緯や現場の様子、やりがいなどについてお話をお聞きしました。

  • 大槻雄一さん 持丸修平さん
  • 大阪マラソンボランティアセンター
    持丸修平さん(右)

    力持ちボランティア
    大槻雄一さん(左)

「大会運営になくてはならない存在」
関西以外からも集結します!

  • 大阪マラソンでは、何人くらいの方がボランティアに参加されていますか?
    大阪マラソンEXPO、大会当日の4日間合わせて、約1万人ですね。第1回大会からほぼ同じ人数で推移しています。関西圏の方が多いですが、関東圏のスポーツボランティアに熱心な方、九州や北海道などから参加される方もいますね。(持丸さん)

  • 「大会運営になくてはならない存在」関西以外からも集結します!

  • 「大会運営になくてはならない存在」関西以外からも集結します!
  • どのようなボランティアがあるのでしょうか?
    大阪マラソンEXPO(11月24日(金)・25日(土))ではランナーの受付場所でボランティアの皆さんに活躍いただいています。チラシやプログラムなどの配布物の準備作業(大会3日前)をするところからボランティアの活動は始まるんですよ。大会当日になると、まず大阪城公園のスタートブロックで活動していただく「出発係」がいます。3万人のランナーが走るので、タイム順に速い方から並んでいただく必要があります。ナンバーカード(ゼッケン)に入っているアルファベットの早い順にAブロックの人から整列していくのですが、ナンバーカード(ゼッケン)を見ながら該当ブロックにランナーがちゃんと辿りつけるよう、案内誘導を行うのが出発係になります。また、ランナーの手荷物は10トントラックでフィニッシュ地点のインテックス大阪まで運ぶのですが、スタートの整列前にランナーから手荷物を預かる「手荷物預かり係」もあります。その他にもスタート前の給水のアシスト、広い大阪城公園で迷わないように会場案内することなどを、ボランティアの方々にお願いしています。(持丸さん)

  • コース上ではどのようなボランティアがありますか?
    主だったところで言うと、大会運営ボランティアとして「コース沿道整理」を行います。公道を使いますので、カラーコーンを並べる、コース上に観客が入らないようテープを引く、交差点によっては鉄柵を置くといったコースの設営をしてもらって、レース中はランナーの安全確保のため、観客が中に入らないよう注意する、という役割を担当してもらいます。力持ちボランティアももちろん、ここに入ります。他にも、レース中はコース付近に仮設トイレを設置しているのでその誘導対応、さらに給水・給食、一部歩道橋などで観客の方を案内誘導するというところもボランティアの方に担当いただきます。救護所でランナーを医事救護スタッフに引き継ぐための情報を記入したりといった活動もありますね。
    チャレンジランフィニッシュブロック(大阪市役所)、フィニッシュブロック(インテックス大阪)については、フィニッシュされたランナーの方々にドリンクやタオルを渡す、完走メダルの配布、エネルギー補給のための食べ物などの配布といった、我々がランナーサービスと呼んでいる一連の活動を行います。そのあとはナンバーカード(ゼッケン)を見ながら手荷物を返却していくということなどもボランティアの方の活動になります。スタートブロックと同じ、会場案内や総合案内の活動もありますね。(持丸さん)

  • 「大会運営になくてはならない存在」関西以外からも集結します!

大阪マラソン発祥のボランティア
「力持ちボランティア」

  • 大阪マラソン発祥のボランティア「力持ちボランティア」
  • 力持ちボランティアはいつから始まったものですか?
    第4回大会から自転車の運搬補助をボランティアに取り入れることになりました。きっかけは正直に言うと、大阪の街はものすごく自転車の数が多いから(笑)。第1回大会では自転車運搬のスタッフというのは特に配置していなかったのですが、道路横断の際に課題があるということが分かったのです。いろんな議論を経て、第2回大会からまずボランティアではなく大会運営スタッフで始めてみました。そして大会を3回目までやってみたのですが、その頃にはある程度ボランティアの土台もできてきて、ボランティアの方からもいろいろやってみたいという声があったり、大会運営側としてもそういったニーズを広げられないかという考えも出てきたんです。



  • なので、危険がない場所については、熱い気持ちを持ったボランティアの方に参加していただけるんじゃないか、ということで、ボランティアのニーズを広げていくということをひとつの目的として、第4回大会から取り入れることになりました。知る限りでは、こういう自転車運搬のボランティアは大阪マラソンが発祥だと思います。今は、京都や名古屋も取り入れているようです。「力持ちボランティア」という名前は、スタートした第4回目から変わっていません。一般の大会運営ボランティアとは違うので、名前で区別して募集しないといけないということで、いろいろな話をしながら決めました。当初のイメージでは屈強な男子が重たいものを平気な顔して持ち上げて歩く、という絵を浮かべていたので、それをどう言えばいいのか、議論のなかで浮かんできたのが「力持ち」という言葉です。活動内容に結びつきやすい名前でいくとこれかな、ということで「力持ちボランティア」になりました。当初は「自転車運搬ボランティア」というのもあったんですが、あまりにも直球過ぎるな、と(笑)。(持丸さん)

  • 力持ちボランティアの人数や活動場所は?
    最初にボランティアを募集した第4回大会では30名ほどでスタートしました。昨年は60名ほどに参加していただきました。今年は一般のボランティアが昨年より早めに定員に達しまして、その影響もあってか、力持ちボランティアも順調に集まっています。今年はもしかしたら100名に届くかもしれない、と考えているところです。
    実際に活動を行っていただく場所ですが、昨年は鶴橋の地下、千日前通の下寺町交差点の歩道橋、道頓堀橋の3カ所でした。なので、1つの場所に約20名の力持ちボランティアの方がいることになりますね。人数が増えれば、4カ所にということもあるかもしれません。
    一番始めの力持ちボランティアの説明会では、実際に自転車を用意して、集まっていただいた方に運んでもらうという実践演習をしました。「ヒジを曲げるとしんどいね」「伸ばした方が楽」とか、話し合って。昨年からは実践練習ではなく、映像を見てもらって注意点などを説明する形になっています。(持丸さん)

  • 大阪マラソン発祥のボランティア「力持ちボランティア」

「ありがとう!」の一言で頑張れる。

  • ありがとう!」の一言で頑張れる。
  • 大槻さんはなぜ力持ちボランティアに参加しようと思われたんですか?
    マラソンはあんまり得意じゃないし、本番のレースは競争率も高く落選したという人の話しも聞いていたんです。それで大阪マラソンに参加するなら力持ちボランティアしかないかな、と(笑)。マラソン当日、交通規制がかかると通りたくても通れない。それで困ってる人がいるので、手助けをしたいなと思ったのがきっかけですね。力持ちボランティアが始まった第4回大会からずっと継続して力持ちボランティアをやっています。(大槻さん)

  • 力持ちボランティアになると支給されるものとかあるのですか?
    説明会でウエア、キャップ、軍手、それにピンバッジを受け取ります。このピンバッジを集めてるんですよ。毎年デザインが違うので、大切にしています。力持ちボランティアに参加しないと手に入らないものなんですよ(大槻さん)

  • ありがとう!」の一言で頑張れる。

  • ありがとう!」の一言で頑張れる。
  • マラソン当日のスケジュールについて教えてください
    マラソン当日は説明会で指定された担当場所に集合して、交通規制が始まると力持ちボランティアの出番。自転車が来る度にかついで運びます。昨年は鶴橋の地下道でしたが、ちょっときつかった(笑)。距離が長いんですよ。段差が多いし、上がるのが大変。時間帯によっては、ひっきりなしに自転車が来ますし、一般の利用客の方も多い。当日は担当場所の規制が解かれたら、その場で解散ということになります。(大槻さん)
    担当場所については、性別、年齢、過去に経験されているかなどを考慮させていただいて、バランスをとって割り振りさせていただいてます。(持丸さん)

  • 力持ちボランティアをやっていて楽しいこと、大変なことは? 
    同じ場所のボランティアの人と仲良くなったら、打ち上げに行ったりもするんですよ。仲間づくりできるのもいいところですね。大会の後もSNSでつながったりして、翌年また顔を合わすメンバーもいます。そして、力持ちボランティアをやったことがきっかけで、いろんなボランティアをやりたいなという気持ちが芽生えました。昨年は大阪市民マラソンに受付ボランティアとして参加しましたし、今年も応募しています。大変なことは、やっぱり体力を使うこと。去年は15、6台運んだんですが、電動アシスト自転車はやっぱり重いですね。普通の自転車の倍はあるんじゃないかっていう印象です。そして買い物の袋をいっぱい前と後ろにたっぷり積んでいる自転車もあります(荷物は自転車利用されるご本人にお持ちいただくのですが)。普段は生活道路ですし、当然のことなんですけどね。(大槻さん)

  • ありがとう!」の一言で頑張れる。

  • ありがとう!」の一言で頑張れる。
  • 力持ちボランティアに興味のある人、やってみようと思う人へメッセージをお願いします 
    力持ちボランティアは体力を使うので、もちろん疲れます。でもやりがいがある。体力もつきますよ。マラソンはもっと体力がいると思いますけど(笑)。安全が一番大事なので、重たい自転車の場合は、2人ペアでやりますし、通行人の方にケガをさせないよう、周りに注意を払いながら活動しています。女性であっても他のボランティアがサポートしますので問題ありませんし、協力しあうのが力持ちボランティア。不安がらずに応募してもらえたらいいと思います。参加していると楽しいし、仲間づくりもできる。そして一番うれしいのは「ありがとう」って言ってもらえること。その言葉に救われるし、がんばろうと思えるんです。身体が続く限り、力持ちボランティアをやりたいと思ってます。これからもずっと力持ちボランティアのピンバッジを並べていきますよ。(大槻さん)

その名前どおり、体力が必要な力持ちボランティアですが、その分やりがいも大きく、充実感、達成感もあることがわかりました。そして参加した人だけがゲットできる、力持ちボランティアのピンバッジはまさに勲章。毎年デザインが変わるというレアアイテムだけに、参加する大きな楽しみになっているようです。今年の大阪マラソンでは、大会がスムーズに進行するための縁の下の力持ちである力持ちボランティアの方々にも注目してみてください!