eoイベントレポート

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eo光×ホームドラマチャンネル Presents
「鬼平犯科帳」プレミアム上映会
2016年3月27日(日)14:00〜
「eo光」と「ホームドラマチャンネル」が日頃のご愛顧を感謝しスペシャルイベントを企画。人気時代劇の「鬼平犯科帳」の特別上映会を開催しました。密偵・おまさ役の梶芽衣子さんのトークショーも大盛況!

  1. 今回の上映作品は、韓流ドラマ・K−POP、時代劇、国内ドラマ、台湾ドラマなどの人気作をセレクトして放送するホームドラマチャンネルでも、人気番組の一つである「鬼平犯科帳」です。原作は池波正太郎のベストセラー。悪人たちから“鬼平”の名で恐れられる火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を中村吉右衛門が演じています。今回は、この人気時代劇の第一シーズンの第5話「血闘」を上映します。

開場

  1. 上映会場は、大阪・淀屋橋駅すぐの朝日生命ホール。13時30分の会場前からたくさんのファンが行列を作りました。
  2. 13時30分に開場すると多くのお客さんが入場してきました。

上映開始

  1. 14時になると司会のあだち理絵子さんがステージに登場。参加者のみなさんに作品説明や注意事項を伝えて、すぐに上映を開始しました。

上映終了

  1. 14時50分に「鬼平犯科帳」第一シーズンの第5話「血闘」の上映が終了。

トークショー

  1. 今回の上映作品である「血闘」は、密偵おまさのことが描かれています。 「鬼平犯科帳」では主要なキャラクターである密偵おまさ。上映会のスペシャル企画として、27年前に開始した第一シーズンから密偵おまさを演じる梶芽衣子さんが上映終了後に、司会のあだちさんの誘導で登場しました。
  2. トークタイムは、司会のあだちさんからのインタビュー形式で進行。梶さんに 「鬼平犯科帳」の裏話を聞いていきました。
  3. ——ドラマに出演するきっかけは何だったんですか。
    ある日、新聞を開いていつものように読んでましたら、中村吉右衛門さんの連続ドラマ「鬼平犯科帳」がクランクインするという記事を見つけまして。「えっ!」と思って、「これやりたいなぁ」と思ったんですよ。その時にちょうどフジテレビで「教師びんびん物語」をトシちゃんとやっておりまして、「鬼平犯科帳」もフジテレビでしょ。クランクインしているから、「もうやる役はないだろうなぁ。やらせてはもらえないだろうなぁ」と思ってたんです。あにはからんや、密偵おまさって5話からの登場なんですよ。新聞記事がでたのは、2本目を撮影している時だったから間に合ったんですよ。
  4. ——それは、梶さんが「私出たい!」と?
    フジテレビだったんで、「もしお役があれば、どんなお役でもいいから出させてもらえませんか?出られたら光栄です」と志願して。そしたらおまさの役があって、運命的なものを感じましたね。

    ——ご自分でお知りになって、志願して、それが実現したんですね。
    そうですね。ですから、あの日新聞を開かなかったら、この役に出会えてなかったと思いますね。池波先生の作品は、ご存命の時から、原作に忠実にやってくれという先生のご意思があるんです。普通はレギュラー出演者になると出さなきゃいけなくなる。原作に出てなくても、どうしても無理やり、出すとかってあるじゃない。それは絶対まかり成らないっていうのが、池波先生なんですよね。ですから、レギュラーに入ってやりだしてからも、おまさが原作に出てないものは、出られないんですよ。  そんなことからおまさ役がまだ決まってなかったので、出られることになったんです。 何か運命を感じました。そこから27年間もね。長い間やらせていただけるというのは、本当に光栄です。

    ——そんな、おまさを長年やってこられ、おまさの一番の魅力ってどんなところだと思いますか。
    そうですね、潔さと健気さと、強さですね。あっぱれな女性だと思います。幼少の頃から、平蔵さんを知っていて、平蔵さんの面倒を見たりして、おまさのお父さんっていうのが、やっぱり盗人の忠助で、昔は平蔵さんと仲良しだったんですね。

    ——おまさにとっては、初恋の人というか。
    悪友みたいな感じだったんですよね。たとえば暴れて帰ってきて、介抱するのはおまさ。酔っ払って帰ってきて、介抱するのもおまさって。そういう意味では、おまさの存在って平蔵さんの中でも特別だと思うんです。おまさからはもっと特別。だから、平蔵さんが幕府の命令で火付け盗賊改め方になった時に、志願して、「密偵で私を使ってください」と。この潔さが最大の魅力じゃないでしょうか。命預けるわけですから。
    いまでも、街歩いていると、梶さんではなく、「おまささんですね」と声をかけられることがあるんですけど。なかには「おまさは、平蔵が好きなんだよねぇ」なんて、気持ちをわかってくださる方もいましたね。
    おまさが平蔵さんをどう思っているとか、逆に平蔵さんがおまさをどう思っているかというのは原作できっちり描いてはいないんですけど、でもなんとなく、27年間やってる間に、観てらっしゃる方が、「おまさは平蔵が好きなのね」とか、平蔵を、深く愛していることを感じとってくださっているのが、役者冥利に尽きますね。
  5. ほかにも、約45分にわたったトークショーでは、「鬼平犯科帳」関する、裏話や撮影所での苦労話、また梶さんの美の秘訣や健康法まで、丁寧な言葉づかいでたくさんお話いただきました。
    また、フレンドリーにたっぷりお話してくださった梶さんにビックリした参加者も多かったようです。スクリーンやテレビ画面とは違った、気さくな梶さんの素顔に、「あらためて好きになった」という声も聞かれました。

質問コーナー

  1. 上映会参加者からの質問を梶さんが答えるコーナーでは抽選で選ばれた5名の参加者が、マイクを持って、直接梶さんに質問をしました。抽選に当たった参加者からは、夕方5時に晩ごはんを食べるという梶さんのライフスタイルに「私はできないんですが…」といったまるで悩み相談のようなものから、梶さんの大ファンから過去の出演映画に関する細かなことまで、多彩な質問が飛びだしました。
  2. 参加者からの質問にとてもきさくに答えてくださる梶さん。
  3. Q.
    台本を1冊分頭に入れて撮影前に臨んでいるとおっしゃっていましたが、私なんかは「今、なにをしようか」ということさえ忘れてしまうのですが、梶さんはないのですか?
    A.
    私も最近、仕事を離れたら出てきましたね。ここの台所になに取りに来たんだっけ?ということが時々あったりしますけど、すぐ思い出しますので、まだ大丈夫かと思ったりします。セリフを覚えるのは50年のキャリアがそうさせているように思います。訓練ができているからだと思うのですが、人様が思うほど大変じゃないですよ(笑)。台本は、基本的に3回読むんです。鬼平の場合は1回目は、「今回はこういう話ね」って読んで全体を把握する。次に読むときは、「おまさは、今回はどういう役回りなんだろう」ということを意識しながら読む。3回目に読むときにセリフを入れて覚えています。セリフを入れるのは、台本と役を理解していれば、それほど苦痛ではないんですよ。
  4. Q.
    これがはまり役だったな、自分らしさが出せた作品は、どれですか?
    A.
    私ね、50年やってきて、自分がやりたい役というのをやったことがないの。全部オファーがあって、その台本を読ませていただいて、自分で判断して決めてきたんです。ですから、役でということはないんですけど、ただ、この作品に出たいと思ったのは、後にも先にもテレビで「鬼平犯科帳」、映画は松竹の「わるいやつら」という作品の2本だけなんです。
    当時、「曽根崎心中」という作品で全部の主演女優賞をいただいた時だったのですが、松本清張原作「わるいやつら」の野村芳太郎監督と会うことがあって、「ぜひご一緒に仕事をしたいな」と心の中で思っていたら、「野村先生から、梶さんボクとはこれまで一度も仕事したことありませんね」と声をかけてくださった。自分の心の中では、賞をいただいたからといって主役しかやらないと思われるのが嫌だったんで、撮影に入ることは存じあげていたので、野村監督に「私にできる役はございませんか?」とお手紙を差し上げたんですよ。そしたら、「京都の料亭の女将の役があるので、この役が良ければぜひ」とおっしゃっていただいたの。
    この作品は、松本清張さんと野村さんがお二人で立ち上げた制作会社の最初の作品だったんです。撮影が終わって、今はないんですが銀座のピカデリーでプレミアム試写会をやったんです。その時に、会場に行ったら遠くの方に清張先生がいらしたの。そしたら私の方に走ってきてくださって、「君が一番良かった!」って言ってくださった。これは私の自慢なのよ。

プレゼント抽選会

  1. 梶さん自身が、席番の書かれたカードを抽選し、当選した方に梶芽衣子さんのサイン色紙をプレゼントする企画。小サイズ5枚と大サイズ3枚のサイン色紙がプレゼントされ、もらった方はかなり喜んでおられました。

上映会終了後の挨拶

  1. 「今年でデビュー50年。そのうちの27年間なので、半分以上、鬼平に出演させていただいているんです。業界の重鎮たちから“日本のテレビ映画の時代劇では、これ以上の傑作は生まれないだろう”と言われている作品に27年もやらせていただいたことは、ほんとにこの上ない光栄です。これからも、とにかく元気で、いらないって言われるまでは(笑)、頑張ろうと思っていますので、今後ともどうぞよろしくお願いします」という梶さんの最後の挨拶でしめくくられ、イベントは16時20分に終了。客席からは大きな拍手がわき起こりました。

スペシャルインタビュー

  1. このページをご覧の方のために、引き続き「鬼平犯科帳」の裏話を梶さんにおうかがいしました。
  2. ——「鬼平犯科帳」の撮影現場の雰囲気はどんな感じでしょうか?
    まず、私語はないですから現場は。無駄口をしている人は一人もいませんね。

    ——全員でしょうか?
    もちろん。撮影所のスタジオの地面は、音がしないように土なんですよ。そうすると無言で動いてると、なんとなく埃がライトのなかに浮かび上がることがあるでしょ。「うわぁ、埃が出てるなぁ」と思ったら、ジョウロでお水を巻き始める人がいるんですが、そういう人も無言なんです。それを、27年。これだけやってても、初日のセットに入った時には空気が重苦しいんです。普通に「おはようございます」って入っていくだけ、「おひさしぶり!」とかね。あとはセリフを言うだけなんです。

    ——皆さん集中されているんですね。
    「鬼平犯科帳」って映画の手法で撮っているんですよ。1台のカメラでね。いまだに映画のフィルム。いま、どこを見てもフィルムで撮っているドラマはないでしょうね。
    どういうことかと申しますと、テレビのスタジオってたいてい4台ほど、カメラがあって、ワンシーンワンカットが普通なんです。でも、映画の手法はワンシーンワンカットじゃないんですよ。
    2人が話すシーンでも、それぞれがレンズに向かって話すことになっちゃう。
    その場合は、相手がどんな芝居したかを見てないとそれを受けた芝居ができないの。だから1台でやるのは大変なのよ。無駄口なんかしている暇はないんです。

    ——ほかの役者さんの収録場面もずっと見ておられるのですね。
    受けなきゃなんないからね。それが映画なんですよね。
    なおかつ、現場にモニターがありません。テレビみたいに今撮ったものをすぐ観るとかはできないんです。鬼平の現場にはモニターなんて絶対無いですから。だからスタッフも撮影に注目していないといけないんです。カメラにしても照明にしても、不自然な影が入ってないかなど、自分たちの目で確認しないといけないでしょ。細心の注意を払っておかないといけない。今日、撮ったものは1週間経たないと観れないんです。

    ——現像が必要なんですね。
    ラッシュというんですけどね。1週間経って初めて、ラッシュルームで観られるのですが、そこでミスに気がついても、セットがない場合もありますからね。誰もが「OK!」の言葉を信じて撮り直しなんか考えられないわけなんですよ。
    だから映画の撮影は、ことのほか緊張しますね。

    ——緊張感がスゴイですね。
    フィルムってお金がかかるんです。VTRは上書きすればいいだけですから。フィルムは尺をお金で買うわけですから、無駄な撮影はしませんね。そのかわりVTRは10年ほどですが、映画のフィルムは100年持ちます。

    ——そういった撮影ノウハウが残されているんですね。
    鬼平を撮っている撮影所にしか残ってないのよ。スタジオに入った時の緊張感も含め貴重なの。呼吸もできないぐらいのシーンもありますよ。だから、鬼平の現場は本当に特別ですね。

    ——鬼平ファンの方々にメッセージをいただけますか。
    皆さんは私が言うまでもなく、自分なりの平蔵像とか、おまさ像をお持ちだと思います。「何度、再放送を見ても飽きない」とおっしゃってくださる方も多くて。これは最高のほめ言葉。なので、これからもずっと「鬼平犯科帳」を見続けて欲しいですね。