倉本昌弘 PGA会長 スペシャルインタビュー

選手として米ツアーに挑戦した経験から、JGTO(日本ゴルフツアー機構)を立ち上げるなど、組織と制度の改革を断行した倉本昌弘PGA会長。今回は、その改革の中の一つである「PGAゴルフアカデミー」のことや、日本のゴルフ人気を盛り上げていくための施策について伺いました。

PGAゴルフアカデミーについて

Q

まずは、PGAゴルフアカデミーのことを簡単に説明してください

A

PGAゴルフアカデミーは、新たなゴルフ人口を創出するための拠点として、2015年5月にこちらの東条の森カントリークラブ(兵庫県)と太平洋クラブ益子コース(栃木県)の2箇所に設立しました。PGAアカデミーには3つの柱があり、ジュニア、一般アマチュアゴルファー、PGA会員それぞれの育成を目的としています。特に、PGA会員の育成では、支配人養成プログラムやティーチングプロ養成プログラムを用意し、ゴルフ場で働くにはどのようなスキルが必要なのかを教える場として本アカデミーを活用していくことを考えています。

Q

その拠点として関西では「東条の森カントリークラブ」を選ばれた理由をお聞かせください。

A

最大の理由は、東条の森カントリークラブのゴルフ環境の良さです。広大な敷地に3コース全63ホールを擁する同クラブには、複数のクラブハウスを備え、コンディショニングや室内練習場として使えるスペースが豊富にあります。また、ホール数が多いため、ゴルフコースを使ったレッスンを行うことができるという大きなメリットがあります。同クラブは、過去に日本プロシニア選手権(2012年開催)など、数々のプロトーナメントを開催してきた実績があり、コースの良さは元々知っておりましたので、ここにアカデミーを設立できたことは喜ばしい限りです。

日本のゴルフ界について

Q

松山英樹プロが米ツアーで2勝目を上げましたが、メジャーでも活躍することが出来るでしょうか?

A

私は、日本人選手が海外のツアーで活躍できないとは思っていません。最近では、丸山プロが9年間米ツアーのシードを守っていましたが、過去には、青木功プロがメジャートーナメントで2位になったり、中島常幸プロや尾崎将司プロがトーナメントリーダーに立つことは良くあったことで、昔のほうが遥かに優勝に近かったと思っています。そんな中、2016年2月に松山英樹プロが米ツアーで2勝目を上げたことはとってもすばらしいことです。松山プロのポテンシャルの高さなら、メジャーでも活躍できると思います。

〈参考〉海外メジャー大会 日本人最高位
・全米オープン:青木 功 プロ 2位(1980年)
・全英オープン:倉本 昌弘 プロ 4位(1982年)
・全米プロ選手権:中嶋 常幸 プロ 3位(1988年)
・マスターズ:伊澤 利光 プロ 4位(2001年) 片山 晋呉 プロ 4位(2009年)

Q

プロを目指すジュニアゴルファーにアドバイスをお願いします。

A

まず知っておいてほしいことは、簡単にプロゴルファーになれると思ったら大間違いだということです。例えば野球の場合は、ジュニアはリトルリーグから始まり、高校に入って甲子園に行けるか行けないかで1つ目のふるいがあり、そこからプロに行くか大学に行くかで2つめのふるいにかかり、プロに入って1軍に上がって活躍できるかで更にふるいにかけられます。ゴルフの場合は、そういったふるいがなく、夢見たままプロまで行ってしまいます。そのかわり、プロの世界で生き残れる人はごく僅かな人たちです。一年間でツアーで戦える人は200人に満たない人数です。その世界にジュニアが入ってこられるのは、何千人、何万人に1人の狭き門です。もちろんそこを目指すことは構いません。でもどんな人でも挫折はあります。大切なのは挫折した時に良い思い出が残るような生活をすることだと思います。

日本のゴルフ界に必要なこと

Q

ゴルフ人気を盛り上げ、ゴルフ人口を増やしていくには何が必要だと思いますか?

A

いくつかの方策が必要だと思います。その一つとして、ゴルフに興味を示さない人たちに、いかにゴルフに興味を持ってもらえるかを考えることです。これには、ゴルフに興味のある人が、いくら興味の無い人に「ゴルフは楽しいよ」と言ってもだめです。既存のゴルフをやっている人たちに対して興味を示さないわけですから、ゴルフに興味を持ってもらうためには、ゴルフをやっていない人の意見を聞く必要があります。その中から、最近では、他のスポーツとのコラボするという発想も生まれ、サッカーとゴルフを融合した「フットゴルフ(※)」や、ランニングを組み合わせた「スピードゴルフ(※)」なども流行しつつあります。このように、今までにない発想でやっていかないと、ゴルフ人口を増やしていくことが難しいと考えています。
ただ、ゴルフ人口を増やすためにやみくもに声をかけるのではなく、ある程度ターゲットを絞る必要があります。ゴルファーで圧倒的に多いのが、学生時代にゴルフを経験している人達です。若いときに経験があるので、ある程度の年齢になってからでも、ゴルフを始めることができます。幸いなことに最近では、約550の大学でゴルフを取り入れていて、年間約10万人の学生がゴルフの授業に参加しています。この人達が、そのままゴルフを続けられる、もしくは、ある程度の年齢になった時にゴルフを始められるシステムが出来れば良いと考えています。

※フットゴルフ:
サッカー(フットボール)とゴルフを融合した新しいスポーツ。
サッカーボールを使ってゴルフコースをラウンドする。

※スピードゴルフ:
スピードゴルフとはその名のとおり、ゴルフプレーにおいて、9または18ホールをできるだけ早く最小スコアでラウンドすることを目指す競技です。

Q

最後にスマゴルを観ている方に向けてメッセージを

A

スマートゴルフをご覧の皆さん、こんにちは。皆さんもゴルフはお好きでしょう。周りの人達にゴルフを勧めるのと同時に、皆さんも月に1回づつ、ゴルフの回数を増やしていきましょう。そうすることで、ゴルフ場を利用するゴルファーが増えていき、ゴルフ場にも活気が生まれ、結果的に皆さんも楽しくゴルフをプレーすることができるようになります。ゴルフを小さなところで捉えるのではなく、もっと大きな世界に変えていくために、私どもは活動しております。ゴルファー1人ひとりのご協力・ご理解のほど、よろしくお願いします。

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PGAゴルフアカデミー

PGAゴルフアカデミー

(1)ジュニア、(2)一般、(3)PGA会員(プロゴルファー)の3つの層を対象に
「PGAメソッド」を活用して、それぞれのレベルに応じたカリキュラムを用意

■PGAアカデミーの特徴

・ゴルフ場でのレッスン
ゴルフ場に併設されているので、コースではなかなか試せないこともすぐに実践できる。人工芝での練習と違い、コースでの練習では、天然芝の感覚を覚えるのに最適。

・PGA基本ゴルフ教本に沿った指導
PGAオリジナルカルテに沿って練習を行うので、練習の進み具合が自分で確認できる。また、教本には様々な練習方法が掲載されており、自分のレベルに合わせたオリジナルカルテを作ることができる。

・少人数レッスンでしっかりと指導
少人数制なので、講師の目が行き届きしっかりと見てもらうことができる。講師との距離感が近く、いろいろと相談しながら練習することが可能。また、自由予約制なので、毎週同じ時間に受講しなくても大丈夫。空いた時間を利用してレッスンを受けることができる。

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PGAゴルフアカデミー

PGAゴルフアカデミー

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プロフィール

倉本昌弘

倉本 昌弘 PGA会長
くらもと まさひろ

1955年9月9日生まれ、広島県広島市三篠町(現・西区三篠町)出身
10歳でゴルフを始め、日大時代は日本学生選手権4連覇、「中四国オープン」で史上初のツアー競技アマチュア優勝など大活躍。1981年7月のプロデビュー戦「和歌山オープン」でいきなり優勝すると、デビューから4戦で3勝(2位1回)。この年、計6勝して新人としては史上最高の賞金ランク2位となった。そして、1992年の「ブリヂストンオープンゴルフトーナメント」で優勝し、永久シードを獲得。「ポパイ」の愛称で親しまれ、レギュラーツアー通算30勝を誇る。
2006年には、「マッシー・クラモト」の登録名で米シニアツアーに本格参戦。その後、国内シニアツアーに主戦場を移し、2010年には「日本シニアオープン」優勝など、好成績を残し念願だった賞金王に輝いた。
2014年2月、現役選手として史上初の日本プロゴルフ協会(PGA)会長に就任。同年、PGA会長としては初の快挙となるシニアツアー賞金王にも輝いた。

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