
夏に食べたい定番グルメといえば、餃子&ビールの鉄板コンビは外せない。皮がモチッ、あんがジュワの餃子をパクリといったら、キンキンに冷えたビールをグビグビ。京阪神の名店で、今宵あなたもギョービーで乾杯!
取材日も開店を10人近くが待つという人気店。「40年通いつめてる!」という常連客から、大阪空港のそばにあるため航空会社のCA(キャビンアテンダント)や芸能人まで多くのファンが訪れる。名物は、客の95%が注文するという焼き餃子。「そんなにこだわりとかないよ!」とご主人は言うが、一口食べるとパリッ→モチッに変化する皮や豚ミンチにニラやキャベツ、ニンニクの風味が効いた餃子のトリコになってしまう。大ぶりながら7個270円というお手頃感もうれしい。
タレは酢と醤油をお好みで調整。オリジナルのラー油は香ばしさの後にピリッ
大阪府池田市空港1-5-26
今ではいろいろなところで見かけることのできるひとくち餃子。その元祖ともいえるのが、今年で創業60年を迎えるこちら。そもそも大きさがひとくちサイズになったのは、初代の女将さんの手が小さかったから。そのレシピは昔から不変だが「昔に比べて野菜など素材のパワーが落ちた」とのことで、そのなかでいかに変わらない味をキープするかが職人の腕の見せどころなんだとか。丁寧に焼き上げられた餃子は、タレなしでもいけるほど旨味たっぷりだ。
本店で販売される焼き餃子は、すべて店舗で職人が包み、仕上げられている。
大阪府大阪市北区曽根崎新地1-8-12
関西の餃子ファンで知らぬものはいないという名店。11席しかないカウンターの中になんと10人ものスタッフがいる。というのは、包んでから15分ほどで焼かないと皮がダメになってしまうという繊細な餃子だから。スタッフは、常に手を動かしながらあんを皮で包み、大将が焼いていく。ニンニクのきいた餃子は小ぶりだが中にしっかりあんが詰まる。口の中に入れると薄皮が溶けるようになくなり、白菜ベースの旨みの凝縮された具材がほぐれていく。
餃子はオリジナルのタレとラー油で食べる。新鮮なタレが楽しめるよう、カウンターに“たれ捨て”があるのは珍しい。
餃子は小ぶりで薄皮なのが特徴。1人で20人前食べたと言う強者もいるそう
大阪府大東市三住町1-35
2014年のオープン時、大阪の餃子ファンの間で「恐るべき新店が現れた」と話題になった注目店。こちらで餃子と合わせるのは、なんとシャンパン。フレンチをベースにした餃子はニンニクあり、なしを選べるが、それぞれレシピを変えている。ニンニクなしは、フレンチで使われるキノコなどの食材を使用。ありの方には飴色タマネギを使い、甘みやコクを出している。定番具材のニラを使わないのは「シャンパンに合わないから」というのが理由なのだ。
卓上にはラー油とトリュフオイルなどが置かれていて、自分好みの味で楽しめる
大阪府大阪市北区曽根崎新地1-5-9 谷安プレジールビル1F
東寺にほど近い場所でオープンして40年以上。京都で餃子といえば、必ず名前の挙がる名店。サイズ大きめの餃子は、皮、あんともにもちろん自家製。週末には1万個以上販売されるというから驚きだ。モチモチとした皮に包まれたあんは、鹿児島県霧島産の豚ミンチをメインにキャベツやショウガなどで作られたもの。にんにく入りで食べごたえ十分だ。合わせるタレは2種類。スタンダードな酢醤油と神戸では定番の味噌ダレが用意されている。
熟練のスタッフが7~8分かけて焼き上げる。ピーク時には鉄板がフル稼働状態に
京都府京都市南区唐橋高田町42
店主が実家である百万遍の中華料理店から独立して店をオープンさせたのが約20年前。手作りにこだわった餃子を始め、本格的ながらリーズナブルに楽しめる中華メニューで人気を呼んでいる。毎日、粉から作る皮はしっかりと厚みがありながら、驚くほどやわらかな食感が特徴。キャベツと白菜をメインに作られるあっさりとしたあんとの相性は抜群だ。食べ方は定番の酢醤油のほか、マスタード、自家製ラー油、酢のみなど、自由に楽しみたい。
地方発送や持ち帰り用には、焼き方が描かれた説明書が入れられている
京都府京都市上京区今出川通御前東入東今小路町774
餃子フリークでなくても耳にする東大阪の名店[丸正]で修業を積んだ店主の店。白菜をメインに、国産牛ミンチや青森県産ニンニクなどで作る野菜たっぷりのあんは、驚くほどにあっさり。シャキシャキとしたあんに加え、ツルッ、パリッとした薄い皮の魅惑的な食感は、女性さえもあっという間に3人前完食へと導く。秘伝の辛子入りのタレでじんわりと汗をかきながら、さぁもう1人前追加!
辛子をタレに入れて食べるのがとしや流。辛子はテイクアウトにも付けてくれる
大阪府大東市学園町3-12
「ぎょうざしか有りません」という店頭の貼り紙の通り、食事メニューは餃子しかない。そんな潔さが気持ちいい、JR高架下に店を構える行列店だ。もっちりとした皮に包まれたあんには、キャベツの甘味や豚肉の旨味が凝縮。ニンニクの香りが鼻をスッと抜けていく瞬間に幸福を感じずにはいられない。お決まりの味噌ダレに付けることでコクも風味もグ~ンとアップし、ビールが手放せなくなること必至だ。
テイクアウトは冷凍と焼きの2種から選べ、注文は2人前ごとに受付。もちろん、特製の味噌ダレ付き
兵庫県神戸市中央区北長狭通1-31-37
京都に新たな名物みやげが誕生。それが、地元食材をふんだんに使った“はんなり餃子”。和だしをブレンドした京もち豚のミンチや京の伝統野菜・九条ネギ、さらに、隠し味として京都の老舗[山利]の味噌を利かせている。京都産の酢をブレンドした特製のタレは、ピリッと爽やかな黒煎り七味を合わせるのがポイントだ。テイクアウトの場合、京都の著名なアーティスト・だるま商店がデザインした箱に入れてもらえるのも◎。
黒煎り七味のピリッと感がいい。店内で飲食する場合は、カリカリの揚げ昆布を入れた自家製和風ラー油も試せる
京都府京都市下京区堀之内町263
「餃子」と「すじこん」。どちらも居酒屋の人気メニューだが、これらが組み合わさると最強のつまみになるということが立証された。タコやアスパラなど常時20種近い創作餃子が揃う同店の、リピーター率ピカイチがそれなのだ。5~6時間じっくり煮込んだすじこんを、もっちり食べごたえのある皮で包み込む。牛スジの旨みが染み込んだ甘いタレがじんわりと口中に広がり、ビール、焼酎、なんでもマッチ!
具をヤリイカに詰め込んだ驚きのユニーク餃子「いか餃子」。1人前2~3個で480円
奈良県奈良市大宮町2-4-6
更新日:2015年08月18日
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