髪のエイジングケアに!湯せん・シャンプー・ドライヤー・ブラッシングのやり方

2017年12月21日掲載

髪のエイジングケアに!湯せん・シャンプー・ドライヤー・ブラッシングのやり方

若々しい第一印象を与えるためにも、髪の毛はきちんとエイジングケアしたいですよね。
今回は、美容師の右田紀洋さんに、加齢に伴って現れる髪質の変化や適切なエイジングケア方法を教えていただきました。「まとまりにくくなった」「油っぽい・薄い気がする」、そんなお悩みを抱えている方はぜひご覧ください。

美容師・右田紀洋

美容師・右田紀洋

東京・名古屋・関西に展開する人気ヘアサロンのスタイリストとして約13年勤務。同サロン店長を経て2013年に独立し、同年8月11日に「atelier.」をオープン。神戸の鍼きゅう師・ネイリストなどとともに神戸の美容活動をけん引している。

加齢に伴って現れる3つの髪質変化

加齢に伴って現れる3つの髪質変化

①ハリ・コシがなくなる

髪の毛は、毛が成長して伸びる「成長期」、成長が止まる「休止期」、そして退化する「退行期」のサイクルを繰り返して生え変わっています。若いときは髪の毛のほとんどが成長期なのですが、年齢を重ねるにつれてヘアサイクルは不安定になり、成長期が短くなります。そうすると、髪の毛が伸びきっていない状態で成長が止まり、「ハリ・コシのない」細くて弱い髪の毛が増えることになります。

②抜け毛が増える(薄毛になる)

加齢に伴い髪の毛の成長期が短くなる一方で、休止期と退行期は長くなります。退行期は毛根が退化して、髪の毛がどんどん抜けていくフェーズにあたります。このようなヘアサイクルの変化が原因で、髪の毛が若い頃に比べて減ってしまうことがあります。
また、後で説明をしますが「過酸化脂質」という成分も薄毛の原因になります。

③くせ毛になる、まとまりが悪くなる

顔の皮膚が下方向にたるむと、それに引きずられて頭皮もたるみます。頭皮がたるむと、毛穴もたるみの方向に向かって歪みます。そうすると、それまできれいな毛穴に沿って一定方向に生えていた髪の毛が、不規則に歪んだ毛穴に沿ってバラバラな方向に生えはじめて、「くせ毛」のように伸びていきます。このせいで、年をとるとくせ毛が増えたり髪の毛のまとまりが悪くなったように感じることがあります。

この他、乾燥・白髪などもエイジングで目立つようになります。

男性は薄毛、女性はダメージヘアが目立つようになる理由

男性は薄毛、女性はダメージヘアが目立つようになる理由

ご説明したように、ヘアサイクルが不安定になると髪の毛の休止期・退行期が長くなります。このヘアサイクルの乱れの原因のひとつに、女性ホルモンの減少があげられます。これは男女ともに共通する老化現象なのですが、男性はもともと女性ホルモンが少ないので減少の影響をうけやすく、抜け毛・薄毛が目立つようになります。
女性によく見られるエイジング現象としては、蓄積されたヘアダメージの表面化があります。これは個人的な考えなのですが、女性は年齢を重ねると、若いときほどヘアケアに時間・お金を投資できなくなる傾向があるように思われます。ライフステージ・ライフスタイルが変わったという事情から、若いときは目立たなかったヘアダメージが顕著になる女性が多いように私は感じています。

髪を若々しく保つ4つのコツ

①湯煎(ゆせん)が命!

湯煎(ゆせん)が命!

加齢に負けない髪の毛を育てるためには、まずは毛穴(頭皮)を清潔にするように心がけてください。毛穴をきれいにしてあげるとヘアサイクルが整うので、加齢が原因の髪質変化を改善することができます。
毛穴の汚れは湯煎(シャワーなどのお湯で洗うこと)で7~8割落ちるので、私のサロンでは「流すこと」をとても大切にしています。1~2分程度、湯船のお湯と同じくらいの温度で洗えば大丈夫です。シャワーが熱すぎると(42℃以上)カラーの退色を進めてしまう可能性があるので、ご注意を。しっかりと汚れを落としてあげると、その後のシャンプーの泡立ちも良くなりますよ。

②シャンプーは頭皮を一定方向にマッサージするように

シャンプーは頭皮を一定方向にマッサージするように

シャンプーをするときは、爪ではなく指の腹で頭皮をマッサージするようなイメージで洗ってあげてください。こうすると、頭皮を傷つけずに汚れがきれいに取れます。つむじに向かって一定方向に力を入れてあげると血流が良くなり、毛根に酸素と栄養が行き渡りやすくなるので育毛に効果的。しかし、やり過ぎは厳禁です。指で押して「痛気持ち良い」というよりも「気持ち良いなぁ」と感じる強さで、2分程度を目安にしましょう。

③ドライヤーは必ず根元から

ドライヤーは必ず根元から

ドライヤーをするときは、毛先ではなく一番乾きにくい根本から乾かしてあげましょう。襟足から始めて、表面は最後に整えてあげてください。この方法だと、髪の毛にも頭皮にもダメージがたまりにくくなります。
一番怖いのが「オーバードライ」です。間違った乾かし方で水分を飛ばしすぎて、頭髪・頭皮ともにダメージを与えてヘアサイクルを乱れさせないようにしてください。タオルドライ(タオルで髪をふくこと)をしっかりとしてあげると髪の毛が早く乾きやすくなり、ドライヤーのしすぎを防げるのでおすすめです。

④ブラッシングも根元から!?

ブラッシングも根元から!?

まとまりの悪さが気になっている方は、ブラッシングにも気を使ってみましょう。髪の毛の絡まりは髪の根元から始まっています。毛先や中間をといても、それは交差した先を整えているだけ。根元部分をしっかりかしてあげなければ時間経過とともに、絡まりが出てしまいます。まずは毛先からほぐしていったうえで、根元から丁寧にブラッシングをしてみましょう。

ヘッドスパはエイジングケアに効果あり

先に少しお話をしましたが、薄毛の原因に「過酸化脂質」というものがあります。過酸化脂質とは、ヘア用品に含まれる、もしくは人間が生成する油分などが頭皮にたまって酸化したものです。この過酸化脂質は毛穴に蓋をして、髪の毛がきれいに生えるのを邪魔します。
ヘッドスパをするとこの過酸化脂質を取り除くことができるので、髪質変化に悩んでいる方は体験してみてはいかがでしょうか。なかでも、抗酸化脂質除去に特化した「抗酸化スパ」はエイジング対策に良いでしょう。
なお、市販のシリコンシャンプーも、シリコンが毛穴に蓋をしてしまうことがあります。すべてのシリコンシャンプーが頭皮に良くないわけではありませんが、ノンシリコンシャンプーを使ってみたり、たまったシリコンをスパで取り除いてみたりすることをおすすめします。

今おすすめしたいのは「鍼治療」

今おすすめしたいのは「鍼治療」

最近では「鍼きゅう鍼(はり)で毛穴を刺激して成長ホルモンを分泌させる」という新しいエイジングヘアケアが注目されています。鍼を真皮まで入れると、刺された部分を修復しようと細胞が活性化し、成長ホルモンが分泌されます。これにより、長い退行期・休止期に入った毛穴が活性化するので、乱れたヘアサイクルを整える効果が期待できるのです。薄毛対策には飲み薬などもありますが、臓器への影響がないという点では鍼のほうが良いかと思います。

しかし、どんなに毛穴を活性化させても、過酸化脂質やシリコンで穴に蓋がされていては発毛が邪魔されてしまいます。ですので、セルフケア・スペシャルケアで頭皮を清潔にしてあげることを大切にしてください。

美容と医療が近づいた現代、自分に合ったエイジングケアを楽しんで

最近では、「美容と医療」がどんどん近づいてきていて、医療研究でわかったことが美容分野に積極的に活用されてきています。例えば、医療研究でわかった“人間の成長細胞”を活用して毛根を若返らせて薄毛を解決する、そんな夢みたいな方法も現実にあります。ご紹介した鍼きゅう鍼も、東洋医学を美容に応用したものです。

老化だと諦めずに、何が自分の髪の毛を変化させているのかを理解して、適切なセルフケア・スペシャルケアをしていただきたいと思います。

監修・右田紀洋