「カロリー神話」の落とし穴

2018年3月29日掲載

「カロリー神話」の落とし穴

体重が気になるなら、スイーツやジャンクフードは控えるべきだと一般的にはいわれています。しかし、こうしたものを食べながらでも痩せられるというダイエット法「CICO」が、米国で話題を呼んでいます。

CICOとは「カロリー・イン、カロリー・アウト」の略。つまり摂取カロリーと消費カロリーが全てという、「カロリー神話」ともいうべき考え方です。

このダイエットのルールは至って単純です。何を食べても自由、ジャンクフードでもOK。ただし、その日に食べたもの全ての摂取カロリーを計算して、それを上回るカロリーを運動で消費すること。これを続ければ痩せられます、というものです。

しかし、意外なことではありませんが、多くの栄養学の専門家がこのダイエット法に異を唱えています。

カロリーだけが重要なのか?

CICOで重視されるのはカロリーの計算だけ。カロリーさえ同じなら、お菓子やジュースは果物や野菜と区別されず、栄養バランスは考慮されません。

「CICOを実行すれば、確かに体重は減るかもしれません。しかしその“副作用”として栄養不足や栄養失調に陥るでしょう」と、米テキサス大学のロナ・サンドン氏は指摘。「栄養バランスを考えないと体に必須の栄養素が不足してしまい、その結果、骨粗しょう症やがん、心臓病などにかかる危険性が大きくなります」と警告しています。

米ニューヨーク大学のサマンサ・ヘラー氏も「カロリーや食事の内容を極端に制限すると、後になってさまざまな形で反動が来て精神的にもつらい状態に陥るでしょう」と説明。さらに「リバウンド」で体重の増減を繰り返すと、肥満や心臓病のリスクが高まるという研究報告もあると指摘しています。

結局、最もよいのは「堅実な」方法

結局、最もよいのは「堅実な」方法

サンドン氏は「CICOは“その場しのぎ”の考え方にすぎません」と否定。健康的な食事と運動を組み合わせて、時間をかけて取り組むことを勧めています。

同氏のお勧めの方法は以下の通りです。
・食事の量を全体的に抑えましょう。一皿の量を減らすか、一食分の量が決まっている冷凍食品を利用すると便利です。
・有酸素運動と筋肉トレーニングを習慣にしましょう。有酸素運動はウォーキングやランニング、サイクリング、水泳などを、息が切れるくらいの速さで行うことがコツです。

なお、運動で減量するためには1週間で合計300~400分(5時間以上)の運動が必要とのこと。

ヘラー氏は「私たちは痩せることに執着するあまり、健康という最も大切なことを忘れてしまいがちです」とコメント。極端な方法で体重を減らすより、ブロッコリーや豆類、ベリー類などの健康的な食品を食べることの方がはるかに重要だと話しています。(HealthDay News 2017年11月22日)

https://consumer.healthday.com/vitamins-and-nutrition-information-27/dieting-to-lose-weight-health-news-195/it-s-the-latest-diet-craze-but-is-it-safe-728703.html

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