食洗機の庫内、実は雑菌だらけ?

2018年4月26日掲載

食洗機の庫内、実は雑菌だらけ?

食器洗い機(食洗機)は食器の汚れをきれいに落とすことができる便利な家電製品ですが、実はその庫内にはさまざまな細菌や真菌(カビ)が生息しているという研究結果が報告されました。

「食洗機の中に雑菌がいるなんて、大丈夫かな?」と思いますよね。しかし、今回の結果を聞いた屋内環境の微生物の専門家は、「細菌やウイルス、真菌などの微生物は人間の体内をはじめ、あらゆる場所に存在しています。ですから台所用品に微生物がいても驚きはありません」とコメント。ほとんどの場合、こうした微生物は安全だと指摘しています。

健康な人には無害な菌

健康な人には無害な菌

この研究を実施したのは、スロベニアにあるリュブリャナ大学の教授が率いる研究グループ。食洗機にどのような微生物が生息しているのかを調べるために、一般家庭で使用されている食洗機24台のゴムパッキン部分に付着したバイオフィルム(微生物でできた膜)を採取しました。

その結果、最も高頻度でみられたのは、「アシネトバクター」「大腸菌」「シュードモナス」といった種類の細菌でした。また、「カンジダ」「クリプトコッカス」「ロドトルラ」といった種類の真菌も見つかりました。ただ、これらはどれも通常、健康な人にとっては無害であり、研究グループは「食洗機が原因で病気になる心配はほとんどありません」と説明しています。

一方、こうした微生物は免疫力の低下した人だけがかかる感染症である「日和見感染症」を引き起こすことで知られています。「例えばエクソフィアラ・デルマチチヂスというカビの一種は、免疫力の低下した患者では真菌感染症の原因になります。このカビは自然界ではあまり見かけませんが、食洗機の中では簡単に見つかりました」と研究グループは指摘。「推測ですが、こうした特殊な感染症には食洗機が関与している場合もあると疑っています」と話しています。

菌はどこから来る?対策は?

食洗機内の微生物はどこからやってくるのでしょうか。研究グループの推測によると、真菌は主に水道水から、細菌はおそらく食器に付着した食べかすにくっついて、入ってくるのだそうです。

微生物が気になるなら、食洗機の運転後は庫内が冷めるまで扉を開けないようにすると、排水や湯気と一緒に微生物が広がる可能性を抑えられます。また、使用後にゴムパッキン部を乾いた布で拭くことも、微生物の拡散防止に役立つとのことです。

今回の結果について、前出の専門家は「食洗機内は湿度や温度、酸性度が絶えず変動していて、洗剤と食べかすが混在する特殊な環境です。そのため、生息できる微生物は限られるはずです」と説明し、食洗機のせいで病気になるリスクについては「おそらくサメに襲われる確率と同じくらい低いでしょう」とコメントしています。(HealthDay News 2018年1月12日)

https://consumer.healthday.com/infectious-disease-information-21/bacteria-960/your-dishwasher-is-not-as-sterile-as-you-think-730146.html

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(参考情報)
Abstract/Full Text
http://aem.asm.org/content/early/2018/01/08/AEM.02755-17.abstract