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【3月の乾燥対策】キレイな人は知っている!?寒い季節の乾燥肌をうるおすスキンケアの正しい方法

寒い季節の乾燥肌に悩む人は多いかと思います。乾燥だけでなく、かゆみや赤みが出たりすることも。今回はそんな寒い季節の乾燥肌を改善するための正しいスキンケア方法について、ビューティーエディターの藤井優美さんに教えていただきました。

藤井優美

ビューティーエディター

エステティシャンを経て、1992年よりフリーランスのエディター・ライターとして活動。美容雑誌『MAQUIA』をはじめ多くの女性誌を中心に、スキンケア、メイク、ヘアケア、ボディケア、インナーケアといった美容全般の企画、構成、執筆を担当。

ビューティーエディター 藤井優美

寒い季節の乾燥肌は、肌のバリア機能の低下が原因

バリア機能が正常な肌とバリア機能が壊れた肌

肌のバリア機能の低下とは?

肌が乾燥する原因は、肌の「バリア機能」の低下にあります。肌の最も外側の角質層には、肌の内側からの水分蒸散を防ぎ、外的刺激から肌を保護するための「バリア機能」が備わっています。しかし、何らかの原因でバリア機能が低下すると、肌の水分が蒸散しやすくなったり外的刺激に弱くなったりして、うるおいのある肌を保てなくなってしまいます。

肌のバリア機能が低下する原因は?

肌のバリア機能が低下する原因はさまざまです。

  • 加齢
  • 空気の乾燥
  • 湿度の低下
  • 紫外線ダメージ
  • 食生活の乱れ
  • 栄養バランスの偏り
  • 睡眠不足やストレス ・まちがったスキンケア
  • 花粉などのアレルギー物質
  • PM2.5などの大気汚染物質による刺激


このような原因によって肌のバリア機能が低下すると、乾燥肌を招いてしまいます。
なお、肌のバリア機能の低下については、こちらの記事で詳しく解説しています。
肌がひりひり・ぴりぴりする...冬場に起こる肌荒れの原因と対処法

乾燥肌に悩む人のためのスキンケアのポイント

乾燥肌で悩む様子

乾燥肌の改善には、クレンジングや洗顔・保湿などのベーシックケアを見直し、肌を立て直すことが大切です。スキンケアの工程ごとの注意点やポイントをご紹介します。

クレンジングのポイント

肌は自らうるおいをめぐらせることはできますが、”汚れを落とす”ことはできません。だからこそ、クレンジングが適当だと肌の生まれ変わるリズムが乱れ、ゴワつきやザラつきの原因に。すると、その後保湿をしてもうるおいが行きわたらず、肌の調子は傾きやすくなってしまいます。乾燥肌の方におすすめなのは、ミルクタイプのクレンジング剤です。水分量が高いので、肌の潤いはキープしたままメイクや皮脂・汚れなどを優しく落としてくれます。洗い上がりもつっぱらず、乾燥しにくい仕様です。

ミルクタイプクレンジング使い方

量はたっぷり使おう

肌への摩擦を軽減するために、たっぷりの量を使いましょう。製品にもよりますが、手のひらのくぼみいっぱい(or直径5センチ)程度が目安です。

摩擦しないよう、とにかく優しく伸ばす

両頬・おでこ・あご・鼻にクレンジング剤を置き、全体に伸ばしていきましょう。メイクを落としたくてついゴシゴシと力を入れてしまいがちですが、それはNG!指の腹と肌にクレンジングの感触を軽く感じる程度・肌が動かない程度の優しい力で落としていきます。

顎先・小鼻など、角栓が溜まりやすい部分は念入りに

クレンジングには、メイクだけでなく皮脂や毛穴の角栓を取り除く役割もあります。顎先や小鼻など、角質がたまりやすい部分はクルクルと円を描くように行いましょう。

すすぎの際は、熱すぎないお湯で洗い流して

メイクとクレンジングが馴染んだら、すすぎを。熱すぎるお湯は乾燥を招く原因になりますので、ぬるま湯を使いましょう。お風呂でメイクを落とす際は、シャワーの温度を通常より下げることをおすすめします。

洗顔のポイント

洗顔で重要なのは、肌のバリア機能を守りつつ汚れや皮脂はしっかり落とすこと。洗顔料の選び方のポイントは、以下の2つ。

洗浄剤の選び方

強すぎない洗浄力のものを選ぶ

乾燥肌の方は、アミノ酸系の界面活性剤が使われているタイプがおすすめです。アミノ酸は皮膚を構成するタンパク質の一種であるため、肌への負担が少ないと言えます。

保湿成分が配合されているものを選ぶ

洗顔をすると、皮脂や汚れとともに肌に存在する天然の保湿成分も洗い流されてしまいます。洗顔後に顔がつっぱるのはそのためです。そこで、乾燥肌の方には保湿成分が配合されている洗浄剤をおすすめします。アミノ酸やセラミド・スクワランオイルといった成分が含まれているものを選んでみましょう。

また、洗顔をするときは、クレンジング時と同様に肌への摩擦を最小限に抑えることが重要です。洗浄剤はしっかりと泡立て、たっぷりの泡を転がすように洗いましょう。

保湿ケアのポイント

肌の水分と油分のバランスを整えよう

乾燥肌の方は、普段から保湿ケアをしっかりしているという方が多いかと思います。それでも乾燥が止まらない場合、保湿ケアの方法を見直してみましょう。乾燥を防ぐために大事なのは、肌の水分と油分のバランスを整えることです。水分補給だけでも油分補給だけでも良くありません。化粧水で水分補給を、乳液やクリームで油分補給しましょう。

スキンケアは洗顔後できるだけすぐに

洗顔後の肌は、皮脂が洗顔によって取り除かれており、また水分も蒸散しやすい状態。洗顔後、時間が経てば経つほど油分も水分も低下していくので、スキンケアは洗顔後できるだけすぐにする必要があるのです。

工程ごとにハンドプレスで浸透させて

化粧水や乳液を適当にパパッとつけるだけでは十分ではありません。化粧水をつけたらハンドプレスで浸透させましょう。化粧水は一度づけより、何回かに分けて重ね付けを。肌がしっとりし、化粧水がしっかり肌に入り込んだのを感じたら乳液の工程に移ります。ここでもハンドプレスで浸透させるのを忘れずに。

シートマスクの使用でスペシャル保湿ケアを

化粧水・乳液・クリームなどの基本ケアに加えて、週に2回程度を目安に保湿に特化したシートパックの使用もおすすめです。化粧水をつけてからシートパックをつけ、既定の時間を過ぎたら外します。その後はクリームなどでさらに保湿を。なお、長時間つけすぎるとかえって肌の水分がシートに奪われてしまうため、既定の時間を守ることが大事です。

肌のごわつきが気になるときは、角質ケアをプラス

肌のごわつきが気になるときは、角質ケアを取り入れてみるのも良いでしょう。通常肌の一番外側の表皮は約28日で新陳代謝によって剥がれ落ちます。しかしバリア機能が低下している場合、この周期が乱れやすく、本来剥がれ落ちるべき角質が肌に溜まりやすくなります。それが肌のごわつきの原因です。そんなときは、穏やかに不要な角質を落としてくれるスクラブや弱めのピーリング剤などを使用して角質ケアを。ただし、乾燥によって肌にかゆみや赤みなどの炎症が起きているときは、角質ケアは避けたほうが良いでしょう。肌の調子が良いときを選んでやってみてください。

ベースメイクのポイント

紫外線対策はマスト!肌に優しいアイテムを選んで

紫外線は肌のバリア機能を低下させ、乾燥を悪化させる原因となります。紫外線ダメージを予防するためには、寒い季節も紫外線対策が必須です。3月は9月と同じくらいの紫外線照射があるため、高SPF値のアイテムがおすすめです。肌への刺激が気になる方は、肌への優しさを重視したタイプを選んでみてください。 メイクをするときは、UVカット効果のある化粧下地を使うのもおすすめです。

ベースメイク前に保湿をしっかりしておこう

肌が乾燥しているときにベースメイクをすると、余計に肌が乾燥して見えたりメイクがうまくのらなかったりすることがあるかと思います。ベースメイクをする前に、しっかり保湿ケアをしておくことが大切です。 また、スキンケア後すぐにメイクをすると、スキンケアとベースメイクが混ざって崩れやベタつきの原因になることも。着替えやヘアセットをするなど、スキンケア後は10分程時間を置くと自分の皮脂となじみ、落ち着くので、それからベースメイクを始めましょう。

外出時は肌を外的刺激からガードして

また、外出時は外的刺激から肌をガードしましょう。マスクで肌を守るのはもちろん、空気の汚れや花粉などのアレルゲン・乾燥などから肌を守る機能があるミスト化粧水などの使用もおすすめです。

乾燥肌を改善するには、生活習慣を見直すことも重要!

生活習慣を見直して健やかな様子

バリア機能の低下を改善し、健やかな肌を保つためには生活習慣の見直しも大事です。

食生活で見直したいポイント

うるおいのある健やかな肌を維持するには、食生活の改善も重要です。栄養バランスの整った食事を意識しましょう。

なかでも健やかな肌を維持するのに欠かせないのがタンパク質です。タンパク質は肌細胞の原料となる成分で、美肌のもとにもなります。タンパク質を多く含む肉や魚・大豆製品などをバランスよく食べましょう。食事で補いきれないタンパク質は、プロテインやサプリメントなどで摂取するのもおすすめです。

また、肌のターンオーバーを促し、コラーゲンの生成に関与するビタミンCも積極的に摂りましょう。柑橘系の果物やイチゴ・キウイ、野菜ならブロッコリーや小松菜などに多く含まれています。このほか、保湿成分であるセラミドも食事から補うと良いでしょう。セラミドを多く含むのは、こんにゃくや大豆などの豆類・わかめなどの海藻類です。

生活面で見直したいポイント

睡眠は美肌を維持するためにとても重要です。「睡眠不足が続いたら肌荒れや乾燥がひどくなった」「たくさん寝た翌日は肌の調子が良くなった」といった経験がある方は多いでしょう。睡眠中は、成長ホルモンが分泌され、傷ついた細胞の修復を促します。

特に成長ホルモンが分泌されるのは“時間帯”ではなく、深い(ノンレム)睡眠のタイミング。つまり睡眠の前半、入眠から1時間~1時間半くらいのときに集中します。ここで睡眠ホルモンであるメラトニンが働き、体内時計リズムが整うのです。できるだけ日付が変わる前に就寝し、7時間程度の睡眠時間を確保できるようにしましょう。

まとめ

乾燥肌を改善し、うるおいのある肌を維持するためには、基本のスキンケアを今一度見直すとともに食事や睡眠などの生活習慣を改めてみましょう。美肌作りは一朝一夕でできることではありませんが、毎日の積み重ねが大事です。ぜひ今日から実践してみてくださいね。

ビューティーエディター 藤井優美

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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