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【美容家監修】マスクの肌荒れ対策。プロが伝授するマスクに負けないスキンケア

マスクは感染症対策のために必要ですが、マスクの着用シーンが増えている今、乾燥やニキビ・かゆみ・赤みなど、マスクによる肌荒れにお悩みの方は多いかと思います。そこで今回は、ビューティーエディターの藤井優美さんに、肌荒れ対策やスキンケア方法について教えてもらいました。

藤井優美

ビューティーエディター

エステティシャンを経て、1992年よりフリーランスのエディター・ライターとして活動。美容雑誌『MAQUIA』をはじめ多くの女性誌を中心に、スキンケア、メイク、ヘアケア、ボディケア、インナーケアといった美容全般の企画、構成、執筆を担当。

ビューティーエディター 藤井優美

マスクによる肌荒れはなぜ起きる?

マスクを外して肌荒れに気づく様子

マスクの長時間着用による乾燥やニキビ・かゆみ・赤みといった肌トラブルは、以下のような原因で起きやすくなります。

摩擦による刺激

マスクの着脱やズレを直すたびに、マスクと肌が触れ合い摩擦が起きます。肌表面への摩擦が繰り返されると、角質がはがれてバリア機能が低下し、外部からの刺激に対してデリケートな状態に。赤みやかぶれ・ニキビ・乾燥などが起きやすくなってしまいます。

肌のバリア機能の低下についてはこちらの記事もあわせてお読みください。
【3月の乾燥対策】キレイな人は知っている!?寒い季節の乾燥肌をうるおすスキンケアの正しい方法

蒸れ

マスクの中は呼気によって湿度・温度が高くなって角層がふやけてバリア機能が低下するうえ、菌が繁殖しやすい状態。さらに汗や皮脂の分泌も手伝って、ニキビや吹き出物ができやすくなります。

肌の乾燥

マスクをしていると肌の乾燥も起こりやすくなります。マスクの中は呼気が充満し湿度が高くなっていますが、マスクを外すと湿気が急激に蒸散。この際に肌の水分も一緒に蒸発してしまうため、乾燥しやすくなるのです。

繊維による刺激

マスクに含まれる繊維が肌に触れて刺激になることがあります。不織布マスクの場合、特に毛羽立った細かい繊維に注意が必要です。ウレタンなどの化学繊維は繊維そのものが刺激になることも。また、布製など洗って繰り返し使えるマスクも、繊維の間に残った洗剤成分が刺激になる恐れがあります。

マスクによる肌荒れを防ぐためのスキンケア

スキンケアをする様子

マスクによる肌荒れを予防改善するには、スキンケアが重要。以下の点に留意しましょう。

水分ケア+油分ケアで保湿をしっかり行う

マスクによる摩擦や刺激などによって、肌のバリア機能が低下して肌のうるおいを保ちにくくなります。普段以上に保湿ケアを重視し、化粧水で水分を、乳液やクリームで油分を補給しましょう。ヒリつきや肌に赤みが出ているときは、アルコールや防腐剤・香料といった肌の刺激になりやすい成分を含まないものを。使用する前に、サンプルやトライアルセットなどで肌に合うかどうか試してみると安心です。

肌刺激になるケアは避けて

反対に、肌トラブルが気になっているときにやらない方がいいケアもあります。美容液成分がたっぷり入ったアイテムや角質ケアなどがそう。これらは、健康的な肌状態のときには肌に有効成分を届けたりターンオーバーを促進したりといった働きが期待できますが、肌が敏感な状態のときは刺激になって肌荒れを悪化させる恐れがあります。

肌荒れが治らないときは皮膚科へ

ニキビや赤み・かゆみ・炎症などが慢性化している場合やスキンケアでは快方に向かわない場合は、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。

肌が敏感になっているときのスキンケア方法については、こちらの記事もあわせてお読みください。
【3月の乾燥対策】キレイな人は知っている!?寒い季節の乾燥肌をうるおすスキンケアの正しい方法

マスクによる肌荒れを防ぐための日中ケア

マスクによる肌荒れを防ぐ日中のスキンケアを行う様子

マスクの着用による肌トラブルが気になる方は、朝晩のスキンケア以外の日中ケアにも着目してみましょう。

マスクによる刺激を抑える

ウイルス防止の観点では不織布が良いとされていますが、不織布マスクは乾燥しやすくチクチクと刺激があるように感じる方も多いかと思います。不織布マスクをつけるとき、肌荒れ防止のためにできる工夫のひとつが、マスクの下に綿性の布やガーゼなどを挟む方法です。不織布よりも肌あたりの優しい綿の方が、肌への摩擦や刺激が少なく済みます。また、マスクの着脱やズレを直すときに肌との摩擦が起きやすくなるので、できるだけ優しく扱いましょう。

マスクをしていてもUVケアはしよう

これから暖かくなるにつれて、紫外線量が増加していきます。紫外線は肌のバリア機能を低下させ、肌トラブルの原因になります。マスクごしでも紫外線は入ってくるので、隠れている部分もしっかり日焼け止めでUVケアを。日焼け止めは高SPF値を選びがちですが、日常生活であれば15前後でも十分プロテクトできます。そして、こまめに付け直すようにしましょう。また、日焼け止め成分には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類がありますが、敏感になっている肌には刺激が少ない後者を使った製品がおすすめです。

ベースメイクは肌に優しいものを選ぶ

マスク着用時のベースメイクはできるだけ軽めに。マスク着用時はファンデーションを敬遠しがちですが、塗っていたほうが摩擦から肌を守ってくれます。それでも色移りが気になる時は、日焼け止めを兼ねた化粧下地やフェイスパウダーなどがおすすめです。特にフェイスパウダーは、粉体がマスクとの摩擦を軽減する効果が。ベースメイクがマスクについてよれたりベタついたりするのも抑えてくれます。目元のクマなど見えるところのトラブルが気になる場合は、コンシーラーを併用して。クレンジング時の負担を軽減するために、石鹸で落とせるアイテムを選ぶのも手です。

乾燥が気になるときは日中も保湿対策を

日中に乾燥を感じたときは、ミスト化粧水を使って保湿を。美容成分やオイルなどの保湿成分が配合されたアイテムがおすすめです。マスクが直接当たる頬の高いところや鼻の頭など、ピンポイントで保湿をしたいときは、バームやワセリンを塗るのも効果的です。

汗をかいたらこまめに拭く

マスクの中でかいた汗をそのままにしておくと、かゆみやニキビ・赤みといった肌荒れの原因になることも。汗をかいたらこまめにティッシュなどで押さえるようにしましょう。また、汗でマスクが湿ったら交換を。

まとめ

マスクの長時間着用による肌トラブルは、スキンケアや日中ケアで予防改善も可能です。これからの季節は、黄砂や大気汚染物質の影響、気温の急激な変化なども重なり、肌が敏感に傾きやすい時期です。ぜひこの機会に日頃のスキンケアを見直してみましょう。

ビューティーエディター 藤井優美

※上記掲載の情報は、取材当時のものです。以降に内容が変更される場合がございますので、予めご了承ください。

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