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ドクター's コラム

    永井 美也子

    トップページへ戻る執筆:永井 美也子 上本町ヒルズ歯科クリニック 院長
    1998年岡山大学歯学部卒業後、勤務医を経て、ヘルスプロモーション、子育て歯科、予防歯科を学び、2003年以降は「子育て歯科、予防歯科」を広めるため、地域の子育てサークル、幼稚園、総合病院の産婦人科、マタニティセミナーなどで精力的に講演活動を行っている。
    上本町ヒルズ歯科クリニック 公式サイト:http://www.uehonmachi-hills.jp/

    歯周病とは

    歯周病は文字通り、「歯の周囲」の病気です。ここで言う「歯の周囲」とは、歯茎や歯の根元などを含む「歯周組織」と呼ばれる部分であり、歯そのものに影響は及びません。つまり、虫歯とはまったく異質な病気なのです。歯周病は虫歯のように、歯が黒くなったり、穴が空いたりすることがないため、初期の段階なら目視では気が付きませんし、痛みなどの自覚症状もありません。しかし、実際には虫歯と並んで、歯を失う主要な原因となるほどの恐ろしい病気なのです。

    歯周病が進行していくと、歯の周りの歯肉が腫れたり、出血したりします。ここからさらに進行すると、口臭が発生するなどして不快感を覚えるようになります。また、歯を支えている骨が溶け始めると、歯がぐらつくなどの症状が現れます。そして、次第に痛みを感じるようになり、物を噛むこともままならなくなって、最終的に歯を失うことになってしまいます。さらに、最近では歯周病が心臓や肺の病気、糖尿病、低体重児の問題など、全身的な病気の原因の一つとなることも判明しており、歯周病対策は健康な毎日を送るために欠かせないものになっています。

    歯周病の原因

    歯周病は、「歯周病菌」という目に見えない細菌によって引き起こされる病気です。歯磨きを怠ると「歯垢(しこう)が溜まる」と言われますが、その歯垢(プラーク)は、「食べ物のカス」ではありません。歯垢は「歯周病菌の塊」と認識するほうが正しいと言えるでしょう。歯周病菌の塊である歯垢が歯の周囲に溜まり病菌が増殖を続けることで、歯肉が腫れたり、骨が無くなったりすることにつながるのです。歯周病菌は一度きれいに除去しても24時間以上経過すると、再び爆発的に増え始めます。したがって、歯周病を防ぐためには、歯磨きによって歯垢をしっかりと取り除く必要があります。

    歯周病のメカニズム

    歯と歯肉の間に隙間が出来て歯周ポケットを作る歯周病は虫歯とは異なる病気ですが、原因が「細菌感染」という点では同じです。歯周病菌は歯と歯茎の隙間の部分(ポケットと呼ばれる)に住み着き、毒素を出します。その毒素の影響により、次第に歯茎は痩せ、歯を支えるアゴの骨が徐々に溶かされていきます。歯周病が恐ろしいのは、痛み(自覚症状)が無いままに、アゴの骨を全体的に溶かしていくところです。骨は外からは見えないため、歯がぐらつくなどの症状が現れることで、ようやく歯周病だと気が付きます。しかし、自覚症状が現れた時点では、ぐらついている歯だけではなく、既に全体的にアゴの骨が溶かされており、多くの歯がぐらつき始めています。そのため、抜かなければならない歯も多くなり、最悪の場合、ほとんどすべての歯を失うといった状況にもなりかねません。

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