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    永田トレーナー

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    永田ATCの

    正しい呼吸で"アンチエイジング" 「寝る前の10回」で身体の喜ぶ声を聞く

    身体のコンディションを整えるためには、日常の何気ない動作を見直すことが効果的です。たとえば、「正しい姿勢」や「正しい歩き方」を身に付けるといったことですね。姿勢や歩き方には気を配っているという方は、大勢いらっしゃることと思います。それでは、「呼吸」に気を配っているという方はいらっしゃいますか?さすがに呼吸まで意識したことはないという方が多いと思います。しかし、“呼吸力”の低下は、身体にとって好ましい状態ではありません。しっかりと呼吸力をアップして、身体と心を上手にコントロールしてベストコンディションを維持していきましょう。

    まずは「呼吸のチェック」からスタート

    “呼吸力”アップの前に、自分の呼吸をチェックしてみましょう。最もリラックスする姿勢をとってください。座ったままでも、仰向けに寝た状態でも構いません。その状態で、目をつむって、深呼吸をしてみましょう。これを何度か繰り返しながら、自分の身体のどこに空気が流れ込んでいるかを感じてみてください。息を吸い込むと、どこが膨らんでくるでしょうか? 肩周り、胸、お腹……身体の色んなところが膨らんでくることが分かりますね。次に、首から肩にかけて、胸やお腹、さらには背中が、「呼吸に合わせてどう動いているのか」をチェックしてみましょう。力んでしまうところはないですか? 首筋の筋肉が浮き出たり、肩がすくんだり、胸が閉まってきたりしませんか?呼吸をするとき、自分の身体がどんな動きをしているのか、覚えておきましょう。

    「正しい呼吸」と「正しくない呼吸」の大きな違い

    呼吸のチェックが済んだら、あなたの呼吸は果たして「正しい」のかを見てみましょう。

    「正しい呼吸」とは「腹式呼吸」や「横隔膜呼吸」と呼ばれる呼吸で、肩周りは常にリラックスした状態を保ち、吸い込んだ息でお腹の膨らみが起こり(腹式呼吸) 、アンダーバストのあたりに“広がり”(横隔膜呼吸)が見えます。この“正しい呼吸”ができていれば、吸い込んだ空気が身体の奥底にまで流れ込み、横隔膜が下がってきます。このときの横隔膜の動きが、副交感神経を刺激。リラックスしたり、集中力を高めたり、頭がスッキリしたりといった効果が現れることで、精神的なコントロールができるようになります。また、深い呼吸によって、細胞に酸素を送ることができ、細胞の活動を活発化させます。その結果、基礎代謝や免疫力を上げ、抗加齢(アンチエイジング)効果を引き出すこともできます。

    「正しくない呼吸」とは、俗に言う「肩呼吸」のことです。息を吸い込んだ時、首筋の筋肉が浮き出たり、肩がすくんだりしていませんか?肩呼吸では、空気が胸の上部までしか入らず、横隔膜がほとんど動きません。横隔膜が呼吸と共に動かない場合は、交感神経を刺激します。交感神経が刺激されると、心拍数や血圧の上昇、消化器活動や免疫力の低下、さらに、身体の冷えをも引き起こします。イライラしたり、興奮やパニック状態に陥ったり、不安感を招くのも交感神経が高ぶっているからです。呼吸のチェックの結果、肩呼吸になっている方は、できる限り腹式呼吸に切り替えていきましょう。呼吸の仕方を変えるだけで、毎日が大きく変わるかもしれません。

    「寝る前の10回」から、身体の喜ぶ声を聞こう

    それでは最後に、日常生活で行いたい「正しい呼吸」とは、どんな呼吸なのかを簡単にご説明します。決して難しくはありませんから、ちょっと意識して取り組んでみてください。

    ≪息の吸い方≫
    鼻から、空気をお腹の奥底まで流し込む
    お腹が膨らみ、胸が自然と開きます。ただし、胸が上に持ち上がるのは間違いです。
    ≪息の吐き方≫
    「ふぅ〜」とため息をつくように口から、ゆっくり息を吐き出す
    肩・胸周りがすっと脱力します。波が引いていくように、身体全体がしぼみます。

    正しい呼吸ができていると、手足の先がジーンとしびれるような感じがしたり、頭がフワフワした感じになることがあります。それは、今まで酸素不足で冬眠状態だった細胞が活動を始めた証拠。身体が「喜びの声」を発している状態です。

    今回お話しした以外でも、呼吸の方法によって、自分を奮い立たせたり(スポーツなどの場面では、適度な興奮状態が必要なこともある)、集中させたり、落ち着かせたりなど、精神や感情のコントロールが可能になります。さらには、人の怒りを自分の呼吸で静めることだってできるのです!

    一日に1万7千回以上も行っている呼吸。まずは、寝る前の10回の呼吸から、正しい呼吸法を取り入れて、身体の喜ぶ声を聞いてみませんか?

    監修・指導:メディカルフィットネスクラブ「Kフィット」中之島ウェスト

    関西電力グループが運営するメディカルフィットネスクラブ「Kフィット中之島 ウェスト」は、文字通り「医療とフィットネスの融合」をめざしたフィットネスクラブ。たとえば気になる「メタボ」にも、米国アスレティックトレーナー協会公認のトレーナー(ATC)と、関西電力病院、エル・スエヒロが連携し、科学的な根拠に基づきながら改善をはかります。とくにATCパーソナルトレーニングは 「姿勢改善や障害予防に最適」とご好評をいただいています。

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