「村瀬先生のぶらり歴史歩き 大阪天満宮界隈 前編」大阪天満宮の菅原道真に関する伝説! そして今年の天神祭の開催は!?

 テレビでもおなじみ、東進ハイスクールの人気講師・村瀬先生による歴史番組。第13回は日本一長い天神橋筋商店街を中心とした活気あふれるエリアである、大阪天満宮界隈の地理や歴史を、さまざまな角度から深掘りします!

菅原道真を祀る大阪天満宮

 大阪天満宮は949年に創建されました。菅原道真が大宰府に左遷される前にこの地にあった社に立ち寄って、この先のことを祈願したことに始まります。菅原道真公を天満地域を守る氏神として創祀して以来、学問・芸能の神様として、大阪の人々から親しまれています。

大阪天満宮の歴史

 権禰宜・南井さんにお話を伺い、大阪天満宮について教えていただきました。「表大門をくぐられたときに何か気づきませんでした?」
詳しくは村瀬先生の解説をご覧ください。

十二支の彫刻のある表大門

 菅原道真公が太宰府へ向かうとき、道明寺天満宮の伯母を訪ねられ、夜を明かして別れを惜しまれたが、鶏の鳴き声により急かされたことで、鶏を嫌いになったとか。そのため、天満宮では酉を鳳凰に変えています。ちなみに絵馬も同様に鳳凰の図柄です。

「鳴けばこそ 別れをいそげ 鶏の音の 聞こえぬ里の 暁もがな」(菅原道真公)

明治時代の大阪天満宮

 「摂州天満宮社内之図」には、明治時代の大阪天満宮が描かれています。当時の娯楽はお参りなどがメイン。大阪天満宮は観光地としてとても賑わっていました。よく見ると演劇場も……?

大阪の7月と言えば「天神祭」

 昔から多くの人たちに愛され続けている大阪天満宮。そんな天満宮で催される日本三大祭のひとつ、天神祭。神様に年に一度、氏地の平安をご覧いただこうと氏子が行列を組んだのが陸渡御・船渡御の始まりなんだそう。そして毎年7月25日に奉納花火が大阪の夏の夜空を彩り、船渡御や陸渡御が行われます。

今年の天神祭

 コロナ禍以前は、毎年100万人以上の人を魅了してきた天神祭……今年は開催されるのでしょうか?

 新型コロナの影響で、2年連続中止となっていましたが、今年は「陸渡御」だけを行う方向で協議中とのこと。この地域の方々にとっても天神祭は特別なものなので、ぜひとも皆さんにも来ていただきたいそうです。

 天神祭でよく行われている「大阪締め」

 大阪締めは大阪を中心に行われている手締め。大阪では「手打ち」といいます。
1.打ちまーしょ、チョンチョン
2.もう一つせぇ、チョンチョン
3.祝おうて三度、チョチョン、チョン

手打ちの起源は、はっきりしませんが、元禄元年(1688年)、井原西鶴「日本永大蔵」に「千石・万石の米をも売買せしに、両人手打ちて後は、少しもこれに相違なかりき」との記載があります。
北浜にあった米市場の描写ですから、その頃から手打ちしていたことが分かります。その後、色んなアレンジをされて広がっていったと言われています。

 実はこの大阪天満宮でも「大阪締め」を聞ける場所が!? デザイン以外は普通の自動販売機なんですが、飲み物を購入に大阪締めが流れ、誰でも気軽に天神祭を支援することができるんです!

「天神祭」に彩りを添える、あるもの

 大阪天満宮を後にした2人は、「天神祭」に彩りを添えるあるものを作る工房へ。それは提灯。江戸時代からおよそ150年にわたり作り続けているのが「提灯舗かわい」さん。職人さん手作りの提灯をオーダーメイドで作ってくれます。

 ちなみに今まで1番難しかった依頼は、天満天神繁昌亭だったとのこと。
天満天神繁昌亭は、多くの企業や市民の寄付金によって完成しました。その寄付者の名前を提灯に書いて、天井にぶら下げることとなり、当初発注が5~600個で、1つの提灯に4~5人の名前を書いていました。これが大好評で発注数が倍、1つの提灯に10人の名前を名前を書くこととなって、書家の方にもお手伝いいただいそう。
現在、提灯は新調されていますが、天満天神繁昌亭に行った際には、ぜひ天井の提灯にも注目してみては?

歴史上の人物にゆかりがある「和田萬」

 続いてやってきたのは、明治16年創業のごま専門店「和田萬」。5代目店主の和田さんも子供のころから天神祭に参加していて、神輿を担いだりしているそう。そして実はこのお店の土蔵は、大塩平八郎の乱(1837年)で発生した火災でも焼けずに残りました。

 他にもいろいろなお話を伺いました♪ ぜひ動画でチェックしてみてください。

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村瀬先生のぶらり歴史歩き
大阪天満宮界隈(前編)
2022年7月7日 9時~ 放送
(再)7月7日 16時~ (再)7月8日 18時~
(再)7月9日 8時~ (再)7月12日 13時半~/20時半~
(再)7月14日 9時~/16時~
(再)7月15日 18時~
(再)7月16日 8時~ (再)7月19日 13時半~/20時半~
次回の放送更新は2022年7月21日
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