マカフィーセキュリティーニュース [2018/1/23]
生まれ続ける脅威から守る、セキュリティソフトの進化
脅威対策の最前線は今!?
インターネット上のサービスも、デバイスの技術もあっという間に進化していくなか、ネット社会はますます多様化し、生活のあらゆる側面に浸透しようとしています。インターネット上の潮流が変われば、サイバー犯罪者もそこに目を付けるもの。ネット社会の拡大とともに、セキュリティの"常識"も大きく変化しているのです。
そうしたリスクに対応して、デバイスやインターネット利用の安心を守る手段の一つがセキュリティソフトです。今回のセキュリティニュースでは、一般は分かりづらいセキュリティソフトの“性能”や“品質”を、セキュリティ会社がいかに保っているのか、その一端をご紹介します。
1.1分間に244個の新種マルウェア!
進化し続けるインターネット。パソコンやスマートフォンの普及、高速Wi-Fiなどの通信網といったハード面でも、SNSやオンライン決済、金融・行政サービスといったソフト面でも、年々充実しています。生活や仕事環境も5年、10年前と比べてとても便利になったと実感する方は多いでしょう。
しかしネットが進化するほど、サイバー犯罪者もまた悪用しようとするもの。ランサムウェアやIoT機器の脆弱性を利用したDDoS攻撃が社会問題となり、海外では電力インフラの大規模な被害も発生しているなど、サイバー犯罪の複雑化、巧妙化が進んでいるのです。
マルウェアだけをとっても、全世界で60秒ごとに244個もの新種が出現しているといわれており、狙いや感染対象、攻撃手法も多様なものになっています。セキュリティ対策は、一分一秒を争う状況と言わざるをえません。
ネット社会の特徴のひとつに、ユーザーの立ち位置があります。SNSや口コミサイトでメッセージをやり取りし、ショッピングサイトなどには多くの個人情報を蓄積。サービスの利用者であると同時に、ユーザー自身が情報発信の担い手でもあるだけに、気付かぬうちにサイバー犯罪の被害者や(意図せぬ)共犯者になっているかもしれません。
この数年間クラウドサービスの普及やデバイス数の爆発的な増加といった変化が続くなかで、サイバーセキュリティにおいても、従来の手法だけでは対応しきれなくなっています。“攻撃側”であるサイバー犯罪者は選べるカードが増えるとともに、最新の技術をしばしば導入し、より大きな被害をもたらすようになりました。
2020年に向けて、これから日本には世界中の目が向けられ、人やモノの国境を越えた往来が増えていきます。国境がないインターネットにおいても、以前は日本語の壁などの理由で「日本は国際的なサイバー犯罪に巻き込まれにくい」とされていましたが、既にその傾向は変わりつつあります。日本にいても世界中のサイバー犯罪者から身を守る必要がますます高まっている、そんな状況にあるのです。
2.最新技術で進化する、セキュリティの最前線
インターネットをより安心して使っていくために、どうやって十分な防御体制をつくっていくのか――。それこそがセキュリティソフト業界のテーマといえます。セキュリティソフト各社は、常に新たな脅威の手法を予測しつつ、対策や技術開発を行ってきました。
最新の脅威と戦うためには、最新技術の導入が欠かせません。最近ではAI(人工知能)やマシンラーニング(機械学習)といった技術が、さまざまな業界にイノベーションをもたらしています。囲碁・将棋が強いAIだけではなく、家電の自動制御や、異常を自動的に検出する産業用システムなど、既に社会のあちこちで活躍しています。
これらはマルウェアを検知するうえでも大変有益な技術です。質・量がそろった既存マルウェアのデータベースがあれば、今後現れる脅威をより高い精度で予測できるようになる可能性があるのです。セキュリティソフト会社は長年にわたってインターネット上の脅威を分析し、過去から現在に至る膨大なマルウェア情報を蓄積してきました。その情報とノウハウを使って、未来のセキュリティ確保に生かそうという取り組みがスタートしています。
さらに会社の垣根を越えた、サイバーセキュリティ業界での連携も。互いのマルウェア情報や経験を共有して、あの手この手で攻めてくるサイバー犯罪者に対する侵入防御の強化・自動検出に役立てています。司法当局やITセキュリティ企業が連携したプロジェクト「No More Ransom」はランサムウェアの被害を減らすために大きな成果を残しました。今後は警備会社など、物理セキュリティとの連携も注目されており、従来にない防御体制がつくられていこうとしています。それはデバイスを保護するすぐれたセキュリティソフトと両輪といえるでしょう。
セキュリティソフトについても、高度なセキュリティを担保しつつ、パソコンへの負担を減らして一層快適に使えるようにしていく取り組みがますます重要になっています。マカフィーは全ての処理をパソコン上で行うのではなく、クラウドでのマシンラーニングを活用した対策のバランスを保ちつつ、高パフォーマンスで、かつ検知率が高く、また誤検知が少ないマルウェア対策を目指しています。
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