セキュリティーソフト、「無料」と「有料」でどう違う?
パソコンを安心して利用するために、インストールしておきたいセキュリティーソフト。いろいろ比較していると、有料ソフトと無料ソフトがあることに気づきます。どちらも同じ「セキュリティーソフト」ですが、違いはどこにあるのでしょうか。
気軽にダウンロードできる無料版…機能は?
無料版のメリット・デメリット
無料ソフトのメリットは、費用をかけずに導入できることがあげられます。最近は無料ソフトでもウイルス検出率が高いものも出てきています。
その一方で、サポートや保証が受けにくいものが多く、インストールの方法など、分からないことがある場合も自分で解決しなくてはなりません。また基本的にパソコンを対象としているため、スマートフォンやタブレットをよく使う方には不安が残るところです。ソフトの仕様もシンプルで、たとえば外部からの不正な侵入を防ぐファイアウォール機能や、メールのウイルスをチェックする機能などが省かれていたりします。何より有料ソフトと比べてアップデートの頻度が少ない傾向があり、新しいウイルスなどへの対策が遅れてしまう、という懸念があります。
たとえ複数の無料セキュリティーソフトを入れても、“数”で欠点をカバーすることはできません。それ以上にパソコンの動作が重くなったり、中にはセキュリティーソフト自体がマルウェアを媒介しているケースもあります。
※マルウェアとは…ウイルスを含む悪意のあるソフトの総称です。一見安全なソフトウェアを介して、パソコンなどの端末に侵入することがあります。
無料にできるワケ
無料ソフトは広告収入で利益を得ているものが多く、セキュリティーソフトを起動した時にポップアップの広告が現れます。有料版も提供されているソフトの場合、有料ソフトを使わせるために一部の機能を制限して、無料版を提供していることもあります。
あらゆる角度で守る有料セキュリティーソフト
有料版の特徴
有料のセキュリティーソフトの特徴は、「守る」機能の精度と幅広さにあります。最新技術によってウイルススキャン時の検出率が高く、さらに日々増え続けるウイルス(マルウェア)や最新の身代金ウイルス(ランサムウェア)に対処するためのアップデートもすばやく提供されます。また、スマートフォン、タブレットなどマルチデバイス対応も進み、家族の持ち物など複数台のデバイスを保護できるものがスタンダードになっています。ライフスタイルが多様化する中で、多くの人にとって利用しやすいものといえるでしょう。
また設定・操作方法が分からないときやトラブルが発生したときは電話やメールで相談ができたり、サポート体制があるのも安心なところです。子どものインターネット利用も増えている昨今ですから、健全な利用をサポートするために、Webサイトの閲覧制限など保護者向け機能の充実度もぜひチェックしたいですね。
無料ソフトと有料ソフトのセキュリティー機能比較(例)
マカフィー® マルチ アクセス (eoセキュリティーパック) |
B社(無料) | C社(無料) | |
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ウイルス検出 | 〇 | 〇 | 〇 |
未知の脅威へのリアルタイム対応 | 〇 | × | 〇 | 迷惑メール対策 | 〇 | 〇 | × |
パスワード管理 | 〇 | × | × | 頻繁なパターンファイル更新 | 〇 | × | × |
保護者向け | 〇 | × | × |
利用目的に合わせて選ぶ
利用目的やライフスタイルによって、パソコンやその他のデバイス、アプリケーションの使い方は人それぞれです。手軽な無料版と安心で信頼できる有料版。セキュリティーソフトのそれぞれのメリットとデメリットを理解し、自分の目的や求めることに合わせて選びましょう。