Vol.12:アジアにおけるゴルフ事情

  • 2018年11月2日、3日の2日間に渡り、タイ・バンコクで開催された「アジア・パシフィック・ゴルフ・サミット(以下、APGS)」(公式サイトURL http://www.golfconference.org/)に出席してきました。
    このイベントは毎年、アジア圏の国が持ち回りで開催しており、昨年はベトナム、今年はタイ、そして来年はインドでの開催が決定しています。

    APGSの開催目的は、一言で言えば、アジアでのゴルフの発展です。アジア圏でのゴルフ人口を増やし、ゴルフ業界を少しでも元気にさせることが主な目的となっています。

    出席者はゴルフコース関係者をはじめ、練習器具メーカー、練習場経営者、コースメンテナンス機器メーカー、レッスンプロ、芝生販売業者、旅行会社など、ゴルフに関係するありとあらゆる職業の人たちがアジア中から集まってきます。そして、本イベントでは、2日間に渡ってゴルフに関連した様々な分野での成果が発表され、その年に各部門で最も活躍した人がステージ上で表彰されるのです。

    今年で通算12回目の開催となったAPGS 2018は、バンコクの中心部に新しく建てられたホテル「HYATT REGENCY BANGKOK SUKHUMVIT」での開催となりました。ちなみにこのホテル、実は来年2019年1月にグランドオープンの予定なのですが、今回のイベントのために特別にオープン前に使わせてもらったようです。

    今回、私も2日間参加してみて、いろいろと学ぶことがありました。
    中でも最も印象に残ったのは、ゴルフコースの在り方について、世界で大きな変化が起きていることでした。ゴルフコースが従来のように、ゴルファーがゴルフをするためにのみ存在しているのではなく、地域コミュニティーにおける充実したライフスタイルを提供する場に変わってきているのです。

    どういうことかと言いますと、例えば、ゴルフ場の周辺住民が健康で充実した生活を過ごせるよう、ゴルフのラウンドが無い早朝の時間帯に、フェアウェイを開放してヨガ教室を開催したり、日中の空いている時間帯にゴルフコース内でバーベキューやウォーキングを楽しめるような場所を提供したりと、完全に地域に溶け込み、地域コミュニティーの場所として、ゴルフ場を活用する取り組みが始まっているのです。(もちろんゴルフもします。笑)

    また、ゴルフ場のメンバーの家族、特に子供たちへのプログラムがとても充実しており、メンバーの子供たちが定期的に無料でゴルフをプレーできるのはもちろん、ゴルフコース内で絵を描いたり、宝探しをしたりと、ゴルフのプレーだけに限らず、いろいろな楽しいアクティビティーが用意されています。

    このように子供の頃からいろいろな体験を通じてゴルフ場に親しみ、楽しい思い出を作ることで、ゴルフへの親近感が生まれ、ひいては未来のゴルファーを育てることにも繋がっていくと思います。このようなアジア各国での新しい取り組みを聞いていると、こちらまで楽しい気持ちにさせられました。

  • ゴルフコースを作るには、事実として、多くの自然を破壊しなければなりません。
    その代わりに、別の形での自然を造り出し、多くの人たちがその場を共有して楽しめる場にする。ゴルフ場と地域コミュニティーとの共存を実現させる素晴らしいアイデアだと思います。日本でもぜひ、同様の取り組みを実現して欲しいと思っています。

    また、ITを活用したいろいろな取り組みも始まっています。
    例えば、来場者がゴルフ場のゲートをくぐると、歓迎のメッセージとともに、その日のグリーンスピードなどのコースコンディション情報をはじめ、レストランでのオススメメニューやプロショップでの特別ディスカウント商品紹介など、来場者に役立つ情報がショートメールで携帯に送信されます。また、さらに、当日の混み具合や進行状況をメッセージ配信し、大幅な遅延が発生している場合には、スタート直前にアウトスタートからインスタートにコース変更させることで、来場者を待たせない工夫もなされています。
    “ゴルフ=時間がかかるスポーツ”というイメージが定着しており、今、世界的な動きとして、ゴルフにかかる時間短縮をテーマに色々な取り組みがなされております。カーナビの進化により、リアルタイムで道路の混雑状況が把握できるようになった結果、渋滞改善にも繋げられているように、ITを活用することでゴルフプレーにおける色々なことが効率化できれば、時間短縮に繋がり、今までゴルフを敬遠していた層にもリーチを広げていくことができると思います。