Vol.13:日本人選手が出稼ぎをする番!

  • 以前のコラムにも書きましたが、来年・再来年にかけて日本のLPGAプロテストで大きなシステムの変更が行われます。
    特に再来年2020年度からは、プロテスト合格者以外はレギュラーツアーへの出場権を賭けた戦いとなるQT(クォリファイングトーナメント)への受験資格すら無くなります。

    これは、特に外国人選手にとって日本ツアーへの参加が非常に難しくなる規定変更になるわけですが、日本人選手にとっても少なからず影響があります。
    何しろ、毎年わずか20名程度の選手しかプロテストに通過できないのですから、それ以外の選手は一切ツアーに参加できなくなるということであれば、当然溢れる選手の数が今まで以上に増えることになります。結果、今度は日本人選手が海外に活躍の場を求めて出かけていく立場になるのです。

    そして、既に今年2018年11月20日~23日に行われた台湾ツアーのQTで現実のものになりました。なんと、QTの受験者の約半分近くが日本人という異常事態が起きたのです!
    ペアリングシートを見ても、日本人の名前ばかり。

    因みに台湾ツアーは、2018年にはQT含め31試合が開催されています。
    これは、完全に立派ツアーと言えるほどの試合数です。

    プロゴルファーが海外に活躍の場を求める現象は、日本にいるとあまりピンと来ないかも知れませんが、世界を見渡せばごく自然で当たり前のことなのです。
    世界中に、1年間を通じ試合が開催される、いわゆるゴルフツアーがある国は、そう幾つもありません。大半の国の選手は、母国にツアーが存在しないため、当たり前のように海外に活躍の場を求めて出ていきます。これからは日本人選手が、海外に出ていく立場になったということです。

    現在、日本の女子選手には、年間を通じてオープンウィークがほぼ無いほどスケジュールがぎっしり詰まったレギュラーツアーと、更に下部ツアーであるステップアップツアーがあるため、本来、海外に出ていく必要性はないのですが、昨今の女子プロブームにより、女子のプロゴルファー数が圧倒的に増えた結果、レベルが高くなり、そこでこぼれた選手が海外に出ていくようになったのです。

    プロテストおよびQTは、ご存知の通り年に1度しかありませんから、そこで実力を発揮できなかった選手がごまんといるはずです。
    前述の台湾ツアーの他に、中国でも女子ツアーの試合数が増えてきており、2018年は18試合が開催されました。試合数の増加とともに、アジア各国選手の実力が急激に上昇してきています。

    少し前まで、アジア勢では韓国人選手が圧倒的に多かったのですが、最近はタイ出身の選手の活躍が目立ちます。これは皆さんご存知のとおり、アリヤ・ジュタヌガーン、モリヤ・ジュタヌガーン姉妹の活躍により、タイ人でも十分に世界で戦えるということを目の当たりにしたタイの子供たちが、今度は自分の番とばかりに、懸命に練習に励んでいるためです。

    ほんの少し前まで、インドのプロゴルファーなどほとんど聞いたことはありませんでしたが、今ではアジアツアーやヨーロッパツアー、時にはアメリカのPGAツアーにも、インド選手の名前を当たり前に見るようなりました。
    また、ウズベキスタンなど、今まではゴルフには全く無縁に思えたような国なども、どんどんゴルフ人口も増えてきていて、ジュニアゴルファーたちも育ってきています。
    今までに、国名なども聞いたことのない選手たちがどんどん出てくるのです。
    そして、この変化は更にスピードを増すことは間違いありません。