Vol.18:全米女子オープンの変化 ~アマチュア選手の活躍~

  • 先日開催された「2019年全米女子オープン」には、日本から13人もの選手が出場し、そのなかでも比嘉真美子プロが途中まで優勝争いをしていたこともあり、日本でも大変注目を集める大会となりました。
    この全米女子オープンは、その名前の通り、誰もが参加できるオープンな大会で、実力さえあれば、町の腕自慢が優勝してしまう可能性すらある大会です。

    また、主要国(日本、韓国、中国、イギリス)では国内での予選会が開催され、その中で上位に入ると全米女子オープンへの出場権を獲得できます。
    予選会に出るために、わざわざ海外(アメリカ)まで行かなくとも出場権が獲得できるのですから、これ以上開かれた大会はありません。例えるなら、日本女子オープンの予選会を韓国、中国、タイ、台湾などで開催するようなものです。

    正直言うと、母国の選手が優勝したほうが外国の知らない選手が優勝するより、大会が盛り上がるのはどこの国でも当たり前のはず。にもかかわらず、ワールドランキング以外からの海外枠を用意するのですから、この大会のオープン度合いは本物です。

    しかし、ここでスポンサー的には少し複雑な状況が起こります。
    それは、当たり前のことではありますが……誰が勝つか分からないということです。

    プロフェッショナルな競技では、当然ながら大会を盛り上げることが求められます。
    知名度の高い選手や開催国の選手が活躍し、優勝争いをしてくれた方がマスコミの注目も集まり、大会が盛り上がるのです。

    しかし最近では、特にアマチュアのレベルが上がり、実力が拮抗してきたため、アマチュア枠で出場している選手がトーナメントの上位に顔を出してくることが当たり前になってきました。本来は、将来の活躍に向けてその経験を積むための場として、アマチュアへの参加枠を開放しているはずなのですが。

    日本の女子ツアーでも、アマチュア選手が予選を通過するのみならず、優勝争いにも加わり、最終的に優勝までしてしまうケースも出てきています。それだけアマチュアのレベルが上がっている証拠です。

    ちなみに、日本の女子プロが、推薦枠で出られる試合数は年間8試合までなのに対し、アマチュアにはそのようなルールはありません。
    つまり、推薦がもらえる限りは何試合でも出場することが可能なのです。

    今ではプロで活躍している勝みなみ選手が、アマチュア時代に女子ツアーで優勝したのち、すぐにプロ宣言をせず、アマチュアのまま多くの大会に出場していた時期がありました。

    アマチュアでは、賞金はもらえないため、賞金レースには関係がありませんが、学校関連の試合、アマチュアの試合、国際大会、そして推薦を貰って出場するプロの試合などを含めると、年間で相当数の試合に出場することができることになり、フルシードを持っていないプロ選手と比べると、試合数、経験、ラウンド数もアマチュアのほうが上になってきます。

    特に最近では、アマチュアがプロツアーに出場する機会も増え、女子ツアーの試合を毎週テレビでご覧になられている方なら、アマチュア選手の名前を覚えていらっしゃる方も多いかと思います。

    私が携わっているセンチュリー21レディーストーナメントでも、昨年、アメリカから来たアマチュアのクリスティン・ギルマン選手が日本ツアー初出場、初優勝を果たしました。昨年のことなので、覚えている方もいらっしゃると思います。

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