本格茶室での茶道体験。まずは、茶室への入り方を学びましょう。茶室に入る前には、蹲踞(つくばい)と呼ばれる手水鉢で心身を清めます。茶室に着いたら、にじり口の襖を右手で2/3ほど開いて手を変え、左手で開けきります。床の間の場所など中の様子を伺い、入口から手を伸ばした位置に扇子を置き、膝からにじり入りましょう。
京都本店4階「京の茶庵」では、本格茶室で茶の湯体験ができる
更新日:2012年01月10日
本格茶室での茶道体験。まずは、茶室への入り方を学びましょう。茶室に入る前には、蹲踞(つくばい)と呼ばれる手水鉢で心身を清めます。茶室に着いたら、にじり口の襖を右手で2/3ほど開いて手を変え、左手で開けきります。床の間の場所など中の様子を伺い、入口から手を伸ばした位置に扇子を置き、膝からにじり入りましょう。
京都本店4階「京の茶庵」では、本格茶室で茶の湯体験ができる
左手、右手、口の順で清め、最後に柄を立てて柄杓を洗い清める
膝からにじり入るため、にじり口と呼ばれる
入室した合図として音を立てて襖を閉める
茶室に入ったら、次は床の間を拝見します。床の間の前まで進んでから座り、膝前に扇子を置いて一礼。掛け軸、花と花入れ、香合(ふた付きのお香入れ)の順で拝見しますが、それぞれ置かれた場所に向いて拝見するのが作法です。拝見し終わったら、正面に向き直って再び一礼をします。
拝見する前に深く一礼するのが大事な作法
掛け軸のあとに、花入れや香合を拝見する
床の間で一礼するときには、掛け軸の作者が目の前にいらっしゃるような気持ちで頭を下げます。そんな心のありようも大切な作法のひとつなんですよ。
[福寿園 京都本店]4階「京の茶庵」チーフ 村岡貴子さん
スタッフが説明しながら見本を見せてくれる
次はいよいよお茶の席。席へ座ったら、自分の後ろに扇子を置いておきます。お菓子が運ばれてきたら一礼。お茶を点ててもらっている間にすべて食べ切りましょう。次に抹茶ですが、茶碗の正面を避けるため、2回時計回りに回して飲んだあとは、茶碗の向きを反時計回りで戻して畳の上に置きます。茶碗の全体を拝見したあと、手にとって細部も拝見しましょう。
抹茶体験では、スタッフが優しく丁寧にポイントを教えてくれる
かじらずに、ひと口で食べられるように切り分ける
絵柄などが描かれた茶碗の正面を避けていただくのが作法
飲み終えた合図として、音を出して吸い切るように飲む
抹茶の点て方を教えてくれるのは、体験ならではの魅力
退室も入室と同じように、にじり出るのが作法
抹茶体験では、手本を見せてもらったあと、自分で抹茶を点てることもできます。点てるコツは、手首のスナップを利用して前後に茶せんを勢いよく動かすこと。最後に「の」の字を書くようにして、泡をふんわりと仕上げましょう。自分で点てたお茶を飲み終えたら、退室です。
抹茶の粉を入れる容器は「棗(なつめ)」と呼ばれる
思っている以上に勢いよく点てないと、上手に点てられない
きめ細かな泡で仕上げると、口当たりが滑らかでおいしいです。最後に茶せんを泡の表面まで上げ、ゆっくり動かして泡を細かくするのがコツ!
抹茶体験などで使われる、福寿園オリジナルの抹茶碗なども販売
京都本店各階で使われている茶器や茶道具を扱うショップ。茶こしにこだわった急須など、京都本店オリジナルの茶器のほか、懐紙や袱紗(ふくさ)、茶せんなど茶道具も幅広いラインアップで揃う。茶会に必要なアイテムを購入するのにおすすめ。
宇治茶と絶妙に合う創作フレンチに舌鼓
宇治茶を取り入れた本格フレンチを味わえるレストランフロア。ウェルカムティーからメイン料理、デザートに至るまでお茶尽くしの美食を堪能できる。ランチ3,800円〜、ディナー6,000円〜のほか、デザートに抹茶とお菓子を楽しめるお昼の「くつろぎコース」4,300円〜も魅力。
着物をレンタルしてから挑んだ茶道体験。乙女たるもの、一度は経験したかったのでとっても大満足でした。思っていたより気軽な雰囲気の中で教えてもらえ、奥深い茶の湯の世界にも感動! 作法を学んだので、これからはお茶会のお誘いに困ることもなさそうです♪
古都を着物姿で散歩してみたい、という憧れをリーズナブルに叶えてくれる。手ぶらでOKの着物レンタル2,500円は足袋もプレゼントしてくれるお得なプラン。専属スタイリストが担当するヘアセット1,050円もおすすめだ。プロに着付けしてもらって、しっとり和装でおでかけしよう。
【取材・文】中井新/【撮影】丸谷達也