サイバーパンクな手塚キャラが競演!オンラインカードゲーム「アトム:時空の果て」の魅力に迫る

2017/09/13

WRITERテキスト:トライアウト・堀家千晶/撮影:佐伯亜由美

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サイバーパンクな手塚キャラが競演!オンラインカードゲーム「アトム:時空の果て」の魅力に迫る

株式会社アクティブゲーミングメディア(以下AGM)が制作・配信するダウンロード型オンラインカードゲーム「アトム:時空の果て」。有名クリエイターたちの手でリメイクされた手塚治虫作品のキャラクターが活躍するデッキ構築型カードゲームです。「DMM GAMES」にて日本語版が、海外サイト「Steam」で日本語版・英語版が全世界へ向けて配信されており、9月には配信以降最大規模のエクスパンション(ゲームの追加アップデート)も決定しています。開発者であるセルヒオ・マタさん(写真左)、ブライアン・オッテンさん(写真右)、そして日本人スタッフとしてデバックやコミュニティマネージメントなどに携わる林修三さんに、本作の魅力を語っていただきました。


『アベンジャーズ』のようなヒーロー競演ものを日本の作品で

――AGMで「アトム:時空の果て」を制作することになった経緯を教えてください。

開発チームの中では、『アベンジャーズ』のように色々な作品のヒーローが競演するカードゲームを作りたいという思いがずっとあったんですね。そこで核となる作品を探していた時に、弊社の代表であるイバイ(・アメストイ)から、手塚治虫作品はどうかという提案があったんです。

サイバーパンクな手塚キャラが競演!オンラインカードゲーム「アトム:時空の果て」の魅力に迫る-画像-01

――先日のインタビューでもお聞きしました。イバイさん、手塚作品の大ファンですもんね。

そうなんです。運よく手塚プロダクションにコネクションがあったので、企画書片手に乗り込んで行ったそうですよ。急に外国人がやってきて「手塚作品のキャラクターが登場するゲームを作りたい」と言い出すんですから、そりゃあ先方も驚きますよね。しかもその時には、アカデミー賞を3度受賞している音楽プロデューサーのジョルジオ・モロダーさんなど、すでに数人のクリエイターの協力も取り付けていたので、手塚眞さんにもその熱意が伝わり、協力してもらえることになったんです。スケジュールの都合で実現はしませんでしたが、イバイはあのスティーブン・スピルバーグ監督にもメールを送って、激励の返信をもらったそうですからね。

――スピルバーグ監督から!

本当に彼の行動力には我々もいつも驚かされています。

キャラクターの核は残しつつ大胆にリメイク

――開発チームのみなさんも手塚作品には詳しかったんですか?

実はあまり……。欧米でもアニメや漫画好きの間では手塚作品は有名ですが、私たち自身はキャラクターを目にしたことがある程度でした。「アトム:時空の果て」を作るにあたって、チームの3~4人で分担してあらゆる手塚作品を読みました。物語やキャラクターの特徴を読み解き、リメイク時に「何を残して何を変えるのか」ということを常に考えていました。キャラクターのリデザインやセリフ、シナリオなどは、細かいところまで眞さんにチェックしていただきました。おかげで核となる部分はしっかり残しつつ、大胆なリメイクができたと思っています。

おかげで核となる部分はしっかり残しつつ、大胆なリメイクができたと思っています。

――キャラクターデザインを一新することに対して、反対はなかったんですか?

眞さんには『バットマン』を例に挙げてお話ししました。『バットマン』はさまざまな国でドラマやアニメ、映画など多彩なメディアに展開され、世界中の漫画家がリメイク版を執筆しています。その内容には賛否両論あるのでしょうが、時代に合わせて変化していくことで、幅広いファンに愛される作品になっています。私たちが作るゲームを通して、昔からのファンはもちろん、原作を知らない日本の若者や海外の人にも手塚作品の魅力が伝わればと。眞さんからは「手塚は新しいことが大好きだったので、もし生きていたら新しいキャラクターデザインを楽しんでくれるのではないか」とのお言葉をいただきました。
「手塚作品は好きだけどカードゲームはやったことがない」という人や、反対に「カードゲームには詳しいけれど手塚作品は読んだことがない」という人。どちらにとっても、このゲームがそれぞれの魅力に気づくきっかけになればと思っています。

新たなストーリーと世界観に生きるキャラクターたちの新たな魅力

――手塚作品の魅力とカードゲームとしての面白さ、両方を楽しめるゲームになっているということですね。しかし手塚作品には「スターシステム※」があるとはいえ、別々の作品の登場人物を一つの世界観で見せるというのは大変だったのでは?

※同じ絵柄のキャラクターをあたかも俳優のように扱い、異なる作品中にさまざまな役柄で登場させる表現スタイル

そうですね。手塚作品に描かれた時代は古代から戦後、未来まで、舞台も日本だったりアメリカだったり架空都市だったりと実に多彩です。それぞれの時代・社会をバックボーンに持つキャラクターたちが共存しても違和感がないように、サイバーパンクな世界観とオリジナルのゲームシナリオを構築しました。ゲームオリジナルの世界で各キャラクターがどのように絡んでいくのかという点にも注目してほしいですね。もちろんゲームシナリオ単独でも楽しめますが、原作を知っている方には「なるほど、そうきたか!」と面白がってもらえると思います
当初から海外展開を想定していたこともあり、シナリオは弊社のカナダ人スタッフが英語で作成したものを日本語に翻訳して作っています。有名キャラクターたちに原作にはない新しいセリフをしゃべらせるわけですから、一人称や語尾の選び方など、セリフ作りには苦労しました。特に「火の鳥」が発する言葉は何度もリテイクが入って修正しましたよ。

――カードゲームとしての面白さはどんなところでしょうか。

我々は「マジック:ザ・ギャザリング」や「ハースストーン」などで遊んできた世代ですので、それらのカードゲームの長所・短所を踏まえた上で、新しいカードゲームの面白さを追求しました。特徴の一つは、操作方法が非常に分かりやすいこと。「カードゲームを知らない人でも楽しめるように」との思いから、ゲームとしての操作のしやすさ、カードゲームの仕組み自体の理解のしやすさには特にこだわりました。
もう一つは戦略性の高さです。ランダムにカードが選択されたり効果が発揮されたりする不可抗力な部分を極力減らして、カードゲームの醍醐味である「デッキを作り上げる面白さ」を感じてもらえる仕様にしました。9月には新しいカードが100枚ほど追加になるので、さらに戦略を考える楽しみが広がりますよ。

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大型エクスパンションでさらに広がる楽しみ方

――100枚も! それは楽しみですね。どんなキャラクターが追加になるんですか?

今回は『バンパイヤ』のキャラクターが多数登場予定です。ついに「ロック」も登場しますよ!

漫画『バンパイヤ』の裏主人公・ロック

ロック
漫画『バンパイヤ』の裏主人公・ロック。目的のために手段を選ばず、自分を王様だと思い込んでいる。カリスマ性のある裏社会のボスをイメージし、アクション感よりもずるがしこさやマナーの悪さがにじみ出るような衣裳やポージングに。ゲーム内での投げナイフを追加するスキルに合わせてナイフの持ち方にもこだわって描いている。

『ブラック・ジャック』からは「キリコ」や「ピノコ」といった人気キャラクターも追加予定です。すでに実装されている「ブラック・ジャック」同様、イラストはグラスホッパー・マニファクチュアにお願いしました。代表の須田剛一さんの監修のもと、能丸督之さんにキャラクターの新たな魅力を引き出していただきました。原作のキャラクターの特徴とゲームの世界観を踏まえた上で、「このキャラクターがこの世界に生きているのならこうするんじゃないか……」と、そのイラストの背景にあるストーリーまで考えて描いてくださったと聞き感服しました。

キリコ

キリコ
原作でのどこか後ろ暗くはかない印象を保ちつつ、中世的でノーブルな印象が加わった。

ピノコ

ピノコ
原作でまれに見せる大人の女性への憧れや、そこに至ることができない悲しみのようなものを表現。

――須田さんをはじめ、クリエイター陣の豪華さにも驚きました。みなさんにはどのようにイラスト制作を依頼されたのですか?

基本的には我々が「この人に参加してもらいたい!」と思った方お一人お一人に直接アプローチしています。「デッドクロス殿下」と「アトラス」のイラストをお願いしたサイバーコネクトツーの松山洋さんには「あまりに直球の依頼で驚いた」と笑われました。ほかにも「マグマ大使」を描いてくださった漫画家の奥浩哉先生など、みなさん突然の依頼にもかかわらず「手塚作品に参加できるのならぜひ!」と、快く協力してくださいました。原作のキャラクターの個性とクリエイターの方々のオリジナリティがぶつかり合ってどのように昇華したのか、イラストを見ているだけでも楽しんでもらえると思います。

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――「アトム」のリメイクはAGMのイラストレーターさんが担当したそうですね。

そうなんです。みなさん「さすがに『アトム』はプレッシャーが大きすぎる」と……。そこで眞さんの監修のもと、社内のイラストレーターが担当しました。目の表情から髪の毛の一本一本まで、かなり細かく打ち合わせを重ねながら作り上げました。「アメリカでは子供が主人公のヒーローものはなかなかヒットしない」というスピルバーグ監督のアドバイスを受けて、原作より少し青年寄りに描いているのも特徴です。

――そういったキャラクターのリメイクについて、ユーザーからの反応はいかがですか?

想定していたことですが、やはり人気の高いキャラクターは賛否両論ですね。でもゲームによって新たに脚光を浴びるキャラクターも出てきています。例えば『どろろ』の脇役である「三郎太」は、猫将軍さんのイラストのカッコよさとデッキに加えた時の使い勝手の良さから人気が高まり、ユーザーの声を受けてレアからスーパーレアにランクが変更になったほどです。

三郎太

三郎太
「ロリポップチェーンソー」の猫将軍さんがリメイク。ゲーム内では高い能力と素早い攻撃が魅力。

百鬼丸

百鬼丸
原作『どろろ』では魔物によって奪われた自身の48箇所の臓器や部位を取り戻すために旅をしている。「アトム:時空の果て」ではサイバーパンクという設定に合わせ「サイボーグ侍」にアレンジされている。

ブチ

ブチ
『火の鳥 鳳凰編』に登場する。ブチのように主役ではなくても見せ場が多かったり印象に残りやすかったりするキャラクターが多くリメイクされて登場している。

新しいビジュアルと新しいストーリーで生み出された新時代の「アトム」をみなさんに楽しんでもらえたらうれしいですね。そして日本が誇る手塚治虫というコンテンツの魅力と可能性を世界に発信していけたらと思います。

©Tezuka Productions/Active Gaming Media Inc.

手塚作品への新しいアプローチ、とても新鮮で良いわね

驚き
  • ブライアン・オッテン
  • プロフィール

    ブライアン・オッテン

    アクティブゲーミングメディア デジタルコンテンツ部 プロジェクトマネージャー
    アメリカ出身。AGMにはローカライズ担当として入社。その後開発部へ異動し、ゲームタイトルのプロジェクトマネージメントを担当。

  • セルヒオ・マタ
  • プロフィール

    セルヒオ・マタ

    アクティブゲーミングメディア デジタルコンテンツ部 部長(開発担当)
    スペイン出身。2014年、AGMの開発部立ち上げの際に入社し、プログラマーとして経験を積む。現在は「アトム:時空の果て」のような自社タイトルおよび、受託開発タイトルのディレクションを担当。

  • 林修三
  • プロフィール

    林修三

    アクティブゲーミングメディア デジタルコンテンツ部 コミュニティマネージャー
    アトムプロジェクトでゲームの言語チェック、バランスチェック、コミュニティマネージメントを担当。

アトム:時空の果て:http://playastroboy.com/

アクティブゲーミングメディア:http://www.activegamingmedia.com/


INFORMATION

大型エクスパンションに合わせてスターターキャンペーンを実施! エクスパンションパック配信開始にともない、ログインすると『バンパイヤ』のベーシックパックが毎日1パックもらえます!さらに、期間中はゲーム内ショップのアイテムの割引セールを実施します!

実施期間:9月13日~9月19日終日(日本時間)

アトム:時空の果て:http://playastroboy.com/

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