最も多いタコ型滑り台は最も撮りづらい公園遊具でもあった「公園遊具の裏側」#3

2018/07/06

WRITER木藤富士夫

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(c)木藤富士夫/kito fujio

東京都足立区千住東町公園 タコの滑り台
新潟県新潟市中央区関谷2番地44
東武線の牛田駅と京成線の京成関屋駅からすぐの公園。東武線の線路ぎわにある公園なので電車から青いタコ滑り台が見える。また足立区の北先住駅の近くの千住ほんちょう公園にもタコの滑り台がある。こちらのタコ滑り台は黒目の向きがチグハグでちょっと怖い。

タコの滑り台が撮りづらい理由

全国の公園を巡った私の経験上、最も目にするコンクリート製の大型滑り台はタコ型のものだ。コンクリート滑り台は動物・ロボット・謎な物体とさまざまあるが、タコの滑り台がどの地域でも必ずと言っていいほどある。そのタコの滑り台もよくよく見てみると、吸盤があったり無かったり、滑り台の角度が違ったりと微妙に違い、カラーリングも赤・青のほか世田谷にはタコ滑り台なのにキリンの柄にペイントされているものもある。

この全国各地にあるタコ型滑り台、私が公園遊具を撮影する被写体としてはもっとも撮り難い滑り台だ。まずは生き物のタコをモチーフにしているのに目が無いモノや頭が無いモノがある。撮影する被写体として中心に来る部分を考えて撮影するのだが、タコ滑り台には中心になるモノが無い。目が描かれていれば楽なのだが、何も無いと見せ場を探すのが本当に難しい。更によくあるタコ滑り台のタイプ(今回の写真掲載の足立区千住東町公園と同じ)は横にダラリと広がっていて、フレームの収め方も難しく、ライティングするには際立つ凹凸が少なくて苦しい限りだ。ペンキの塗りたてのタコ滑り台はピカピカ光ってしまって困難極まりない。

このような諸事情のために地方のタコ公園を探しても、進んで行きたいとは思わない時期もあった。しかし、昨年に北海道札幌市内の太平公園と沖縄・宮古島の宅街の側にあるタコ滑り台を撮って考えが少し変わった。
たしかに滑り台自体の大差はほとんどないが、設置された場所によって雰囲気がだいぶ変わってく るのだ。北海道の太平公園は秋に撮りに行ったので、タコ滑り台の後ろが色づき始めた紅葉とともに撮影が出来た。また宮古島のタコ山は真逆の後ろに大きなガジュマルの木があるので南国風に撮影が出来た。

公園遊具の撮影は遊具そのもの自体だけを撮影して魅力を伝えるのもアリだが、やはり公園遊具はその公園の風土や季節に大きく関わっている。公園の魅力を丸ごと撮って伝えるのもアリだと、タコの滑り台に勉強させてもらった感じだ。まだまだ全国のタコ滑り台で行ったことがない滑り台は大量にある。私はまだ超巨大タコ滑り台がある福岡県のめかり公園にはまだ行っていない。ここが公園遊具撮影の最終目的地の候補になることは間違いない。

良い公園は何度もリサーチしてベストな時期に撮るに限る。今後の作品もお楽しみに!

(c)木藤富士夫/kito fujio

京都府向日市西ノ段の公園
向日市の競輪場のそばにあるタコの滑り台。この形のタコはあまり見かけることがないので、目の当たりにして喜びが湧き上がった。 以前京都の古い公園を撮影に行ったとき、撤去された後だった経験があるので、なお嬉しい。 ちょっとだけ道路側からは見づらい位置にあるので、地元の方も知らない人が多いのでは?

ガリバー滑り台はこちら

新潟のタコ滑り台はこちら

  • 木藤富士夫さん
  • プロフィール

    木藤富士夫

    フォトグラファー。
    1976年生まれ。神奈川相模原出身。法政大学卒業後、3年の会社員を経たのちに、2005年よりフリーランスとして活動を開始。屋上遊園地をおさめた写真集『屋上遊園地』、日本各地の公園遊具を撮影した写真集『公園遊具』を発表。独自の視点と風合いを持つ作品は、国内だけでなく海外でも話題を集めている。
    http://fujio-panda.com/

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