日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回

2018/07/30

WRITERインタビュー:Zing!編集部ピーター/テキスト:トライアウト・山口佳奈/撮影:トライアウト・井上雅央

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回

観光客のみならず、ここ日本で仕事に就く外国人労働者の数も近年は増加の一途を辿っています。その数は約120万人以上(平成29年厚生労働省調べ)。
「外国人と一緒に働いているけど、どうしたらもっと仲良くやっていけるか分からない」
「外国人採用を検討しているけど、どんなことに不安を感じるのかが知りたい」
という方も少なくないのでは。
「外国人労働者は何が不安? 何が楽しい?」を知るためのこの企画に、協力いただくのは、大阪に本社を構え、さまざまな国籍の方が在籍する株式会社アクティブゲーミングメディア(以降、AGM)。ゲームの多言語ローカライズ、開発などを手がける会社です。

前回の第4回は「日本のゲームとアニメ」がテーマ。

第4回はこちら

今回は日本語学習がテーマ。日本語をどのように学んだか、「漢字」をどのように覚えているかなど今回も国籍・世代も異なる3名のスタッフにとことん話していただきました!

左からアレックスさん、クロエさん、朱(しゅ)さん
左からアレックスさん、クロエさん、朱(しゅ)さん

日本語の学び方

――今回は、みなさんがどんな風に日本語を学んできたのかをお伺いしたいです。
おそらく、日本のアニメやゲームがきっかけだと思うんですけど、それだけで全て習得するのは難しいんじゃないかと思いまして……。
アレックスさんは、どのように日本語を学んだんですか?

アレックス:私はまず最初に日本語学校に通いました。その学校は、韓国人と中国人の学生がたくさんいました。中国人や韓国人の方は、漢字があるから覚えやすかったと思うのですが、当時の私は漢字を全く勉強していなくて……。だから、授業が本当に難しくて。3、4カ月通ってやめました。

――そうなんですか!

アレックス:はい。学校をやめた後、日本に行って独学で勉強しました。日本人の友達と遊んだり、スタッフ全員日本人のお店でアルバイトしたり、日本語を話すしかない環境に身を置きました。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-02

――なかなか自らハードな環境に行ったんですね。朱さんはどのように日本語を学んだんですか?

朱:台湾にいた頃は、学校などではなくゲームやアニメで日本語を覚えました。大学の時は、日本の好きなゲームを繰り返してやっていたので、そこから覚えましたね。

――なるほど。ゲームだと日本語を読んだり、聞いたりはできると思うんですけど、スピーキングってあまりできないですよね。それはどういう風に学んだんですか?

朱:そうですね、日本のドラマを観ながら、発音を勉強しました。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-03

――へえ、そうなんですか! 何か参考になった日本のドラマってありました?

朱:少し昔のドラマですけど「半沢直樹」。「倍返しだ」という日本語は覚えました(笑)。後は「リーガルハイ」とか。台湾のテレビでも放送されていたので。

――日本のドラマを見ながら発音を覚えたってすごいですね。クロエさんはいかがですか?

クロエ:高校の頃から日本のアニメやゲームが大好きだったので、大学に入ったら日本語を勉強しようと思っていました。フランスの大学で2年間日本語を勉強した後、立命館大学に約1年間留学しました。立命館では日本語の勉強はもちろん、いろいろな外国語も学びました。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-04

――大学の授業では、具体的にどのようなことをやったんですか?

クロエ:大学ではレコードを聴いて聴き取れることを日本語で書いたり、あるテーマについて調べて日本語で発表したり、小論文や漢字の授業もありました。

――そうなんですね。一番日本語学習に効果的だったなというのは何でしょうか?

アレックス:日本人と実際に会話することですね。

朱:日本人の友達と話すことが一番良い練習になります。

クロエ:私もです。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-05

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-06

――全員同じ答え! 日本語で会話することが上達する近道なんですね。

アレックス:一番だと思いますよ。

クロエ:私もそう思います。もしかすると授業より良い練習になるかもしれない(笑)。
毎日、日本人と話したら絶対に日本語力が上がると思います。

漢字について

――例えば会話の中で分からない言葉に出合ったら、どうしますか?
すぐにその場で聞きますか?

クロエ:そうですね。「すいません、もう一度お願いします」と聞き直します。

――なるほど。では、その言葉の意味自体がわからない時は家に帰って辞書を見たりするんですか?

クロエ:その場で調べる事はあまりないのですが、本当に困った時は、スマホの翻訳機能を使って調べたりしています。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-07

――そうなんですね。過去にこんな日本語が分からなかったというエピソードはありますか?

朱:僕は「贔屓(ひいき)」という言葉ですね。台湾にはそういう漢字自体がないので……。どういう意味か分からなかったです。

――コロンビア出身のアレックスさんとクロエさんの母国語ではアルファベットで文字を書きますが、朱さんは日本と同じ漢字文化の台湾ご出身なので、少し見方が違うのかもしれないですね。

朱:そうですね。漢字は大体分かります。

――アレックスさんとクロエさんは、どうやって漢字を勉強しましたか?

クロエ:何回も書いて勉強しました。

アレックス:僕も同じように書いて覚えました。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-08

――そうなんですね。駅など様々な場所で漢字が使われているじゃないですか。パッと見てああいうのは分かるのですか?

アレックス:知っている駅なら、何て書いているか分かります。

クロエ:勉強したことがあればすぐに分かりますね。

アレックス:でも、場所の名前って難しいなと思いますよ。例えば、阪急電鉄の「十三」駅って「十三」と書いて「じゅうそう」と読むけど、それって知らないと分からないじゃないですか。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-09

――「十三」は、日本人でも読み方を事前に知ってないと初見では読めないかもしれないですね。
駅の看板って、大体下に英語が書いてありますが……。皆さんそういうのは分かりやすいですか?

クロエ:漢字の下に英語やふりがなが入っていると分かりやすいですね。ただ、漢字だけだと……。ちょっと難しいですね。

日本語上達の一番の近道は、日本人と話すこと「日本で働く外国人のホンネ」第5回-画像-10

――なるほど。では職場で日本語を話したり、聞いたりする時に困っていることはありますか? 例えば朝礼の時とか……。

朱:そうですね。単語が分からないと、何の話をしているのかな?って時がありますね。知っている単語が出てきたら「あー、こういう話をしてるんだな」と、内容を把握できます。あと、難しいのは敬語ですね。

アレックス:私も日本でアルバイトしていた時は、時々電話を取って敬語でやり取りしていましたが、難しいなと感じました。

日本に来られる前から、ドラマやアニメなどで日本語を少しずつ覚えていたんですね。そして、日本語が上手くなる一番の近道は「日本人と話すこと」と、全員が答えていたのが印象的でした。次回は、「仕事のスキル」についてたっぷりと語ってもらいます。お楽しみに!

関連記事


この記事はいかがでしたか?
よろしければアンケートにご協力ください。

TOPに戻る

  • LINEで送る
  • はてなブックマークに追加
  • +1する
  • POCKET
  • facebook
  • ツイートする