台湾の巨大滑り台に、和歌山・交通公園の複合滑り台(現存せず)の面影を見た「公園遊具の裏側」#5
2018/09/05
WRITER木藤富士夫

和歌山県和歌山市交通公園の複合滑り台
(和歌山県和歌山市西18-1)
すでに現存していない滑り台だが、その姿は宇宙基地やイスラム世界のモスクにも見える。和歌山在住の知り合いから公園遊具撤去の連絡があり、慌てて和歌山県に電話をして撮影許可と撤去工事を中断してもらい、撮影した作品。
7月26日から8月13日まで、台湾の台北にある田園城市生活風格書店のギャラリーで写真を展示しました。アーティストの秋元机さんからお誘いをいただいて実現した「Tokyo Jamais Vu」というコラボ展でした。展示のテーマは「日頃見る風景を違った視点でアートに変える」で、秋元机さんの作品はよく見るダンボールをベースにした作品、私の作品は日常にある公園遊具の写真でした。
私にとって初めての海外での展示でしたが、感想としては、とりあえず暑い! 7月の台湾は日本の以上に暑い! 昼間は暑すぎて夜しか出歩けないのでは!?と思うくらい暑かったです。1週間滞在して熱中症にならなかったのが不思議なくらいでした。そして、台湾の『公園遊具』ファンも熱いです! 初日にオープニングパーティをしましたが、その時に、私のホームページからZINEを購入された方が何人か来てくれました。中には『公園遊具』ばかりでなく、私の作っている屋上遊園地シリーズのZINEを全て購入されている方もいて驚きました。
台湾のファンの方と台湾の公園について話しましたが、台湾でも日本と同じく、古いコンクリート遊具が少なくなって、探すのがなかなか難しいとのことでした。レアな台湾の公園情報もゲット出来て、今回の展示はとてもいい経験になりました! 台湾の台北市・青年公園に巨大複合滑り台がありますが、和歌山市の交通公園に以前あった巨大複合滑り台に似ています。和歌山市交通公園の複合滑り台はバイパス工事のために現存していませんが、異国の地で同じような滑り台の存在を知れたのはとても嬉しかったです。
今回は展示がメインでしたので撮影はしませんでしたが、次回は台湾の公園遊具も撮影をしていこうと思います。
千葉県柏市北柏第一公園のシュールな物体
(千葉県柏市北柏1丁目4)
北柏駅から歩いてすぐの公園。この公園は何回か撮りに行っているが、ライティングが気になり撮影した2回目のときの作品。砂場の真ん中にあるオバケ?骸骨?とも言えないシュールな物体とシマウマの配置がたまらない公園です。
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プロフィール
木藤富士夫
フォトグラファー。
1976年生まれ。神奈川相模原出身。法政大学卒業後、3年の会社員を経たのちに、2005年よりフリーランスとして活動を開始。屋上遊園地をおさめた写真集『屋上遊園地』、日本各地の公園遊具を撮影した写真集『公園遊具』を発表。独自の視点と風合いを持つ作品は、国内だけでなく海外でも話題を集めている。
http://fujio-panda.com/