よしもと&国連がコンビ結成!?エンターテインメントの力でSDGsを世の中に広めたい

2018/10/01

WRITERテキスト:トライアウト・黄田 駿/撮影:吉山泰義

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よしもと&国連がコンビ結成!?エンターテインメントの力でSDGsを世の中に広めたい

国連の掲げる2030年までに達成すべき17の「持続可能な開発目標(SDGs)」に取り組む吉本興業。お笑いという強みを活かした、ユニークな活動を通して人々にわかりやすく伝えている。SDGsに取り組むきっかけとはなんだったのか、見据える未来についても伺いました。

SDGsとは

「SDGsとは:「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載の2030年までの国際目標。日本を始めとした国々で積極的に取り組むべきものとされています。

編集部は『未来を変える目標 SDGsアイデアブック』で勉強しました。ロビン西さん(編集:伊藤ガビンさん)の漫画や写真などビジュアルで理解できるのでおすすめ。

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左から生沼教行さん(コーポレート・コミュニケーション本部 プロデューサー)、羽根田みやびさん(執行役員 コーポレート・コミュニケーション本部 本部長)、山地克明さん(コーポレート・コミュニケーション本部 プロデューサー)、永井康雄さん(コーポレート・コミュニケーション本部 プロデューサー)

吉本ならではのユニークな普及活動

――吉本興業が「SDGs」の推進に力を入れていると聞いたとき、「意外な組み合わせだな」と思いました。どうしてこの取り組みを始められたんですか?

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羽根田さん(以下、敬称略):2016年に国連広報センター所長の根本さんから当社の大﨑に、「SDGsの普及活動を手伝ってほしい」とご相談頂いたのがきっかけです。私自身、まさか吉本興業にいながらにして国連の活動をお手伝いするとは思いもしなかったです。

――はじめてSDGsのお話がきたとき、どう思われましたか?

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山地:恥ずかしながら、SDGsのことは全く知りませんでした。

羽根田:今でこそ「SDGs」という言葉を聴くことが多くなってきました。ネットで検索すればわかりやすい説明が書かれていたりしますが、当時は情報が少なかったですね。私が難しく考えてしまうと何も始まらないと思ったので、「分かりやすく伝えるためにはどうすればいいだろう」という初歩的なことからスタートしました。2017年の「島ぜんぶでおーきな祭」ではSDGsとコラボしたスタンプラリーだったり、17の目標を数え歌のように覚えることのできる映像上映だったり、SDGsをテーマに撮影した写真展を実施しました。

――吉本とSDGsの取り組みを知ったのは、YouTubeの「SDGsについて考えはじめた人々」がきっかけでした。

クスッと笑えて、「どういう取り組みなんだろう」と興味の湧くような内容でした。どんなことをテーマに作られたんですか?

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生沼:レトロな喫茶店を舞台にして、コンビではない芸人がSDGsについて真剣に語っている。だけれど、その掛け合いがコミカルでクスッと笑える。芸人が真面目にSDGsを語るとちょっと違和感があると思うんです。そこを狙って作りました。自然な雰囲気で撮影できたので、多くの方に楽しくわかりやすい動画になったと思います。

永井:あの映像は英字幕も付けて訳もしていて、以前8月に国連のニューヨーク本部でプレゼンテーションをした際に映像を流したのですが、世界中から集まったゲストにパンサー・尾形と尼神インター・渚の「17の目標」篇がかなりウケたんですよ。海外でも通じるんだなと自信になりましたね。

――そうなんですね! その時の会場の雰囲気を見てみたかったです。コンビではない方を起用されたのは、何か意図があったんですか? 普段見慣れないような組み合わせばかりで、どうなるんだろうとワクワクしながら次々とクリックしてしまいました。

羽根田:「SDGsを考えはじめた人々」は全部で27本の映像があります。芸人さんのやりとりが絶妙で、すぐ次の動画が観たくなります。観ている方にとってSDGsを知るきっかけになればと思います。

――またイベントでお笑い芸人さんがSDGsのネタや大喜利などを披露されていたりしますが、前のめりに参加されているのでしょうか?

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生沼:さまざまなイベントで多くの芸人に協力してもらってますが、皆さん本当に前向きに取り組んでくれますね。イベントに参加していただいた西川きよしさんや木村祐一さん、次長課長の河本準一さんなど、「こういう機会があれば、もっと協力したい」ということをおっしゃっていただきました。

エンターテインメントを通して、SDGsを分かりやすく伝える

――笑いを交えて伝えてくれるとすごく身近な問題だと思えます! これまで「SDGs∸1グランプリ」や「SDGsウォーク」など、さまざまな取り組みを行ってこられていますが、参加されているお客様の反応はいかがだったでしょうか?

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羽根田:SDGs-1グランプリ」は、「M-1ぐらんぷり」をモチーフに、ネタの中にSDGsの17の目標を即興で取り込んでいくというものでした。上手くネタの中に入れていると笑いより先に拍手が起きたり、それとは逆に苦し紛れに入れるとそこで笑いが起きたり、いつもとお客様のリアクションが違うのに驚きました。17の目標がネタのどの部分に入ってくるんだろうと集中して聴いてくださっているように感じました。お客さんと一体となり、SDGs-1グランプリを盛り上げられたなと思いますね。

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生沼:私は2017年の「島ぜんぶでおーきな祭」でスタンプラリーを担当したんですが、17個の目標を芸人のギャグと絡めたスタンプを作りました。17個のスタンプを集めると記念品がもらえるという催しです。たくさんの親子連れが参加してくれて5000枚用意していた用紙が全てなくなり、最終的には約4000人の方々がスタンプを全て集めて景品交換所に来られました。多くの方にご参加いただき、本当にうれしかったです。

――子供たちが参加してくれるのは嬉しいですよね。

生沼:そうですね。このスタンプも子供たちが分かりやすい言葉をチョイスしたので、小さな子供さんにも楽しんで頂けたのではと思います。

――話題にもなっていたSDGsウォークについてもお伺いできますか?

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羽根田:8月に札幌で「SDGsウォーク2018」というイベントを開催しました。2kmと10kmの2コースに、4カ所のSDGsポイントを設置。スタート時にトートバッグをお配りして、それぞれのポイントで目標が描かれた缶バッチの中から関心のあるものを選んで、自分だけのSDGsトートバッグを完成してもらうという企画です。

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芸人さんやアスリートと交流できるウォーキングを楽しみながら、SDGsへの理解を深めてもらおうと思っていたのですが、缶バッチを選ぶSDGsポイントでは、それぞれが自分の目標をどれにしようか真剣に考えている姿もあり、参加してもらうことによって想像以上に理解が深まるイベントとなりました。

SDGsの活動は次なるステップへ

――さまざまなイベントや取り組みを通じて、世の中にSDGsが浸透してきたなという感触はありますか?

山地:SDGsの取り組みがスタートする前から、「島ぜんぶでおーきな祭」で47都道府県と沖縄の41の市町村と一緒になって地域の魅力を30秒のCMにしようというプロジェクトを行っていました。それを昨年から「みらいへつなぐ、じもとのちから。」をテーマに、「JIMOT CM REPUBLIC」にリニューアルし、SDGsの17個の目標と地元の魅力を組み合わせて作りました。

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「地元のこれが素晴らしい!」を動画で集め、その、優秀作品を決める上映イベントを島ぜんぶでおーきな祭にて開催しました。このイベントは2030年まで続けてまいります。

――素晴らしい取り組みですね。みなさんがSDGsに取り組んできて何か変化はありましたか?

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永井:「第1回ジャパンSDGsアワード」で特別賞(パートナーシップ賞)を頂いてからはSDGsに取り組む様々な企業・団体からの問い合わせが増えました。また、「子供たちのSDGsの勉強会ができませんか?」という学校からの問い合わせも頂いています。
   
――子供たちにもお笑いを通して、わかりやすく伝えることで、SDGsを知るきっかけにまりますよね。

永井:子供から大人まで、一般の方の認知を高めていくことが重要だと感じています。

――SDGsにおける吉本興業の目的や使命はどのようなものでしょうか?

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羽根田:SDGsに取り組むことで出会いが広がり、多くのパートナーシップが生まれていると感じています。
今後も日本全国、世界にSDGsを発信しながら、地域との連携により、私たちにしかできないやり方でSDGsの達成に貢献することを目指していきたいと思っています。SDGsの取り組みは2030年まで続きますので、これからも多くの方々と出会い、私たちも笑顔で取り組みたいです。


私自身、「SDGsって難しそう」というイメージを抱いていましたが、笑いを通じて、分かりやすく伝える吉本興業さんの取り組みを伺い関心が深まりました。誰かがやるではなく、まずは自分から。その気持ちが世界を変える大きな第一歩なのかもしれませんね。

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