更新日:2025/05/21
光回線

ベストエフォート型の光回線とは?個人向けに採用される理由や注意点を解説

ベストエフォート型の光回線とは?個人向けに採用される理由や注意点を解説

光回線の契約を検討する際、「ベストエフォート型」という言葉を目にしたことはありませんか?ベストエフォート型は、多くの個人向け光回線で採用されている方式です。

本記事では、光回線におけるベストエフォート型とは何か、なぜ個人向けに普及しているのかを解説します。併せて、契約時に知っておきたい注意点や、速度をより快適にするためのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

光回線におけるベストエフォート型とは

光回線におけるベストエフォート型とは

ベストエフォート型は、多くの個人向け光回線サービスで採用されている方式です。

そもそもベストエフォート(best effort)とは、直訳で「最大限の努力」を意味する言葉です。インターネットの世界で使用される場合には、回線事業者が提示する理論上の最大通信速度を上限として、その能力を最大限に活かせるように努めるサービス形態のことを指します。

つまり光回線におけるベストエフォート型とは、「最大通信速度は公表されているものの、実際の通信速度については保証されていない」ネットワークのことです。常に公表通りの速度が出るとは限らず、利用時の回線の混雑状況や、各家庭の通信環境などによって実際の通信速度は大きく変動します。

最大通信速度とは

最大通信速度とは、理論上で実現可能なインターネット回線の最速値を示すものです。ただしこれは、以下のような理想的な条件がすべて整った場合にのみ実現できる可能性のあるものです。

  • 回線に接続するユーザーが極めて少なく、回線がまったく混雑していない
  • 接続に使うパソコンやルーターなど機器類の処理能力が最高レベルである

そのため、実際にインターネットを利用する際に、常にこの最大通信速度が出せるわけではありません。インターネット回線の契約時には、「最大通信速度=実際の通信速度」ではないことを理解しておく必要があります。

ベストエフォート型と比較されるのは「帯域保証型」

ベストエフォート型とよく比較されるのは、「帯域保証型」というネットワークです。回線事業者によって契約した通信速度が確実に保証されるサービス形態で、通信状況に関わらず、常に契約時に提示されている速度が出ることが保証されています。

帯域保証型は速度が常に安定しているため、ビジネスなど高い信頼性が求められる場面で主に利用されています。また、「保証」は英語で「ギャランティ(guarantee)」と呼ばれるため、日本でも「ギャランティ型」と称されることがあります。

個人向けの光回線でベストエフォート型が採用されている理由

個人向けの光回線でベストエフォート型が採用されている理由

通信速度が保証されている帯域保証型のインターネット回線は、ユーザーにとって理想的に思えるかもしれません。しかし現実には、多くの個人向け光回線サービスではベストエフォート型が採用されています。

その最大の理由として挙げられるのは、利用料金を低く抑えられる点です。

帯域保証型として高品質なインターネット回線を提供するためには、ユーザーごとに一定の通信速度を確保できるよう、大規模な専用通信設備を構築・維持する必要があります。これには多大なコストがかかるため、契約者が負担する月額料金や、インターネット回線を引き込む際の工事費なども高額になってしまいます。

そのため、帯域保証型は安定した高速通信が必要とされる法人など大規模ユーザー向けに提供されているのです。

一方、ベストエフォート型では帯域保証型のようにユーザー別の帯域確保を前提としないため、設備にかかるコストを大幅に削減できます。このコスト削減分を利用料金に反映できるため、個人でも手軽にインターネットを利用できる金額でサービス提供が可能です。

また、Web閲覧やSNSなど一般的な個人のインターネット利用であれば、回線が混雑する時間帯を除けばベストエフォート型でも十分に快適な速度が得られるケースがほとんどです。これらの理由から、個人向けの光回線では費用対効果のバランスが良いベストエフォート型が採用されています。

【注意点】ベストエフォート型の光回線契約時には実測値の確認が必要!

【注意点】ベストエフォート型の光回線契約時には実測値の確認が必要!

繰り返しになりますが、ベストエフォート型の光回線では最大通信速度が常に保証されるわけではありません。そのためサービスを選ぶ際には、公表されている最大速度だけでなく、「実測値」を確認することが重要になります。

実測値とは、その光回線を実際に利用しているユーザーがさまざまな環境下で計測した実際の通信速度のことです。実測値が高ければ高いほど、Webサイトの表示や動画視聴、オンラインゲームなどが快適に行える可能性が高いサービスだといえます。

契約を検討している光回線の実測値を知りたい場合は、ユーザーの口コミやレビューサイトなどをリサーチしてみるのがおすすめです。例えば以下のサイトでは、ユーザーが実際に測定したインターネット回線の速度情報が投稿されています。

みんなのネット回線速度(みんそく)

さらに、回線事業者のなかには自社の実測値を公開しているところもあります。例えば関西で光回線サービスを展開するeo光では以下の記事にて10ギガコースの実測値を紹介していますので、ぜひ参照してみてください。

ベストエフォート型のインターネット回線をより快適に利用するには?

ベストエフォート型のインターネット回線をより快適に利用するには?

ベストエフォート型の光回線は、ユーザーの工夫次第で最大通信速度に近づけることが可能です。具体的な工夫としては、機器の見直しを図ることが挙げられます。

主な見直しポイントは、以下の4つです。

  • デバイスのOSを最新の状態にする
  • ブラウザーのキャッシュをクリアする
  • ルーターやONU(光回線終端装置)を再起動する
  • ルーターやLANケーブルの規格を見直す

それぞれ詳しく解説します。

デバイスのOSを最新の状態にする

インターネットに接続するパソコンやスマートフォンなどのOS(オペレーティングシステム)が古いバージョンのままだと、通信処理に遅延が発生しやすくなります。結果としてインターネットの速度低下を招いてしまうかもしれません。

OSのアップデートには通信の最適化が含まれていることが多いため、常にアップデートを実施して最新バージョンに維持しておくことが大切です。これにより、回線の実力を最大限に引き出せる可能性が高まります。

ブラウザーのキャッシュをクリアする

インターネットを快適に利用するためには、ブラウザーに蓄積された不要なキャッシュを定期的にクリアすることが効果的です。

キャッシュとは、過去に閲覧したWebページのデータや画像などをブラウザーに一時的に保存しておく仕組みです。これにより同じページに再度アクセスした際に素早く表示できるというメリットがありますが、キャッシュが溜まりすぎると、ブラウザーの動作が重くなったり、通信速度が低下したりする要因になることもあります。

ルーターやONU(光回線終端装置)を再起動する

家庭で使用しているルーターは、稼働中にさまざまな情報をログとして記録しています。そしてこのログが溜まりすぎると、ルーターに負荷がかかって不具合を起こすことがあります。

またONU(Optical Network Unit:光回線終端装置)は、光ファイバーケーブルを通ってきた光信号を、パソコンなどが扱えるデジタル信号に変換する機器です。このONUやルーターに一時的な不具合が生じて通信速度が低下している場合、再起動することで不具合が改善するケースが多いため、速度が遅いと感じたら、一度再起動してみるのがおすすめです。

ルーターやLANケーブルの規格を見直す

インターネット回線自体の性能だけでなく、ルーターやLANケーブルの性能も実際の通信速度に大きく影響します。特にLANケーブルは「新しければよい」というわけではなく、ルーターや契約している回線の最大通信速度に対応した規格を選ぶことが重要です。

ルーターやLANケーブルには、それぞれ通信速度の上限を定める規格があります。例えば、最大通信速度が1Gbpsの光回線を利用している場合、回線の性能を十分に引き出すなら、Wi-Fi接続の場合は「IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)」以降の規格に対応したルーターを、有線接続の場合は最低でも「CAT6」以上の規格のLANケーブルを利用するのがおすすめです。

ルーター(IEEE802.11a~IEEE 802.11be)とLANケーブル(CAT5e~CAT8)の規格および最大通信速度は、以下を参照してください。

【ルーター】

規格 最大通信速度
IEEE802.11a 54Mbps
IEEE802.11b 11Mbps
IEEE802.11g 54Mbps
IEEE802.11n(Wi-Fi 4) 450Mbps
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5) 1.3Gbps
IEEE802.11ax(Wi-Fi 6) 9.6Gbps
IEEE 802.11be(Wi-Fi 7) 46Gbps

【LANケーブル】

カテゴリー 最大通信速度
CAT5e 1Gbps
CAT6 1Gbps
CAT6A 10Gbps
CAT7 10Gbps
CAT8 40Gbps

※bps(bits per second)とは、通信速度を表す単位のこと。1秒間に転送できるデータのビット数を示すもので、1bpsは1秒間に1ビットのデータを伝送できることを意味する。

まとめ

ベストエフォート型は、最大通信速度を上限に、その能力を最大限に活かせるよう回線事業者が「最大限の努力をする」サービス形態です。速度は保証されないものの、帯域保証型に比べて利用料金を低く抑えられるため、個人向けの光回線で採用されています。

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