ダークファイバーとは？使われ方やメリット・デメリットをわかりやすく解説

ダークファイバーとは、敷設されていながら使用されていない光ファイバーのことです。「高速で安定した通信が可能」と聞くと魅力的ですが、導入には費用や工期、提供エリアなど気をつけたい点もあります。

そこで本記事では、ダークファイバーの概要や仕組み、使われ方をわかりやすく解説し、メリットとデメリットを整理してご紹介します。ご自宅のインターネット環境の構築・見直しを検討されている方は、参考資料としてぜひお役立てください。

ダークファイバーとは｜敷設済みだが使用していない光ファイバー

ダークファイバーとは、回線事業者が敷設したものの、使用されていない余剰光ファイバーのことです。現在は使用していないため、「暗い」を意味するダーク（DARK）という表現が用いられています。

一方、通信事業者が実際に運用している光ファイバーは、「ライトファイバー」と呼ばれます。

光回線の敷設には莫大な費用と工数が必要となるため、一般企業が独自に行うのは難しいのが実情です。日本では、かつて公共事業を担っていたNTTや電力会社、鉄道会社などの大手が全国規模で敷設を進めてきました。

これらの企業は将来の需要を見越して多めに光ファイバーを敷設したため、次第に余剰が発生しました。やがて政策や法律の整備により、余剰分はNTTや電力会社から通信事業者へ貸し出され、ダークファイバーとして活用されています。

ダークファイバーはどのように使われている？

ダークファイバーは、基本的に通信事業を営む企業への貸出を前提としたBtoBサービスです。そのため、個人が直接契約できるケースはまれです。

主な用途には、移動体通信事業者が通信基地局のネットワークに利用する例があります。さらに、自社で光ファイバーを保有していない企業が自社ブランドでインターネットサービスを提供する際に、足回り回線として活用する場合も少なくありません。

サービスの実例としては、「NURO 光」や「auひかり」が挙げられます。

「NURO 光」がインターネットサービスを提供するために活用しているのは、NTTのダークファイバーです。「auひかり」は大部分を自社の電力系ネットワークで運営していますが、カバーできない地域についてはNTTのダークファイバーを借り受ける形で対応しています。

ダークファイバーのメリット

ダークファイバーの代表的なメリットは、以下の2つです。

• 安定した通信が可能
• 高速通信が可能

それぞれの特徴を確認しておきましょう。

安定した通信が可能｜ライトファイバーよりも回線が混雑しにくい

ダークファイバーは、ライトファイバーに比べて利用者数が少ないため、回線の混雑が起こりにくいのが特徴です。そのため、安定した通信環境を確保しやすいでしょう。

特に最新のオンラインゲームのように安定性が重視される場面において、この特性が活かされます。

高速通信が可能｜独自の基準で設備増強ができる

ダークファイバーを利用するサービスの多くは、NTT東日本・西日本から回線設備を借りていますが、それ以外の設備は自社で整備することが可能です。NTTのルールに縛られず、独自の基準で柔軟に設備を増強できることから、実際の利用状況に応じて適切な通信環境を構築しやすい状況にあります。

スペックの高い通信設備により高速通信を実現しているダークファイバーは、大容量のデータを頻繁に転送するような場合に力を発揮します。

ダークファイバーのデメリット

ダークファイバーの主なデメリットには、以下のような点が挙げられます。

• 利用開始までに時間がかかることがある
• 利用料金が高くなるケースがある
• 利用者が増えると通信が不安定になる場合がある
• 提供エリアが限定されている場合がある

それぞれ詳しく解説します。

利用開始までに時間がかかることがある

ダークファイバーを利用する際は、開通までに時間を要する場合があることを念頭に置いておかなければなりません。なぜなら、ダークファイバーの工事には屋内工事と屋外工事があり、例えば「屋内工事はNURO 光が担当し、屋外工事はNTTが行う」といったように、それぞれの工事担当者が異なるためです。

回線自体はNTTのものを使用しているために、屋内外で別々の工事が必要になります。スケジュール調整もそれぞれで必要で、調整が長引いた際には、ライトファイバーを導入するよりも利用開始までに時間がかかるかもしれません。

テレワークのようにすぐにインターネット環境を整えたい場合には、特に留意しておく必要があります。

利用料金が高くなるケースがある

ダークファイバーを利用したサービスは、料金面で割高になるケースがあります。これはNTTから回線の卸売を受けている場合、その原価の支払いが必要になるためです。

また各事業者は、上記に加えて自社で導入した設備への投資費用や、維持管理のコストも負担しなければなりません。これらのコストが積み重なることで、サービス提供にかかる総額は高くなる傾向にあるのです。

結果的に、ダークファイバーを利用したサービスはライトファイバーのサービスと比べて利用料金が高額になりやすいといえます。利用を検討する際には、料金体系を十分に確認したうえで、自身の利用環境に適しているかどうかを見極めることが求められます。

利用者が増えると通信が不安定になる場合がある

ダークファイバーを利用するサービスは、利用者が増えると通信が不安定になる場合がある点もデメリットの一つです。特に混雑が集中する時間帯では、速度の低下や接続の乱れが起こる可能性が高まります。

通信に大きな負荷がかかると、データが正しく届かない「パケットロス」が発生し、動画視聴やオンラインゲームなどに支障をきたす恐れがあります。実際に2022年頃にダークファイバーを用いたサービスでパケットロスが多く報告され、安定性への懸念が指摘されてきました。

こうした事例を踏まえると、サービスを選ぶ際には速度の数値だけでなく、安定性も重視する必要があるといえるでしょう。

提供エリアが限定されている恐れがある

ダークファイバーを活用したサービスは、提供できる地域が限定的である点にも注意が必要です。例えば、関西圏を幅広くカバーしている光回線サービス「eo光」などと比べると、提供エリアに抜けがあり、都道府県のさらに細かい地域まで対応しているか調べる必要があります。

ダークファイバーを利用する通信サービスでは、回線の貸出先や既存インフラの状況に応じて同じ都道府県内でも対応可能な地域が限定されるケースが少なくありません。一方、eo光では大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀・和歌山・福井の一部地域であれば、幅広い供給網が構築されています。

ダークファイバーの契約を検討する際は、ご自身の居住地で利用可能かどうかをしっかり確認するようにしましょう。

関西で光回線を利用するなら「eo光」

通信の高速性と安定性に優れるダークファイバーは魅力的ではありますが、工事期間の長さやコスト面を考慮すると、すでに広く普及していて比較的短期間・低コストで導入できるライトファイバーを検討する価値は大きいといってよいでしょう。

関西エリアで高速かつ安定的な通信環境を構築するなら、ぜひ、eo光をご検討ください。

eo光は、高速性と安定性に加え、利便性や安心感も兼ね備えた自社管理の光回線です。関西で多くのお客さまから選ばれています。

eo光では、インターネット通信のみの「eo光シンプルプラン」と、電話やテレビと組み合わせられる「eo光ネット（ホームタイプ）」の2つのプランをご用意し、高速で安定的な通信に加えて、さまざまな利用用途やニーズにも対応しています。

また、サポート体制が充実している点もポイントです。開通工事後の初期設定からトラブル発生時の対応まで、専任スタッフによる手厚いサポートを受けられるため、初めて光回線を導入する方でも安心してご利用いただけます。

「eo光」の詳細はこちら

まとめ

ダークファイバーは、使用されていない余剰光ファイバーを活用した仕組みであり、高速通信や安定性の点でメリットがあります。一方で、工事期間の長さや料金の高さ、利用者増加による不安定さなどがデメリットです。

関西エリアで高速かつ安定的なインターネット回線を構築するなら、「eo光」をご検討ください。インターネットのみの「シンプルプラン」と、電話やテレビを組み合わせられる「ホームタイプ」をご用意し、多様なニーズにお応えいたします。

ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。

「eo光」の詳細はこちら