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eoプレミアムクラブ

第18回eo光寄席 出演者および演目

笑福亭呂翔
桂雀太
桂坊枝
桂春雨
露の都

笑福亭呂翔

開口一番は、月亭 秀都(つきてい しゅうと)さん

1990年兵庫県姫路市出身。関西大学経済学部を卒業後、2014年、月亭文都師匠の門をたたく。「笑い」のシュートを決められるようにと〝秀都〟を名乗る。吉本興業所属の10年目。今はできる限り数多くの高座に上がりたいと、商店街の路地裏落語会から高校の学校寄席、介護施設やローカルのFMラジオ局まで、チャンスを見つけては深夜バスででも各地を駆け回っている。噺家として喋る場があるのが何よりの幸せが口癖。期待の新星のハツラツとした語り口をお楽しみください。

演目は『桃太郎』

有名な昔話を元にした古典落語。父親が眠れないという子供に「桃太郎」を聞かせて寝かしつけようとする。が、子供は「話を聞くのと寝るのは同時にはできない」と理屈をこねる。父親は困りながらも話し始める。「昔々…」と言えば「年号は?」、「あるところに…」と続けると「どこ?」。「おじいさんとおばあさんが…」「名前は?」といちいち聞き返すので話が進まない。やがて、子供は、逆に、父親にこの物語の伝えようとする本当の深い意味合いを解き始める。


桂雀太

二番手は、桂 文五郎(かつら ぶんごろう)さん

1984年大阪府堺市生まれ。2013年に桂文珍師匠門下に。第9回上方落語若手噺家GP2023では決勝で惜しくも敗れてしまったが、「FM五條ヒルドキッ!」(11時から14時まで生放送)金曜日パーソナリティとしても活躍中。正統派の端正な語り口が売り物で、地味ながら根強いファンがいる。師匠の文珍さんは「大器晩成型。長い目で見てやってほしい」と。

演目は『七段目』

家業もそっちのけで芝居小屋に入りびたる若旦那の話。普段の暮らしもすっかり歌舞伎一色に染まってしまい、何をしても芝居のセリフになってしまい、手がつけられない。人力車を止めるにしても、車の前に飛び出して芝居がかる。そんな若旦那に仕える小僧の定吉も大の芝居好き。商家の店先で二人で芝居をやろうと。演目は忠臣蔵の「七段目、祇園一力の場」。始めだすと止まらない。さて、この芝居ごっこの顛末は?


桂坊枝

中トリは、林家 菊丸(はやしや きくまる)さん

1974年生まれ。三重県四日市市出身。小学校の修学旅行で京都花月を見たのがきっかけで落語にひかれる。大阪産業大学の落語研究会に在籍していたが、半年で中退し、四代目林家染丸師匠に入門。平成16年なにわ芸術祭新人奨励賞、平成25年第8回繁昌亭奨励賞、同年大阪文化祭賞奨励賞受賞、平成27年第10回繁昌亭大賞受賞など数々の賞に輝く。押しも押されもせぬ実力派。平成26年に由緒ある名跡の林家菊丸を115年ぶりに復活させ、三代目を襲名した。国立三重大学社会連携特任教授もつとめる。いま、上方でもっとも脂ののっている噺家のひとり。

演目は『二番煎じ』

冬の夜、防火のための夜回りを町内の旦那衆が代わりに行うことになった。寒さ厳しく、一同は番小屋で火鉢を囲んで暖をとる。酒や猪の肉を持ち込み、鍋で即席の酒宴が始まる。そうこうしていると、番小屋を管理している廻り方同心が様子を見にくる。あわてて旦那衆の一人が火鉢の上に座って鍋を隠すが、酒は隠しきれない。旦那は「これは酒でなく煎じ薬だ」と、ごまかそうとするが…


桂春雨

中トリ明けは、桂 吉坊(かつら きちぼう)さん

1981年兵庫県西宮市生まれ。1999年に桂吉朝に入門。2000年から大師匠の桂米朝のもとで内弟子修業。基礎から叩き込まれる。03年年季があけ、07年にはG2プロデュースの舞台「地獄八景浮世百景」で役者としてもデビュー。08年公開の映画「能登の花ヨメ」では謎の旅人として映画デビュー。11年咲くやこの花賞大衆芸能部門受賞。12年なにわ芸術祭新人賞。14年第9回繁昌亭大賞奨励賞。米朝一門らしく太鼓、笛はもとより三味線、長唄も習得。能楽の謡や小鼓も学ぶ。勉強熱心で多彩。将来の上方落語会を担う逸材と言われる。

演目は『書割盗人』(かきわりぬすっと)

とぼけた洒落っ気を見せ合う男と泥棒の噺。男は引越で、前の長屋でたまった家賃を工面するために家財道具一切を古道具屋に売ってしまった。そこで男は壁、床、天井一面に白い紙を貼り、近所の画家に家具や日用品、眠る猫まで細密に描いてもらう。さらに用心のため武芸の心得があるように見せたいと長押しにかけた槍を一本描いてもらう。男の留守を見計らって、泥棒が夜更けに物色にやってくる。薄暗い中、泥棒は豪華なしつらえに驚くが…


露の都

大トリは、桂 春蝶(かつら しゅんちょう)さん

1975年大阪府吹田市生まれ。実父は二代目桂春蝶。93年父の死をきっかけに大師匠の三代目桂春団治に入門。春菜を名乗る。2001年観世流シテ方、和泉流狂言師、文楽三味線奏者とともに、伝統芸能継承者のユニット「弁天座」を結成。05年にはトランペッターの道下克己さんとジャズを聴きながら落語も楽しめる「春菜・みちしたの会」を「BAR JAZZ」で始める。09年三代目春蝶を襲名。同年繁昌亭大賞爆笑賞。10年に劇団「桂春蝶劇団」を旗揚げ。伝統芸能、JAZZ、芝居と多方面での活躍が評価されて、13年咲くやこの花賞を受賞。艶のある幅広い芸風。聞き応えのある一席をご堪能ください。

演目は『死神』

古典落語のひとつ。グリム童話が元となっている。わずかな金の算段もできず、女房から悪口雑言でバカにされた男が、大きな木の下で首をくくろうとしていると、後ろから死神に声をかけられる。儲かる仕事を教えてやると。医者になって病人の寝ている部屋に行く。その時に、死神が枕元に座っていれば寿命が尽きていて助からない。が、足元ならば直るという。半信半疑の男は家に看板を掲げると、大店の番頭がやってきて、当家の主人を見てくれと。死神の言った通りに占って、このインチキ医者が大繁盛するのだが…