更新日:2025/01/31
回線速度

5Gの通信速度はどのくらい?遅いときの対処法も解説!

5Gの通信速度はどのくらい?遅いときの対処法も解説!

スマートフォンやタブレットなどのモバイル回線の話で、「5G(ファイブジー)」という単語を目にする機会は多いでしょう。5Gは4Gに続く次世代の通信規格であり、従来と比べて通信速度が速いことで知られています。

では、5Gでインターネットに接続すると、通信速度はどのくらいになるのでしょうか?

本記事では、5Gの通信速度について、理論上の最大値や4Gとの比較などを解説します。5Gの通信速度が遅くなる原因や対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

5Gとは

5Gとは?

5Gとは、「5th Generation」の略称です。

4Gに続く第5世代移動通信システムで、スマートフォンやタブレットなどで利用されるモバイル回線の通信規格の1つです。

5Gの3つの特徴「高速大容量」「低遅延」「多数同時接続」

モバイル回線の通信規格は、インターネットやスマートフォンの普及に伴い3G→4G→5Gと進化してきました。「◯G」に入る数字が大きいほど新しい規格であり、それまでの規格と比べてより快適にインターネットを利用できます。

例えば5Gには、高速大容量・低遅延・多数同時接続という3つの特徴があります。

▼高速大容量

従来よりも通信速度が速く、大容量のデータをスムーズにやりとりできます。

▼低遅延

4Gと比べて通信の遅延を10分の1程度に抑えており、ストリーミングサービスやオンラインゲームなどにおけるストレスが軽減されます。

▼多数同時接続

モバイル回線を使って送受信するデータは、まず「基地局」という設備に集められ、そこからそれぞれの目的地へと届けられます。5Gは4Gと比べて、基地局に同時接続できる台数が10倍も多く、一つの場所に大勢の人が集まるイベント会場などでも通信が安定しやすいのがメリットです。

これらの特徴を兼ね備えた5Gは、超高精細な映像のリアルタイム配信やAR/VRコンテンツなど、さまざまなシーンでの活用が期待されています。

5Gの対応エリア

日本で5Gの商用化が始まったのは、2020年3月のことです。

当初は都市部を中心とした一部のエリアのみでサービスが提供されており、対応エリアは限定的なものでした。しかし、近年は普及が進み、5G対応エリアは着実に拡大しています。

お住まいのエリアが5Gに対応しているかどうかは、各通信キャリアが公式サイトで発表しているエリアマップから確認することが可能です。

5Gの通信速度はどのくらい?

5Gの通信速度はどのくらい?

5Gの最大通信速度は、20Gbps程度とされています。

ただし、これは理論上の数値であり、実際の通信速度とは異なります。実際の通信速度は利用環境により異なりますが、例えば郊外では数百Mbps〜1Gbps程度の範囲に収まる場合も多いでしょう。

通信速度の実測値を知りたい場合は、Googleのスピードテストなどのサービスを利用するとよいでしょう。

Googleの検索ボックスに「スピードテスト」と入力して検索すると、画面上部に「インターネット速度テスト」が表示されます。スマートフォンやタブレットなどを5Gでインターネットに接続した状態で、「速度テストを実行」ボタンを押せば、5Gの実測値を測ることが可能です。

「4G」との通信速度の比較

4Gの最大通信速度は、1Gbps程度と考えられています。5Gの最大通信速度が20Gbpsなので、4Gとは約20倍の差があるといえるでしょう。

ただし、5Gと同様、4Gの1Gbpsというのはあくまで理論値であり、実際の通信速度は異なります。

「光回線」との通信速度の比較

光回線とは、光ファイバーを用いたインターネット回線のことです。自宅で利用する固定回線にはこれまでいくつかの種類が登場してきましたが、現在はこの光回線が主流です。

また、自宅でインターネットを利用する方法としては、固定回線以外にもモバイルルーターやホームルーターを活用するという手段もあります。モバイルルーターとホームルーターは、どちらもモバイル回線を利用してデバイスをインターネットに接続するタイプのルーターです。モバイルルーターは持ち運びが可能なのに対し、ホームルーターはコンセントに挿して使用する据え置き型のルーターとなっています。

5Gに対応したモバイルルーターやホームルーターであれば、光回線のような固定回線と同様に、パソコンを5Gでインターネットに接続することが可能です。では、5Gと光回線の通信速度にはどのくらいの違いがあるのでしょうか?

光回線の最大通信速度は、1〜10Gbps程度とされています。5Gの最大通信速度は20Gbps程度とされているので、理論上は5Gのほうが通信速度が速くなるように思われるでしょう。ただし、これらの最大通信速度はあくまで理論値であり、実際の通信速度とは異なる点に注意が必要です。

下記の表は、「みんなのネット回線速度」から調査した、5Gと光回線における通信速度の平均値を示したものです。

平均ダウンロード速度 平均アップロード速度
5G 162.35Mbps 25.15Mbps
光回線 528.6Mbps 439.6Mbps

参照:みんなのネット回線速度
※直近3カ月(2024年11月〜2025年1月)の測定結果の平均値

上記の通り、実際の通信速度は光回線のほうが速いことが分かります。

光回線は住宅近くの電柱から自宅まで光ファイバーで構築されるのに対し、5Gは基地局からの電波を利用した無線接続で構築されます。そのため基地局からの距離や利用環境などのさまざまな原因により通信速度が不安定になる場合があるのです。

5Gの通信速度が遅くなる原因

5Gの通信速度が遅くなる原因

5Gの通信速度が遅くなる原因としては、以下のようなケースが考えられます。

基地局からの距離が遠い

4Gや5Gなどを用いたモバイル通信は、電波を使用した無線接続です。

基地局とデバイスの間も電波でつながっているため、距離が離れていると電波が弱まり、通信が不安定になってしまいます。5Gは特にこの距離による影響を受けやすいとされており、快適にインターネットを利用できる範囲が狭いと考えられています。

周りに障害物がある

5Gの電波は障害物に弱く、なかでもコンクリートの壁が苦手です。そのため、コンクリート造の建物のなかにいると、通信速度が遅くなりやすい傾向があります。

例えば、ビルや商業施設のなかや、地下にいるときなどに5Gを使用すると、通信が不安定になりがちです。また、同じ室内でも、窓際のほうが通信速度が速くなりやすいでしょう。

5Gの通信速度が遅い場合の対処法

5Gの通信速度が遅い場合の対処法

5Gは4Gと比べると高速通信が可能ですが、周囲の環境などにより通信速度が不安定になる場合があります。

5Gに接続していて通信速度が遅いと感じたときは、次のような方法を試してみましょう。

通信障害の有無を確認する

5Gの通信速度が遅い場合は、通信キャリアの通信障害が発生している可能性も考えられます。特に、都心部で周囲に障害物などもない場合は、通信キャリアからの発表がないか、公式サイトやSNSなどを確認してみましょう。

4Gに切り替える

5G対応エリアの境界線付近や障害物が多い場所など、環境的な要因で通信が不安定な場合は、5Gから4Gに切り替えるという方法もあります。理論上の最大通信速度は5Gに劣りますが、5Gに繋がりにくい状態であれば、4Gの方が通信が安定する可能性があるでしょう。

5Gから4Gに切り替える方法は、デバイスの種類によって異なります。

【iPhoneの場合】

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「モバイル通信」をタップ
  3. 「通信のオプション」をタップ
  4. 「音声通信とデータ」を選択
  5. 「4G」を選択

【Androidの場合】

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「ネットワークとインターネット」をタップ
  3. 「インターネット」をタップ
  4. 「歯車マーク」をタップ
  5. 「優先ネットワークの種類」をタップ
  6. 「4G」を選択

※詳しい手順は機種により異なる場合があります

デバイスを再起動する

スマートフォンやタブレットなど、デバイス本体の不具合が原因で、通信が不安定になっている可能性も考えられます。

その場合は、デバイスを一度再起動することで、状況が改善することがあるでしょう。再起動の方法はデバイスにより異なるので、取扱説明書などでご確認ください。

本体容量を確保する

デバイスの本体容量に余裕がないと動作が重くなり、通信速度が遅くなったように感じられることがあります。

本体容量に余裕がない場合は、不要なデータを削除して空き容量を増やしてみましょう。長期間使っていないアプリや、重要度が低いファイルなどから削除していくのがおすすめです。

データ通信量の使用量を確認する

契約しているプランのデータ通信量の上限を超えたことで、通信制限がかかっている可能性も考えられます。特に、5Gは4Gと比べてデータ通信量の消費が多くなりやすいので、気付かないうちに上限に達していることもあるでしょう。

その月のデータ通信量の使用量や残りの量は、通信キャリアのマイページなどで確認できます。通信制限がかかることが多い場合は、プランの見直しも検討しましょう。

バッテリー消費を抑える設定をオフにする

iPhoneなら「低電力モード」、Androidなら「バッテリーセーバー」がオンになっていると、5G対応エリアでも4Gが選択される場合があります。5Gに接続していたのにいつの間にか4Gに切り替わっている場合は、デバイスの設定を見直してみましょう。

【iPhoneの「低電力モード」をオフにする方法】

  1. 「設定」アプリを開く
  2. 「バッテリー」を選択する
  3. 「低電力モード」のオンオフを切り替える

【Androidの「バッテリーセーバー」をオフにする方法】

  1. 画面を上から下にスワイプし、クイック設定を表示させる
  2. もう一度下にスワイプし、次に右から左にスワイプする
  3. 「バッテリーセーバー」のオンオフを切り替える

※詳しい手順は機種により異なる場合があります

まとめ

5Gの理論上の最大通信速度は、20Gbps程度と考えられています。従来の4Gよりもさらに高速通信が可能であり、外出先でも快適にインターネットを利用できます。

ただし、5Gを利用できない地域もまだまだ少なくありません。また、対応エリアでも、基地局から離れた場所や、建物のなかでは通信が不安定になりやすい傾向があります。

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