ブロードバンドルーターとは?ネットワークにおける役割や選び方を解説
インターネットの通信速度や、家庭内のネットワークの構成などについて調べていると「ブロードバンドルーター」という言葉を目にする機会があるでしょう。ブロードバンドルーターは多くの家庭で使用されていますが、一般的な「ルーター」とは違う機器なのか、どのような機能があるのか分からないという人も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、ブロードバンド回線であるADSLや光回線の普及にともない、現在では一般的に「Wi-Fiルーター」と呼ばれる機器の多くが、このブロードバンドルーターに該当します。
本記事では、ブロードバンドルーターとはどのような機器なのか詳しく解説します。主な役割や選び方なども解説するので、ぜひ参考にしてください。
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ブロードバンドルーターとは?
ブロードバンドルーターは、ネットワークの構築に用いられる「ルーター」の一種です。
まずは、ブロードバンドルーターとはどのような機器なのか解説していきます。
そもそもルーターとは
そもそもルーターとは、異なるネットワーク同士をつなぐ機器のことです。
家庭では主にインターネット接続に用いられ、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを使用するうえで重要な役割を持ちます。
ブロードバンドルーター=高速回線で利用されるルーター
ブロードバンドルーターとは、高速なブロードバンド回線を利用したインターネット通信で用いられるルーターのことです。
ブロードバンド回線は、以前の主流だったアナログ回線と比べて一度に送れるデータの通り道(帯域)が広く、動画の視聴や大きなファイルのダウンロードなどをスムーズに行えます。代表的なブロードバンド回線は、以下の3つです。
- ADSL(現在はサービス終了)
- 光回線
- ケーブルテレビ
これらの高速回線において、ブロードバンドルーターは主にインターネット(WAN)と家庭内ネットワーク(LAN)を接続するために用いられます。
- WAN(Wide Area Network):インターネットのような広範囲のネットワーク
- LAN(Local Area Network):家庭やオフィスなど限られた範囲のネットワーク
本来、WANではグローバルIPアドレス、LANではプライベートIPアドレスと、異なるIPアドレスを使用して通信を行いますが、ブロードバンドルーターにはこれらのIPアドレスを変換する機能が備わっており、異なるネットワークをつないでの通信が可能となります。
なお、高速回線の普及に伴い、現在は多くの家庭でブロードバンドルーターが使用されています。
ブロードバンドルーターの役割とは?
ここからは、ブロードバンドルーターの主な役割を紹介します。
WANとLANを接続する
ブロードバンドルーターの主な役割は、世界中のコンピューターがつながる広域通信網であるWANと、家庭内やオフィスなどの限られた範囲のネットワークであるLANを中継することです。
前述のとおり、ブロードバンドルーターにはWANとLANで使用されるアドレス情報を変換する機能があります。パソコンやスマートフォンなどをインターネットに接続するために欠かせない機能です。
ネットワーク機器にIPアドレスを割り当てる
ブロードバンドルーターには、LAN内の各機器にIPアドレスを自動で割り当てる「DHCP」という機能も備わっています。
これにより、LAN内で行われる通信を個別に管理・識別でき、データの送受信を正確に行えます。
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IPアドレスとは?Wi-FiルーターのIPアドレスの確認方法や取得できない場合の対処法
データを最適な経路で橋渡しする
ネットワーク内でやりとりされるデータを最適なルートで転送するのも、ブロードバンドルーターの重要な役割です。
「ルーティング」という機能によるもので、どのルートを通ればデータを家庭内のネットワークからインターネット側まで最も効率よく届けられるかを判断します。これにより通信の効率を高め、安定した通信を実現します。
不正アクセスを防止する
多くのブロードバンドルーターには、外部(インターネット側)からの不要なアクセスを遮断する「ファイアウォール」などの機能があります。
これによりインターネットからの予期せぬ侵入を防ぎ、家庭内やオフィス内のネットワーク(LAN側)の安全性を高めることが可能です。
Wi-Fi通信を提供する
多くのブロードバンドルーターには、無線LAN(Wi-Fi)通信の親機としての機能が搭載されています。デジタル信号を電波に変換して送ることで、パソコンやスマートフォンなどのデバイスを無線で接続できます。
LANケーブルが不要となるため、配線の管理や家具のレイアウトに悩まされることが減るでしょう。
また、新しい規格(Wi-Fi 7など)に対応したブロードバンドルーターであれば、より高速で安定した無線通信が可能です。
モデム・ONU・ハブとの違いと役割
ブロードバンドルーターは、モデムやONU、ハブなどの機器と組み合わせて使用されます。
ここからは、ブロードバンドルーターとセットで使用されることの多い機器について、それぞれの役割を解説します。
モデム
モデムとは、アナログ信号とデジタル信号を相互に変換する機器のことです。
ブロードバンド回線においてはケーブルテレビ回線やADSL回線(現在はサービス終了)で用いられる機器であり、モデムとブロードバンドルーターを組み合わせることで、複数のデバイスでのインターネット利用が可能になります。
ONU(光回線終端装置)
ONUとは、光ファイバーから送られる光信号とデジタル信号を相互に変換する機器のことです。ブロードバンド回線のうち光回線で用いられる機器であり、モデムと同様、ブロードバンドルーターと組み合わせることで複数のデバイスをインターネットに接続できるようになります。
また、ブロードバンドルーターとONUが一体となった機器を「ホームゲートウェイ」と呼びます。2つの機器の機能を1台にまとめられるため、配線周りをすっきりさせられるのがメリットです。
ハブ
ハブとは、LANケーブルでつなぐ複数の機器を、1つのネットワークにまとめるための集線装置のことです。コンセントでいうところの「電源タップ」のような役割を果たし、LANポートの差し込み口を増やすことができます。
なお、ブロードバンドルーターとは異なり、ハブ自体に直接インターネットに接続する機能は持ちません。
ブロードバンドルーターを選ぶ際のチェックポイント
ブロードバンドルーターを選ぶ際は、以下の3つのポイントをチェックしましょう。
- 同時接続台数
- 通信速度
- 機能
同時接続台数
ブロードバンドルーターは無線機能を持つものが多いですが、機器によって同時に無線接続が可能な台数が異なります。家族の人数や、インターネットに接続する必要のあるデバイスの合計数を確認して、最適な機器を選びましょう。
特に、スマート家電を導入している家庭では、無線接続が必要な台数が多くなりやすいので注意が必要です。
また、LANポートの数にも限りがあるので、有線接続したい機器が複数ある場合は差し込み口の数を確認しておきましょう。LANポートが足りない場合は、ハブを組み合わせて使用するのも手段の一つです。
通信速度
Wi-Fiには複数の規格があり、ブロードバンドルーターがどの規格に対応しているのかによって、最大通信速度が異なります。
契約している光回線のプランや、使っているデバイスのスペックに合わせて、その性能を十分に引き出せる機器を選ぶことが大切です。
各規格ごとの名称や最大通信速度などをまとめると、以下のとおりです。
| 世代 | 呼称 | 規格名 | 最大通信速度 | 周波数 |
|---|---|---|---|---|
| 第7世代 | Wi-Fi 7 | IEEE 802.11be | 46Gbps | 2.4GHz帯/
5GHz帯/ 6GHz帯 |
| 第6世代 | Wi-Fi 6E | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz帯/
5GHz帯/ 6GHz帯 |
| Wi-Fi 6 | 2.4GHz帯/
5GHz帯 |
|||
| 第5世代 | Wi-Fi 5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
| 第4世代 | Wi-Fi 4 | IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz帯/
5GHz帯 |
| 第3世代 | - | IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
| 第2世代 | - | IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
| IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 | ||
| 第1世代 | - | IEEE 802.11 | 2Mbps | 2.4GHz帯 |
機能
外部(インターネット側)からの攻撃を遮断するファイアウォール機能や、Wi-Fiの暗号化などのセキュリティー機能もチェックしましょう。
これらに加え、「MU-MIMO」や「ビームフォーミング」などに対応しているかも確認するのがおすすめです。
- MU-MIMO(マルチユーザーマイモ):前身であるMIMOよりもアンテナ数が多く、その分複数のデバイスと同時に通信でき、通信速度が速い
- ビームフォーミング:Wi-Fiに接続したいデバイスの位置に狙いを定めて電波を発する機能のこと。MU-MIMO対応ルーターは、ビームフォーミングを利用できる
MU-MIMOやビームフォーミングの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事
MU-MIMOとは?特徴やメリット、注意点やWi-Fiルーターの選び方も解説
また、自宅のパソコンから社内ネットワークなどに接続する場合には、より安全にデータをやり取りする必要があるため、VPN接続に対応するための機能が搭載されていると安心です。
まとめ
ブロードバンドルーターとは、光回線やケーブルテレビ回線などの高速回線で使用されるルーターです。家庭では主にインターネット接続のために用いられ、ONUやハブなどと組み合わせてネットワークを構築します。
ブロードバンドルーターには、WANとLANの接続やIPアドレスの割り当てなど、さまざまな役割があります。機器によって機能やWi-Fiの規格が異なるため、インターネットの主な用途や家族の人数などに合わせて、最適なものを選ぶことが大切です。
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