中トリで出演しましたのは、林家 菊丸（はやしや きくまる）さん。

1974年生まれ、三重県四日市市出身。
小学校の修学旅行で京都花月を見たのがきっかけで落語にひかれ、大阪産業大学の落語研究会に在籍していたが半年で中退。四代目林家染丸師匠に入門しました。

これまで、平成16年（2004年）なにわ芸術祭新人奨励賞、平成27年（2015年）第10回繁昌亭大賞受賞など、数々の賞に輝いており、押しも押されもせぬ実力派。
平成26年（2014年）に由緒ある名跡の林家菊丸を115年ぶりに復活させ、三代目を襲名しました。
国立三重大学社会連携特任教授も務め、上方でもっとも脂ののっている噺家のひとりです。


『二番煎じ』
冬の夜、防火のための夜回りを町内の旦那衆が代わりに行うことになった。寒さ厳しく、一同は番小屋で火鉢を囲んで暖をとる。
酒や猪の肉を持ち込み、鍋で即席の酒宴が始まる。
そうこうしていると、番小屋を管理している廻り方同心が様子を見にくる。
あわてて旦那衆の一人が火鉢の上に座って鍋を隠すが、酒は隠しきれない。
旦那は「これは酒でなく煎じ薬だ」と、ごまかそうとするが……