上り（アップロード）だけ遅い原因とは？6つの要因と改善方法を解説

インターネット回線の通信速度は上り（アップロード）と下り（ダウンロード）に分類されますが、上りだけ遅くなる場合があるのはご存じでしょうか？

下りは問題ないのに、上りだけ通信速度が遅いと「データの転送に時間がかかる」「オンライン会議のときにタイムラグを感じる」といった問題が起きやすくなります。

そこで本記事では、上りの通信速度だけが遅いといわれる原因とその改善方法について解説していきます。

通信環境を改善されたい方は、ぜひ参考にしてください。

上り（アップロード）速度が遅いとどうなる？デメリットは？

インターネット回線を利用する際に下り（ダウンロード）速度を重視しがちですが、上り（アップロード）速度も大切です。

上りとは、端末からサーバー上にデータを送信する作業のことで、メールやチャットの送信やSNSの投稿、動画配信などに利用します。

通信速度を確認する際、下り速度と同様に「bps（ビーピーエス）」という単位が使用され、数値が大きいほどデータ送信が速くなります。

通信速度の目安や計測方法については、以下の記事を参考にしてください。

関連記事：Mbps（Gbps）とは？速度の目安や計測方法、遅いときの改善策を解説

また、上り（アップロード）の通信速度が遅いときに起きやすいトラブルは、主に以下のとおりです。

• 大量のデータを送るときに時間がかかる
• オンラインゲームでタイムラグが発生しやすくなる
• オンライン会議で不具合が生じる
• 動画を投稿するときに時間がかかる
• Webページの表示が遅くなる

ただしこれらのトラブルは上り（アップロード）速度以外にも、ダウンロード速度やPing値などが原因となって起きる場合もあります。

その点も踏まえて見ていきましょう。

大量のデータを送るときに時間がかかる

ネット上でデータを管理する「オンラインストレージ」などを使うときにアップロードに時間がかかりやすくなります。

テキストなどの軽いデータであればストレスを感じることはまずありませんが、動画などの大容量データであればアップロード完了までに時間がかかるでしょう。

アップロード先のサービスにもよりますが、上りの速度は10Mbps以上は必要です。

オンラインゲームでタイムラグが発生しやすくなる

オンラインゲームでは、反応速度の速さが求められる場合があります。一般的にオンラインゲームの場合、10Mbps以上は必要です。

下り（ダウンロード）はゲームのデータを受け取るために重要ですが、上り（アップロード）はプレイヤー側のコマンド入力をサーバーに送信するために欠かせません。

ゲームサーバー側が原因となる場合もありますが、快適にオンラインゲームを楽しむための大切な要素です。

上り速度が遅い場合、コマンド入力に対するゲーム内の反応が遅れたり、ほかのプレイヤーから見たあなたのキャラクターの動きが遅れたりする恐れがあります。

例えば、シューティングゲームや格闘ゲーム、スポーツゲームなど動きの激しいゲームで問題になりやすいです。

最悪の場合、ゲーム画面が固まってしまいプレイ不能になることもあります。これは、あなたの端末がサーバーへのデータ送信に遅れが出ていて、ゲーム進行を待っている状態、つまり「タイムラグ」を引き起こすからです。

オンライン会議で不具合が生じる

上り（アップロード）の通信速度が遅いと、あなたの映像や音声がサーバーに到着するまで時間がかかるようになります。

そのため、あなたの会話や動きがほかの参加者に遅れて伝わってしまいます。いわゆる、タイムラグが起きているように感じるわけです。

状況によっては、会議中の通信が切断されてしまう場合もあります。データ送信と受信を同時に行うため、それぞれの通信速度は重要といえるでしょう。

動画を投稿するときに時間がかかる

上り（アップロード）の通信速度の遅さは、動画共有サイトやSNSにも影響を及ぼします。

主に動画などデータ容量が大きいデータを投稿するときに時間がかかります。動画の長さにもよりますが、4Kなどの高解像度の動画だとデータ容量が大きくなりやすいため、数時間以上かかる場合があります。

上りの通信速度があまりに遅いと、アップロードが途中で切断される場合もあるため、気をつけましょう。

Webページの表示が遅くなる

上り（アップロード）の速度が遅いと、ページを押下してからサーバーへ送られるリクエストの送信に時間がかかります。

結果として、Webページが表示されるまでに時間がかかるようになります。そのため、Webページを閲覧するときは、下り（ダウンロード）だけでなく上りも大切です。

また、閲覧先のWebページの容量やダウンロード速度の遅さが原因で、表示が遅くなる場合もあります。

上り（アップロード）だけが遅い原因と対処法は？

上り（アップロード）だけが遅い原因は限定的になります。なぜなら、上りが遅いと感じる時は、いずれも回線の通信速度だけでなくほかの要因も考えられるからです。

上り速度「だけ」遅い場合の原因は、上りだけ最大速度が遅いインターネット回線に加入している場合が多いです。

インターネット回線には多くのサービスがありますが、下り（ダウンロード）よりも上りの最大速度が制限されている場合があります。

一例となりますが「下り2Gbpsに対して上り1Gbps 」や「下り1Gbpsに対して上り320Mbps」といったプランが存在します。

これは一般的に利用頻度の高い下りをより利用しやすくするために、最大速度や帯域を確保しているためです。

そのようなプランを契約していると、上り速度が遅くなってしまう可能性がありますので、一度利用中のインターネット回線のプラン内容を確認してみましょう。

もし上り速度が制限されているプランであれば、上下で最大通信速度が同じインターネット回線に乗り換えると改善するかもしれません。

また、ONUの不具合や利用するソフトウェア・アプリによっても、アップロードだけが遅くなるケースもあります。

その他の上り（アップロード）に影響が出る6つの原因は？

上り（アップロード）が遅い原因には、主に以下の6つが挙げられます。

• インターネット回線を共有している
• 複数端末を同時接続している
• 無線接続している
• LANケーブルに問題がある
• 速度制限を受けている
• インターネット回線に障害が起きている

これらは、上りだけでなく下り（ダウンロード）の通信速度へも影響を与えるため、その点も加味して確認しましょう。

インターネット回線を共有している

インターネット回線を家族や同居人で共有していると、アクセスが集中するため、通信速度に影響が出るようになります。

この場合は、上り（アップロード）だけでなく下り（ダウンロード）も遅くなるのが一般的です。

複数端末を同時接続している

インターネット回線を1人で利用していても、複数台の端末を同時に接続すると通信速度に影響が出る場合があります。

パソコンやスマートフォン、タブレット、ゲーム機など複数端末をインターネットに同時接続する場合は注意しましょう。

上記と同様に、上り（アップロード）と下り（ダウンロード）のそれぞれが遅くなる場合があります。

無線接続している

一般的に有線接続よりも無線接続の方が遅く、接続も不安定になりやすいです。その理由は、壁などの障害物で電波が弱まったり、ほかのWi-Fi電波と干渉したりするからです。

この場合も上り（アップロード）・下り（ダウンロード）に影響が出るようになります。

LANケーブルに問題がある

有線接続の場合、Wi-Fi接続のようなリスクがありませんが、LANケーブルの劣化や断線している場合は要注意です。

上り（アップロード）と下り（ダウンロード）でそれぞれ通信速度が遅くなる場合がありますし、規格が古いと速度も制限されてしまいます。現在使用しているLANケーブルの規格を確認してください。

◆LANケーブル規格一覧

カテゴリー表記	最大転送速度
カテゴリー5	100Mbps
カテゴリー5e	1Gbps
カテゴリー6	1Gbps
カテゴリー6A	10Gbps
カテゴリー7	10Gbps
カテゴリー7A	10Gbps
カテゴリー8	40Gbps

LANケーブルのカテゴリー名は本体に記載されています。カテゴリー5e以降のLANケーブルが1Gbps以上の速度を提供可能です。

速度制限を受けている

契約先のインターネット回線で速度制限を受けると、通信速度が遅くなります。上り（アップロード）だけでなく下り（ダウンロード）の通信速度も低下します。

速度制限を受けるのは、上りと下りの通信量の合計値が所定の値を超えたときです。

モバイルWi-Fiルーターなどは、1カ月の通信容量が決まっているため、注意しましょう。

インターネット回線に障害が起きている

インターネット回線は、サーバーの問題や天候の影響で通信障害が起きる場合があります。

そのケースでも、上り（アップロード）と下り（ダウンロード）の通信速度は遅くなりますし、場合によっては通信ができなくなるでしょう。

公式サイトから障害やトラブルの情報が出ていないか確認してください。

上り（アップロード）が遅いときの5つの改善方法

上り（アップロード）が遅いときは、以下の改善方法を試してみましょう。

• ほかの利用者との利用時間をずらす
• 接続端末を減らす
• 有線接続に変更してみる
• 処理が完了するまで待つ
• 上り（アップロード）速度の速い回線に乗り換える

いずれも下り（ダウンロード）速度も改善できる方法です。それぞれ見ていきましょう。

ほかの利用者との利用時間をずらす

インターネット回線を共有している場合は、ほかの利用者との時間をずらすことで通信速度が改善しやすくなります。

一般的にインターネット回線は夜18:00～24:00に混み合うため、その時間帯以外に利用するのがよいでしょう。

接続端末を減らす

インターネットに同時接続する端末数を減らすだけで、通信速度を改善できる場合があります。

常に同時に複数台を接続している端末があれば、まずは1台減らすことから始めてみてください。

有線接続に変更してみる

有線接続の方が速く安定しやすいため、通信速度を向上させたい方はLANケーブルを用意しましょう。

処理が完了するまで待つ

改善方法とは言えませんが、アップロードは待てば完了します。上記3つの改善方法を実施しても解決しなければ、割り切って待つことも有効です。

また、複数のデータをZIP形式でアップロードするなど、データの圧縮によって処理時間を短くすることもできるので、試してみてください。

上り（アップロード）速度の速い回線に乗り換える

先述のとおりインターネット回線の種類によっては、上り（アップロード）の最大通信速度が下り（ダウンロード）よりも遅い場合があるため、改善したい場合は乗り換えを検討しましょう。

eo光では、10ギガ・5ギガ・1ギガのコースがあります。いずれも上下の最大通信速度は同じなので、乗り換え先の候補として検討するのはおすすめです。

eo光の通信速度は上り下りとも1Gbps～10Gbpsに対応

インターネット回線とそのプランの選択は、アップロード速度に大きな影響を及ぼします。

そのため、どれを選択するかが重要といえるでしょう。

関西圏で人気の光回線サービス「eo光」は、上り（アップロード）・下り（ダウンロード）ともに、同じ通信速度のプランを取り扱っています。

そのため、上りの通信速度を改善したい方にはピッタリです。

ほかにも以下の理由でおすすめです。

• 自社で回線設備を保有しており、すみやかに増強できる
• 1Gbpsよりも速いコースを取り扱っているから

自社で回線設備を保有しており、すみやかに増強できるから

eo光は自社で光ファイバーを敷設して提供しています。

そのため、回線の混雑状況を把握してすみやかに回線の増強に取り組めるため、通信の安定性を維持することが可能です。

通信障害が発生したときも迅速な対応ができる点も安心できます。

1Gbpsよりも速いコースを取り扱っているから

最大通信速度概ね10Gbpsや5Gbpsのコースがeo光にはあります。

上り（アップロード）・下り（ダウンロード）でも最大概ね10Gbpsと5Gbpsを利用可能です。

より安定して高速な通信環境に乗り換えしたい方には向いています。

eo光の通信速度の詳細については、以下で解説しているのでぜひ参考にしてください。

関連記事：eo光の通信速度は？速さや安定性、速度が遅いときの対処法についても解説

上り（アップロード）速度に関するよくある質問

最後に、上りの通信速度に関するよくある質問をまとめました。

上り（アップロード）速度と下り（ダウンロード）速度の違いは何ですか？

上りの通信速度は端末からサーバーにデータを送信する通信速度で、下りの通信速度はサーバーから端末にデータを送信する通信速度です。

例えば、会議の議事録を会社の共有ファイルにアップロードするとします。議事録のデータを共有ファイルに格納するときにアップロード速度が重要となり、アップロードされた議事録をダウンロードするときに下りの速度が大切となります。

有線接続で上り（アップロード）速度が遅いときはどうすればよいでしょうか？

有線接続をしても上り速度が遅いときは、LANケーブルの状態を確認してください。断線していたり、劣化していたりすれば規格を考慮したうえで新しいものに交換しましょう。

また、インターネット回線を乗り換えるのも有効です。最大通信速度が上下で10Gbpsや5Gbpsの光回線サービスも増えています。

まとめ：上りだけが遅い原因は限定的

上りだけが遅い原因は、上りだけ最大速度が遅いインターネット回線を利用している場合が考えられます。

最大通信速度下り1Gbpsでも、上りが100Mbpsといったケースがあるため、もしそのようなインターネット回線を利用している場合は、他社に乗り換えるのはいかがでしょうか？

関西圏ではeo光がおすすめです。上下とも最大通信速度は同じのうえ、地域によっては10Gbpsや5Gbpsのプランも利用できます。

新規申し込み時のキャンペーンや特典も多数用意しているほか、auやUQ mobile、mineoのスマートフォンとのセット割も適用可能です。ぜひこの機会に検討してみてください。

サービスページ：eo光ネット（戸建て向け）｜光回線のeo光 [イオ] 公式サイト