更新日:2023/12/08
光回線

光回線用のコンセント「光コンセント」とは?ある場合・ない場合の対応や探し方も紹介

光回線用のコンセント「光コンセント」とは?ある場合・ない場合の対応や探し方も紹介

一般的に、光回線を利用するには光コンセントを設置する場合が多いです。光コンセントがない場合は設置工事を行い、光回線が利用できるように環境を整えなければいけません。

ここでは、光コンセントの種類や使用可能か調べる方法についてご紹介します。また、光コンセントに関する疑問にもお答えしていますので、光コンセント設置の際にぜひ参考にしてみてください。

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目次

「光コンセント」とは?

光コンセントとは、光ファイバーとONU(光回線終端装置)を接続するための差し込み口です。電柱から光ファイバーを引き込み、光コンセントを宅内に整備し、部屋に設置したONUとケーブルで接続すれば、光回線を利用できるようになります。

光回線用のコンセント「光コンセント」とは?

光コンセントには、電源用のコンセントと一体になっているものと、分離しているものとの2タイプがあります。

いずれにも光ファイバーケーブルの挿し込み口があり、ONUからケーブルを繋いで使用しますが、光コンセントがあればすべての光回線が使えるわけではないので注意しましょう。光コンセントは回線事業者によって異なる場合がありますので、自宅に設置されている光コンセントがどの回線事業者のものなのか、利用できる光回線はどのサービスなのかをあらかじめ確認することが大切です。

光コンセントとLANコンセント・モジュラージャックの違い

壁に設置された電気コンセント以外の挿し込み口については、光コンセントのほかLANコンセントやモジュラージャックなどがあります。

ここからは光コンセント以外の挿し込み口について解説します。

LANコンセントとは

LANコンセントは、LANケーブル用の接続口です。挿し込み口付近に「LAN」と書かれているのが目印です。

LANコンセントとは

LANコンセントは、主に光回線導入済みのマンションに設置されます。光回線に必要な光ファイバーは共用部まで引き込まれており、共用部と各戸をLAN配線方式で接続する際に使います。

このLAN配線方式では、マンション自体には光回線が導入されているものの、LANケーブルを経由すると通信速度が落ちるため、全て光ファイバーケーブルで構成されている光配線方式よりもインターネットの速度は遅くなります。

モジュラージャックとは

モジュラージャックは、電話線の接続口です。LANコンセントと似た形状をしていますが、挿し込み口の大きさがLANケーブルよりやや小さくできています。

モジュラージャックとは

モジュラージャックは電話機を接続して通話に利用するほか、屋内のインターネット接続に利用される場合もあります。

電話線を使ったインターネット接続は、VDSL方式と呼ばれます。光回線導入済みのマンションでは、共用部まで引き込まれた光回線を電話線を通じて各戸のモジュラージャックまで配線します。

LAN配線方式同様、VDSL方式のインターネット接続も通信速度が遅くなりやすいといえます。

光コンセントは主に2種類

光コンセントは主に2種類

光コンセントは主に一体型と分離型の2種類に分けられます。それぞれの特徴を比較してみましょう。

一体型

一体型

一体型の場合、電気やテレビ用の同軸ケーブル、LANケーブルなどのコンセントと光コンセントが一体となっています。プレートの左右どちらかに光コンセントがついているのが特徴です。また、プレートの数が異なるとコンセントの面積が広くなります。

プレートの数は1連、2連、3連の3パターンが存在し、数が多いほどコンセントの種類を増やせます。一体型の光コンセントを設置したい場合は、他にどのようなコンセントがあれば便利かよく検討しましょう。

また、一体型は後から設置するのが難しいタイプの光コンセントであるため、住宅を新築するのであれば設計の段階で考慮しておくのがおすすめです。

分離型

分離型

分離型の場合、通常のコンセントとは別に光コンセントが設置されます。分離型の光コンセントは前面に電気コンセントなどの差し込み口がないのが特徴です。

一体型と異なるのは、主に光ファイバーケーブルの引き込み方法です。一体型は電話線などを通す配管の先に設置されていることが多いため、同じ配管に光ファイバーケーブルを通します。一方分離型のコンセントが設置されている場合は、配管を通さずに引き込んでいる場合が多いです。具体的にはエアコンのダクトや窓から引き込まれていたり、まれに壁に直接空けた穴から引き込まれていたりします。

光コンセントの探し方

光コンセントがあるかどうか探すときは、以下の3つを確認しましょう。

  • 一般的なコンセントと形が異なるコンセントを探す
  • 「光」「光コンセントSC」の文字があるか確認する
  • 見当たらなければエアコンダクト周辺を探す

それぞれどのようなことに気をつけたらよいのか解説していきます。

一般的なコンセントと形が異なるコンセントを探す

一般的なコンセントには電源コードのプラグを差し込む穴が開いています。コンセントのプレートは、プラグの差し込み口に加え、固定電話などに使われるモジュラージャックの差し込み口があるものもあります。

一方、光コンセント自体にはプラグを差し込む穴が開いておらず、下部にONUのケーブルを差し込んで使います。そのため、見た目は一般的なコンセントに比べて非常にシンプルです。

一般的なコンセントの端に突起物が付いている場合は、一体型の光コンセントである可能性が高いです。また、長方形のものが壁に設置されている場合は、分離型の光コンセントである可能性があるので他に特徴がないか確認してみましょう。

「光」「光コンセントSC」の文字があるか確認する

光コンセントには「光」や「光コンセントSC」などの文字が書かれています。「光」と「光コンセントSC」はどちらも光コンセントであることを表していて、仕組みや役割はまったく一緒です。コンセントの表面にどちらかの文字が記載されていないか確認しましょう。

見当たらなければエアコンダクトの周辺を探す

光回線工事では基本的に電話線などを通すための配管を使用しますが、以下のような理由で電話線の配管が利用できない場合もあります。

  • 配管が通っていない
  • 配管が曲がっている
  • 配管内が電話線などのケーブル類で埋まっている
  • 配管の老朽化

電話線の配管が使えない場合は、エアコンダクトを利用する場合があります。エアコンダクトから光ファイバーを引き込むケースはそれほど多くありませんが、通常のコンセントしか見つからない場合は、念のためにエアコンダクト周辺を確認するとよいでしょう。

光コンセントがある場合に使えるか確認する方法

光コンセントがある場合に使えるか確認する方法

賃貸や中古の戸建て住宅で、前の入居者が設置した光ファイバーケーブルや光コンセントがそのまま残されている場合は、工事なしで光回線が使える可能性があります。「光コンセントの探し方」を参考にし、光コンセントの有無を確認しましょう。

もし光コンセントや光ファイバーケーブルが残っており、導入済みの光回線を提供していた事業者と再度契約するのであれば、派遣工事なしで光回線によるインターネットを利用できる可能性があります。

立ち会いが不要な場合は自宅でONUと光コンセントを接続するだけです。

ただし、光コンセントがあるからといって必ずしも光回線が利用可能とは限りません。光コンセントだけを残して光ファイバーは撤去されている場合もあります。また、光コンセントと光ファイバーケーブルが共に残っている場合でも、契約しようとしている回線事業者と違う会社が設置したものであれば、活用できない場合があります。

設置されている光コンセントが使用可能な状態か確認するためには、オーナーや不動産会社、回線事業者などに問い合わせるのがよいでしょう。

また集合住宅の場合は、回線事業者の公式サイトで光回線の導入工事が済んでいるか確認することができます。住所を入力するだけで調べられるので、今すぐ知りたい方はお試しください。

導入マンション検索はこちらからご確認いただけます。

光コンセントがない場合は工事が必要

光コンセントがない場合は工事が必要

自宅に光コンセントが設置されていない場合は、光回線の契約をすれば、開通工事とともに光コンセントも設置してもらえる場合があります

光回線の開通工事は、建物が戸建てか集合住宅かで異なります。

戸建ての光回線開通工事

戸建て住宅の場合、最寄りの電柱まで来ている光ファイバーケーブルを宅内に引き込み、光コンセントを取り付ける工事を行います。

光ファイバーケーブルを引き込む際は、まず固定する金具を住宅の外壁に取り付ける必要があります。

住宅内へは、基本的に既設の配管を通して引き込みます。ただし「配管に空きがない」「電柱の位置が遠い」などの理由で通すことができない場合は、エアコンダクトや窓のほか、外壁に直径1cmほど穴を開けてケーブルを導入するケースもあります。

ケーブルを宅内へ引き込んだ後は、壁内もしくは壁伝いに光コンセントの設置場所まで通します。その後光コンセントと光ファイバーケーブルを接続し、光コンセントの設置は完了します。

開通工事後は、光コンセントとONUを接続しましょう。これで光回線インターネットを利用できるようになります。

マンション・アパートの光回線開通工事

マンションやアパートといった集合住宅では、次のように光回線の開通工事が行われます。

光回線を導入済みのマンションであれば、すでに共用部まで光ファイバーケーブルが引き込まれています。

宅内工事では光コンセントを設置した上で、ONUを接続し接続試験を行います。またすでに光コンセントが設置されている場合は、工事員による開通工事が不要となる場合もあります。

工事が必要かどうかわからない、利用できる回線事業者がわからない時などは、管理会社やオーナーに問い合わせてみてください。

光回線の工事については、以下の記事で詳しく解説しています。

光コンセントに関するよくある疑問

光コンセントは自分で設置できるか?

光コンセントは自分で設置することはできません。自分でできるのは、ONU側のケーブルの脱着のみになります。

光コンセントの設置には専門的な資格が必要で、光ファイバーケーブルの引き込みや屋内配線など、専門的な技術が求められます。

また、光コンセントの設置費用は、ほとんどの場合光回線引き込み工事費用に含まれますので、専門の工事担当者に任せたほうが安心です。

光コンセントの新設におすすめの場所は?

光コンセントは、できるだけ家の中心に設置すると良いでしょう。

光コンセントの近くにはONUやWi-Fiルーターを設置することになります。Wi-Fiルーターから出る電波は同心円状に広がりますので家の中心に近い位置に置くほど、家全体の電波が安定しやすくなります。そのため光コンセントも家の中心に設置しておいた方が安心です。

ただしWi-Fiルーターの電波が干渉を受けやすくなりますので、キッチンや水回りに近い場所は避けて設置するようにしましょう。

光コンセントは増設できるのか?

基本的に光コンセントは1契約につき1つしか設置できません。光回線を複数契約すれば、契約数と同じ数の光コンセントを設置することは可能です。しかし、光回線を複数契約したり光コンセントを複数設置したりすることにメリットはなく、費用がかかるだけになってしまいます。

インターネットに接続できる範囲を拡大したいと考えているのであれば、中継機やメッシュWi-Fiルーターを使用するのがオススメです。これらの周辺機器を導入することで自宅の隅々にまで電波を届け、快適なインターネット環境をつくることができます。

中継機やメッシュWi-Fiについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

光コンセントの設置場所は移動できるのか?

光コンセントの設置場所を移動することは可能です。しかし、移動するためには光ファイバーの引き直し工事が必要になるため、費用や手間を考えるとオススメはできません。

光コンセントは自身で簡単に移動できるものではなく、専門の資格を持った工事担当者に依頼する必要があります。新築時や物件購入時などに設置する場合は、設置場所をよく検討しましょう。

光コンセントは引越し時に撤去しなければならない?

引越しと同時に解約する場合、レンタル機器は回線事業者に返却する必要があります。しかし、光ファイバーや光コンセントについては必ず撤去しなければならないということはありません。残しておくことで次の居住者がスムーズに光回線を導入できるというメリットもあります。

ただし、賃貸の場合で、オーナーや管理会社が撤去を希望し、原状回復義務が発生するケースは撤去工事が必要です。撤去作業のうち、ONUやルーターの取り外しは自分でも行えますが、光コンセントの撤去は専門的な資格が必要になりますので、事前に回線事業者へ相談しましょう。また、回線事業者による撤去工事は工事費用が発生するため注意してください。

光コンセントを設置し光回線で快適なインターネット環境を手に入れよう

光コンセントを設置し光回線で快適なインターネット環境を手に入れよう

光コンセントは日常的に使用するコンセントではないため、意識して見たことがない方も多いでしょう。光回線を利用する前に光コンセントの有無を確認しておけば、光回線の契約がスムーズになります。光コンセントが見つからない場合は、今回ご紹介した光コンセントの探し方や特徴の違いを参考にしてみてください。

また、光コンセントの増設や撤去などは状況に応じて検討するのがオススメです。賃貸住宅の場合は、光回線の契約や工事の前に必ずオーナーや管理会社から許可をもらいましょう。

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