更新日:2025/03/21
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Wi-Fi 6とは?メリットやWi-Fi 5や5Gとの違いをわかりやすく解説

Wi-Fi 6とは?メリットやWi-Fi 5や5Gとの違いをわかりやすく解説

Wi-Fiはパソコンや家電など複数台の機器を接続することができ、ルーターから離れていてもインターネットを利用できる便利な機能です。しかし接続する台数が多かったり、ルーターから距離が遠かったりすると、通信速度が遅くなってしまうケースが少なくありません。

そんななか、注目を集めているのが、国内でも順調に普及が進められている「Wi-Fi 6」です。

Wi-Fi 6を利用すると、パソコンやスマートフォンで安定した高速通信が可能になりますが、導入を検討している方のなかには、Wi-Fi 6の特徴を理解できていない方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、Wi-Fi 6の特徴や利用するメリット、5Gとの違いをご紹介します。快適なインターネット環境を構築したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

Wi-Fi 6とは?

Wi-Fi 6とは?

まずはWi-Fi 6の特徴や採用された新技術など、Wi-Fi 6に関する基礎知識をご紹介します。これまでに登場したWi-Fi規格についても表にまとめて紹介しているので、それぞれ見ていきましょう。

Wi-Fi 6とは

Wi-Fiにはいくつかの規格があり、2023年3月までに計7つの規格が登場しています。また、第4世代からはわかりやすいように、「Wi-Fi 4」「Wi-Fi 5」......と、世代ごとの数字で呼称されるようにもなりました。つまり、Wi-Fi 6は、「第6世代のWi-Fi規格」を表す言葉です。

なお、「Wi-Fi+数字」の組み合わせはあくまで世代を表す呼称であり、正式な規格名は「IEE 802.11+アルファベット」の組み合わせで表現されます。例えば、Wi-Fi 6の正式な規格名は「IEE 802.11ax」です。

それぞれの規格における規格名・呼称や、最大通信速度は以下のとおりです。

世代 規格名 周波数 最大通信速度 呼称
第1世代 IEEE 802.11 2.4GHz帯 2Mbps -
第2世代 IEEE 802.11a 5GHz帯 54Mbps -
IEEE 802.11b 2.4GHz帯 11Mbps
第3世代 IEEE 802.11g 2.4GHz帯 54Mbps -
第4世代 IEEE 802.11n 2.4GHz帯/
5GHz帯
660Mbps Wi-Fi 4
第5世代 IEEE 802.11ac 5GHz帯 6.9Gbps Wi-Fi 5
第6世代 IEEE 802.11ax 2.4GHz帯/
5GHz帯
9.6Gbps Wi-Fi 6
2.4GHz帯/
5GHz帯/
6GHz帯
Wi-Fi 6E
第7世代 IEEE 802.11be 2.4GHz帯/
5GHz帯/
6GHz帯
46Gbps Wi-Fi 7

上記のとおり規格が新しくなるたびに最大通信速度が向上していることが分かります。

2025年3月現在の最新規格はWi-Fi 7ですが、日本ではまだあまり普及していません。本格的に普及している中で最速のものは、従来の周波数帯に加え6GHz帯を利用できるようになったWi-Fi 6Eといえるでしょう。

Wi-Fi 6の特徴

Wi-Fi 6の特徴は、最大通信速度が9.6Gbpsと高速であることです。Wi-Fi 5の最大通信速度と比較すると、Wi-Fi 6は約1.4倍の高速通信を誇ります。

Wi-Fi 6に採用された技術

Wi-Fi 6に採用された技術

Wi-Fi 6は電波を効率よく活用することのできる「OFDMA」という技術を採用しています。一つの周波数帯を細かく分割した帯域がそれぞれの端末の通信量に応じて割り当てられるので、端末が多数繋げられている状況であっても無駄のない通信を行うことができます。

また、通信環境が混雑していても効率良く通信を行える「Spatial Reuse」のほか、通信を行わない時は端末側の通信機能をスリープ状態にする「TWT」という技術を採用しています。こうした新技術によって、Wi-Fi 6はこれまでのWi-Fiにはない省エネを実現しました。

「Wi-Fi」はブランド名

前述のとおり、Wi-Fiの規格の正式名称は「IEEE 802.11」とアルファベットの組み合わせにより表されます。IEEEとは、Wi-Fiの規格を定めている米国電気電子学会(Institute of Electrical and Electronics Engineers)の略称です。

しかし、IEEEから始まる規格名は一般には浸透しにくい名称であるため、「Wi-Fi Alliance」という団体によりブランド名である「Wi-Fi」という名称が付けられました。「Wi-Fi Alliance」は無線LANの普及を目的とした団体で、Wi-Fiという名称の権利を持っています。

Wi-Fi 6を利用するメリット4つ

Wi-Fi 6を利用するメリット4つ

ここからは、Wi-Fi 6を利用する主なメリットを4つご紹介します。具体的な利用シーンの例も挙げているので、ぜひ参考にしてみてください。

1. 安定した高速通信が可能

Wi-Fi 6を利用するメリットは、高速かつ安定した通信が可能になることです。

Wi-Fi 6は、一つ前の規格であるWi-Fi 5と比べて、最大通信速度(理論値)が約1.4倍となっています。大容量のデータも高速で通信できるため、オンラインゲーム中に画面がカクカクしたり、動画視聴中に映像が止まったりするなど、インターネット通信によくある悩みを解消できます。在宅勤務が多く、自宅からテレビ会議やウェビナーなどに参加する方にもおすすめです。

2. 通信が混雑しにくい

Wi-Fi 6を利用するメリットとして、複数の端末が接続している時の混雑に強いことも挙げられます。Wi-Fi 6に採用された新しい技術によって、複数の端末を同時接続しても順番待ちの時間が発生せず、快適な通信環境を実現できるようになりました。

スマートフォンやパソコンを複数同時に接続しても通信が不安定になりにくいため、家族みんなで快適にインターネットを利用できるでしょう。また、家庭用ゲーム機やIoT家電など、インターネット接続に対応した機器を多く使用している方にもおすすめです。

特に、IoT機器やスマート家電を導入し、自宅をスマートホーム化したいと考えている方は、Wi-Fi 6を利用することで、ストレスのない通信を行えるようになります。

3. 消費電力を抑えられる

Wi-Fi 6には、通信を行わない時は端末側をスリープモードにする「TWT」という技術が採用されています。この技術によって、端末ごとに起動タイミングをコントロールできるようになり、端末の省エネ化を実現できるようになりました。

4. セキュリティー面が強化される

Wi-Fi 6はセキュリティー面が強化されており、通信の盗聴や改ざんをはじめとする攻撃への防護性が格段に向上しています。

Wi-Fi 6に組み込まれているのは、WPA3というセキュリティー規格です。WPA3は大きく2種類に分けられ、個人向けの「WPA3-Personal」と、企業向けの「WPA3-Enterprise」があります。WPA3-Personal は、ユーザー指定のパスワードが簡単なものであっても、強固なセキュリティーが担保されているのが特徴です。またWPA3-Enterpriseは、アメリカの国家安全保障局(NSA)で採用されるほど強固な暗号化アルゴリズムです。

Wi-Fi 6を導入しても意味がない?デメリットや注意点を解説

Wi-Fi 6を導入しても意味がない?デメリットや注意点を解説

Wi-Fi 6の導入を検討する際は、以下のようなデメリットや注意点があることを把握しておきましょう。

Wi-Fi 6で通信するには対応端末が必要

Wi-Fi 6のメリットを存分に活かすためには、Wi-Fiルーターをはじめとする周辺機器や、パソコン・スマートフォンなどの接続端末をWi-Fi 6に対応したもので揃える必要があり、準備に手間がかかります。加えて、Wi-Fi 6は比較的新しい規格であるため、Wi-Fi 6に対応した周辺機器や接続端末は高価になりやすく、導入コストが高くなりがちです。

Wi-Fi 6は大容量通信が必要なオンラインゲームやオンライン会議、4Kなどの高画質動画の視聴を行う方にはおすすめですが、インターネットの用途がネットサーフィンやメッセージ送信程度であれば、Wi-Fi 4やWi-Fi 5などの規格でも十分快適に利用できます。

普段の使い方や接続端末の台数などを考慮したうえで、Wi-Fi 4やWi-Fi 5に不便を感じるようであれば、Wi-Fi 6の導入を検討してみてもよいでしょう。

LANケーブルはCAT6A以上を検討する

LANケーブルには「カテゴリ」と呼ばれる規格があり、「CAT+数字」と表記されます。LANケーブルは、カテゴリの数字が大きいものほど、理論上の最大通信速度が高くなります。

規格名(カテゴリ) 最大通信速度 伝送帯域
CAT5 100Mbps 100MHz
CAT5e 1Gbps
CAT6 250MHz
CAT6A 10Gbps 500MHz
CAT7 600MHz
CAT8 40Gbps 2000MHz

Wi-Fi 6を利用する場合、ルーターやONUなどの機器同士を繋ぐLANケーブルは、CAT6以上のものがおすすめです。それよりも前の規格のものを使用すると、Wi-Fi 6のポテンシャルを活かしきれない可能性があります。

Wi-Fi 6と従来のWi-Fiの違い

ここまでお伝えしてきたとおり、Wi-Fi 6はそれまでの規格と比べて最大通信速度が速いのも特徴です。さらに、Wi-Fi 6は従来と比べて、最大通信速度の実効性が高い傾向があります。規格ごとの最大通信速度はあくまで理論上の数値であり、実際の通信速度は利用環境に左右されます。そのため、最大通信速度の理論値と実測値には、大きな差が生じるケースも珍しくありません。

Wi-Fi 6はこの差を小さくすることを目標に開発されているため、実際の利用シーンでも高速通信を期待できます。

Wi-Fi 6と比べられる5Gとは?

Wi-Fi 6と比べられる5Gとは?

Wi-Fi 6について調べている方のなかには、5Gとの違いが気になっている方も多いのではないでしょうか?

ここからはWi-Fi 6と比較されがちな5Gの特徴や、Wi-Fi 6との違いをご紹介します。

5Gの特徴

5Gとは、2020年にサービスが開始された第5世代移動通信システムのことです。現在主流となっている4Gに代わる通信システムで、Wi-Fi 6と同じく高速大容量通信を実現できます。

また、5Gは4Gに比べて通信の遅延が起こりにくいうえに、4Gの約40倍もの機器の同時接続が可能です。

Wi-Fi 6と5Gの違い

Wi-Fi 6と5Gは通信速度の理論値が近いため、高速での通信が可能な点では共通しています。しかし、Wi-Fi 6と5Gは使用するシーンが異なります。Wi-Fi 6は固定回線にルーターを繋げて利用するため、自宅やオフィスなどルーターの電波の届く範囲が限定されている屋内での使用となるのに対し、基地局から広範囲にサービスが提供されている5Gは、電波の届く範囲であればどこでも利用することができます。

光回線と組み合わせて利用するのが一般的なWi-Fi 6は、ルーターまでは有線であるため安定した通信が可能ですが、ルーターの置き場所によってはWi-Fiの電波が不安定になることがあるので注意が必要です。また、5Gは持ち歩きができ、手軽に利用できますが、通信の安定性は基地局との距離や障害物の有無などの環境に左右されるため、速度が遅く感じることがあります。

このようにWi-Fi 6と5Gにはそれぞれメリット・デメリットがあり、併用することで弱点を補い合うことが可能です。今後Wi-Fi 6と5Gが共存することで、より快適なインターネット環境を実現できると期待されています。

光回線と5Gの違いや、おすすめの使い方については以下の記事で詳しく紹介しています。

Wi-Fi 6を利用する方法

Wi-Fi 6を利用する方法

ここまでWi-Fi 6の特徴や利用するメリットを紹介してきましたが、Wi-Fi 6を利用するためには何が必要で、どういったポイントを押さえれば良いのでしょうか。

Wi-Fi 6を利用する方法や用意するべき機器についてご紹介します。

Wi-Fi 6に対応したデバイスと機器を用意する

Wi-Fi 6を利用するには、Wi-Fi 6に対応したデバイス・機器・ルーターを用意する必要があります。どれかひとつでもWi-Fi 6に対応していなければ利用することができないので注意が必要です。

Wi-Fi 6に対応しているかどうかは、それぞれの製品に記載されている対応無線LAN規格で確認できます。Wi-Fi 6対応の製品には、「Wi-Fi 6」「Wi-Fi CERTIFIED 6」「11ax」などの記載があり、スマートフォンの場合はWi-Fi 6に接続した時にWi-Fiマークの横に数字の6が表示されます。

なお、Wi-Fi 6に対応している製品は2019年以降に発売されたモデルに限られます。ちなみに、iOSならiPhone11シリーズやiPhone SE(第2世代)といったiPhone11以降のモデル、Android端末ならGalaxy 20 5G、AQUOS R5GなどがWi-Fi 6に対応しています。それ以前のモデルはWi-Fi 6に対応していないため、あらかじめ確認しておきましょう。

Wi-Fi 6対応のWi-Fiルーターは、Wi-Fi 5やWi-Fi 4対応のパソコンやスマートフォンとも接続できます。そのため、Wi-FiルーターをWi-Fi 6対応のものに買い替えても、今使っているデバイスを接続できなくなるわけではありません。その場合は、古いほうのWi-Fi規格で、これまでどおりインターネット通信を利用できます。

おすすめはメッシュWi-Fiルーター

Wi-Fi 6というだけでも通信速度に期待できますが、さらに電波が届く範囲を拡大してストレスなくWi-Fiを利用したいなら「メッシュWi-Fiルーター」がおすすめです。

メッシュWi-Fiを設置すると、親と子の関係にあるルーターが連携して電波の範囲を拡大するため、一軒家などで電波の届きにくい部屋でも安定してWi-Fiを利用することができます。

メッシュWi-Fiルーターについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。

まとめ:Wi-Fi 6に対応したeoメッシュWi-Fiで快適なインターネット環境を!

まとめ:Wi-Fi 6に対応したeoメッシュWi-Fiで快適なインターネット環境を!

Wi-Fi 6は第6世代のWi-Fi規格であり、Wi-Fi 5と比較すると約1.4倍の高速通信を誇ります。また、Wi-Fi 6は新技術を採用することで複数の端末を同時接続しても通信が混雑しにくく、省エネ機能やセキュリティー面の強化といった特長まで持ち合わせています。

なお関西圏で光回線を展開しているeo光では、Wi-Fi 6対応の「eoメッシュWi-Fiレンタルサービス」を提供しています。月額550円でメッシュWi-Fiルーター(メインルーター1台、サテライトルーター1台)をレンタルできるサービスです。電波の範囲を拡げたければ1台当たり月額料金+275円で追加レンタルでき、最大5台までレンタル可能です。

eo光のメッシュWi-Fiについては、こちらのページをご覧ください。

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