更新日:2025/08/29
光回線

アクセスポイントとルーターの違いは?中継機やハブとの違いもわかりやすく解説

アクセスポイントとルーターの違いは?中継機やハブとの違いもわかりやすく解説

アクセスポイントは、無線LANの電波を発信し、デバイスをネットワークに接続する機器です。 一方、ルーターは、複数のデバイスをインターネットに接続し、データの送受信を管理します。

一般的な無線LANルーターは、これら両方の機能を備えています。 家庭での利用には、無線LANルーターが便利で、配線もシンプルに保てます。 選ぶ際は、家の間取りや接続台数、通信速度を考慮すると良いでしょう。

本記事では、アクセスポイントとルーターを中心に、中継機やハブなど、混同されがちなネットワーク周辺機器の違いを解説します。それぞれの役割を把握して、快適なインターネット環境を構築しましょう。

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目次

アクセスポイントとルーターの違い

アクセスポイントとルーターの違い

光回線を利用する場合、光の信号をLANの電気信号に変換するONUという機器が、ご利用の回線事業者によって工事の際に設置されます。

パソコンとONUを直接つなげば、インターネットを利用すること自体は可能です。しかし、それでは、つないでいるパソコン1台しかインターネットを利用することができません。また、パソコンとONUを有線LANケーブルで物理的につなぐ必要があるため、パソコンを利用できる場所も限られてしまいます。

さらに、ルーターを介さないために最低限の防御機能(ファイアウォールなど)が働かず、外部から不正アクセスを受けるリスクが高まります。加えて、ONU自体に脆弱性が見つかった場合も、接続しているパソコンが直接影響を受ける可能性があるため、セキュリティー面でも注意が必要です。

そこで使用するのが、「アクセスポイント」や「無線LANルーター」です。

両者は混同されがちですが、それぞれ搭載されている機能が異なります。

アクセスポイント 無線LANルーター
ルーター機能
アクセスポイント機能
ファイアウォール機能
イーサネットスイッチ機能(ハブ機能)

ここからは、それぞれの機器についてさらに詳しく解説していきます。

アクセスポイントとは?

アクセスポイントとは、簡単にいうと「Wi-Fiの電波を送受信する機能」を持つ機器のことです。

パソコンやスマートフォンなどのデバイスにWi-Fiの電波を飛ばすことで、ルーターとデバイスを無線でつなぐ橋渡しとしての機能を持ちます。一般家庭ではそれほど利用頻度は高くないものの、商業施設やオフィスなど利用端末が多い環境では、複数のアクセスポイントを設置することでネットワークの範囲を拡張できます。

なお、アクセスポイントはローカルネットワークを構築できるものの、それ単体ではインターネットを利用することはできません。

インターネットを利用するためには、別途ルーターを用意し、ONUとルーターを接続する必要があります。

アクセスポイントと間違えられやすい無線ルーター

ルーターとは、簡単にいうと複数の端末をインターネットにつなぐための機器のことです。

自宅など、特定の環境のなかだけで使用できるIPアドレスをそれぞれの端末に発行することで、複数のパソコンやスマートフォンを同時にインターネットに接続できるようにします。

アクセスポイントの主な役割は「Wi-Fiの通信エリアを構築すること」である一方で、ルーターの主な役割は、「ローカルネットワークをインターネットに接続すること」です。

また、ルーターには有線で接続する「有線LANルーター」と、無線で接続する「無線LANルーター」があり、現在、家庭用で主流となっているのは無線LANルーターです。無線LANルーターにはルーター機能とアクセスポイント機能の両方が搭載されているため、別途アクセスポイントを購入する必要がありません。

さらに、ルーターをアクセスポイントモードに切り替えると、ルーターとしての機能(トラフィック管理機能)を無効化して、アクセスポイントとして利用できます。これは、複数台のルーターを所持していて、以下のような悩みを抱えている場合に有効な使い方です。

  • 家のなかにWi-Fiの電波が届かない場所がある
  • Wi-Fiに接続できる台数を増やしたい
  • Wi-Fiの通信速度を上げたい
  • 余っているルーターを有効活用したい

なお、ルーターを複数台同時に使用するとトラブルが起こりやすいため、必ず1台以外はルーター機能をオフにするようにしましょう。

ルーターのモードは、ルーターの背面にあるスイッチで切り替えられる場合が一般的です。ただし、アクセスポイントを利用するためには、別途パソコンやスマートフォン側で接続するアクセスポイントを選択するなどの設定が必要となります。

また、ルーターには外部からの不正アクセスを防ぐ「ファイアウォール機能」や、「ハブ機能」が搭載されているタイプも少なくありません。ハブ機能については、後ほど詳しく解説します。

ルーターの種類は有線LANと無線LANの接続方法で分けられる

ルーターには有線LANルーター、無線LANルーター、モバイルWi-Fiルーター、ホームルーターの4種類があります。それぞれの特徴をまとめると、以下のとおりです。

使用回線 ルーターの種類 特徴
光回線 有線LANルーター ルーターとデバイスをLANケーブルで物理的につなぎ、インターネットを利用できる。
無線LANルーター ルーターとデバイスを無線でつなぐことで、インターネットを利用できる。多くは有線LANルーターとしても利用可能。
モバイル回線 モバイルWi-Fiルーター 持ち運び可能で、自宅だけではなく外出先でも無線でインターネットを利用できる。
ホームルーター 工事不要で、コンセントに差すだけで無線でインターネットを利用できる。

一般家庭では無線LANルーターが向いている

一般家庭では無線LANルーターが向いている

一般家庭でインターネットを無線で利用する場合は、無線LANルーターを購入またはレンタルするのがおすすめです。

無線LAN通信に必要な機能が1つにまとまっている

無線LANルーターにはルーター機能とアクセスポイント機能の両方が搭載されており、無線LAN通信に必要な機能が1つにまとまっています。設定方法も比較的簡単で、インターネットに詳しくない人も手軽に利用できるでしょう。

配線周りのごちゃつきを解消できる

ルーターやアクセスポイントをそれぞれ別々に設置する場合、機器が増えるだけでなく配線周りもごちゃつきがちです。

一方、「ルーター機能」と「アクセスポイント機能」を兼ね備える無線LANルーターなら、1台設置するだけでインターネットを無線で利用できます。機器を1つにまとめることで、配線周りをすっきりさせられるでしょう。

また、有線・無線問わず、ルーターにはハブとしての機能が備えられたタイプも多く、別途購入して設置せずとも、有線で複数の端末をつなげることが可能です。

比較的安価で手に入る

無線LANルーターはアクセスポイントと比べて普及率が高いため、幅広いラインナップから自宅に適した製品を選べます。また、比較的手頃な価格で入手できるのもポイント。アクセスポイントが必要になった場合も、基本的には無線LANルーターをアクセスポイントとして利用する方法がおすすめです。

無線LANルーターを選ぶ際のチェックポイント

無線LANルーターを選ぶ際は、以下のようなポイントをチェックするとよいでしょう。

家の間取り

Wi-Fiの電波が届く範囲には限りがあります。無線LANルーターには推奨される間取りが設定されていることも多いため、家の間取りに合わせて製品を選ぶことが大切です。その際、3LDKに居住しているなら4LDK向けを選ぶといったように、少し余裕のある製品を選ぶとよいでしょう。

接続可能台数

無線LANルーターは、製品ごとに同時に接続可能な台数が異なります。自宅にあるパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末を把握し、何台のデバイスを接続したいか確認しておきましょう。

通信速度

無線LANルーターの通信速度は、通信規格やアンテナの数によって異なります。

基本的にはアンテナの数が多いほど通信速度が速くなるため、同時に複数のデバイスを利用する場合や、離れた場所でも快適にインターネットを利用したい場合は、アンテナの本数に注意してみましょう。

また、Wi-Fiには、以下の8種類の通信規格があります。

通信規格 最大通信速度
IEEE 802.11be(Wi-Fi 7) 46 Gbps
IEEE802.11ax(Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6) 9.6Gbps
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5) 6.9Gbps
IEEE802.11n(Wi-Fi 4) 600Mbps
IEEE802.11g 54Mbps
IEEE802.11b 54Mbps
IEEE802.11a 11Mbps
IEEE802.11 2Mbps

高速通信のインターネットを利用したい場合は、最新規格である「IEEE 802.11be(Wi-Fi 7)」や、一つ前の「IEEE802.11ax(Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6)」がおすすめです。ただし、使用するデバイス側の規格を確認することも大切です。

アクセスポイントへの接続方法

アクセスポイントへの接続方法は、パソコンやスマートフォンの機種・OSの種類よって画面表示は異なりますが、基本的な手順は同じです。アクセスポイントに接続する前に、機器に記載されているネットワーク名(SSID)とパスワード(暗号化キー)を確認しておく必要があります。

パソコンでの接続方法は、以下のとおりです。

  1. タスクバーにあるWi-Fiアイコンをクリックし、Wi-Fiをオンにする
  2. 一覧から接続したいネットワーク名を選択
  3. パスワードを入力

スマートフォンの場合は、以下の流れになります。

  1. 「設定」からWi-Fiをオンにする
  2. 一覧に表示されたネットワーク名を選択
  3. パスワードを入力

なお、設定によってはネットワーク名が一覧に表示されない場合があります。その際は、手動でネットワーク名とパスワードを入力して接続することも可能です。

アクセスポイントに接続できないときは?

アクセスポイントに接続できないときは、機器周辺の環境や機器同士の位置関係などを見直してみるとよいでしょう。

Wi-Fiは電波で通信するため、アクセスポイントと端末のあいだに障害物があると接続が不安定になりやすい傾向にあります。特に、水槽や金属製の家具などは電波を遮りやすいためアクセスポイントや端末の近くに置かず、さらに壁から離れた場所に機器を設置するのが無難です。

また、電子レンジやテレビなどの家電製品による電波干渉が原因でアクセスポイントに接続できないケースもあります。さらに、アクセスポイントから端末が離れすぎている場合も、電波が届かずに接続できないことがあるでしょう。

端末をアクセスポイントに近づけると接続が改善する場合は、機器ではなく、位置関係や電波干渉が接続できない原因の可能性が高いと判断できます。

アクセスポイントの設定を見直そう

アクセスポイントの設定では、以下の点が正しくできているかどうかを再確認してみましょう。

【接続制限】

「接続制限」が設定されている場合、あらかじめ登録された機器しか接続ができません。新しく接続したい端末がある場合は、設定を解除するか、MACアドレス(Wi-Fiに接続可能な機器が持つ固有の識別番号)を登録する必要があります。

【ネットワーク名】

ネットワーク名が「非表示(ステルスモード)」になっている場合は、ネットワークを自動で検出できないことからアクセスポイントに接続されません。この場合は、設定を「表示」に変更するか、手動でネットワーク名を入力することで接続できるようになります。

アクセスポイントやルーターと中継機、ハブの違い

アクセスポイントやルーターと中継機、ハブの違い

「中継機」や「ハブ」もアクセスポイントやルーターと混同されがちですが、それぞれ異なる機能を持ちます。

中継機は無線LANの電波のエリアを広げるために使用する機器

中継機とは、無線LANの電波のエリアを広げるために使用する機器です。無線LANルーターから受け取った電波を再発信することで、電波が届く範囲を広げることができます。家の構造的に電波が届きにくい場所がある場合などは、中継機を設置することでインターネット環境を改善できるでしょう。

ハブは有線LAN接続できるデバイスの数を増やすための機器

ハブとは、有線LAN接続できるデバイスの数を増やすためのものです。コンセントにおける電源タップのような存在で、ルーターにハブを接続することで、複数の端末を有線でつなぐことができるようになります。

ただし、「配線周りのごちゃつきを解消できる」の見出しで解説したとおり、ルーターには有線LANの接続口が複数搭載され、ハブとしての機能を備えたものが多いです。そのようなルーターを活用できるようならハブの設置は不要です。

アクセスポイントやルーター等の違いまとめ

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アクセスポイント ルーターに接続することで無線の電波を発するもの。インターネットを無線で利用できるようになる。
ルーター 複数の端末をインターネットにつなぐための機器。アクセスポイントとしての機能も備えた「無線LANルーター」が主流。
中継機 無線の電波が届く範囲を広げるための機器。
ハブ 有線LANに接続できるデバイスの数を増やすための機器。

eo光なら無線ルーター機能をレンタル可能

アクセスポイントはWi-Fiの電波を飛ばす機器、ルーターは複数の端末をインターネットにつなぐ機器です。

現在主流となっている無線LANルーターにはアクセスポイントとしての機能も搭載されているため、一般家庭ではアクセスポイントは不要な場合がほとんどです。普及率も高く、ラインナップも幅広いため、利用シーンや利用環境に合わせて最適な製品を選択しましょう。

自分に合うルーターがわからない場合は、ルーターのレンタルサービスを活用するのがおすすめです。関西圏で光回線を提供するeo光では、機器のレンタルサービスをご提供しております。

「eo光多機能ルーター」は、ルーターとeo光電話アダプターが1台になった機器です。Wi-Fiが利用できる無線ルーター機能は月額105円(税込)で、eo光電話アダプター機能は月額314円(税込)でご利用いただけます。

10ギガコースおよび5ギガコースであればIEEE802.11acやaxなどの高速無線規格に対応。デバイスを複数台接続してもハイスピードでインターネットを利用できます。回線につないで電源を入れるだけで、自動的にインターネットに接続できるため、不慣れな方も安心です。

この無線ルーター機能を12カ月無料で使用できるキャンペーンも実施中なので、この機会にぜひご検討ください。

また、eo光では回線終端装置とルーターとeo光電話アダプターが一台になった「eoホームゲートウェイ(無線ルーター機能)」もご用意しております。Wi-Fi 6Eに対応しており、6GHz帯の新しい周波数を利用できるのが大きな特長です。混雑の少ない帯域を活用できるため、大容量データのやりとりやオンラインゲーム、動画配信なども快適にお楽しみいただけます。

さらにeo光では、無線ルーター機能に加えて「メッシュWi-Fi」のレンタルも行っています。

メッシュWi-Fiは、広範囲で安定した通信を実現できる機器です。複数台の機器が網目(メッシュ)のようにつながりあうことで家中どこでも快適にインターネットを利用できるようになるため、電波を通しにくい鉄筋コンクリート造のマンションや、一戸建てにお住まいの方におすすめです。

途切れにくく、高速で安定した通信環境を実現できる通信規格Wi-Fi 6(IEEE802.11ax)に対応しているので、大容量通信が必要なオンラインゲームや動画視聴も、家中どこでもサクサクお楽しみいただけます。

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