更新日:2023/12/13
光回線

ブロードバンドとは?主な種類や光回線との違いも解説

ブロードバンドとは?主な種類や光回線との違いも解説

インターネット環境を見直すためにいろいろと調べているうち、「ブロードバンド」という言葉を目にしたことはありませんか?日常生活ではあまり使われない言葉なので、「聞いたことはあるけど、どのようなものなのか分からない」という人も多いでしょう。

そこで本記事では、ブロードバンドの概要や、主な種類について詳しく解説します。光回線との違いも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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目次

そもそもブロードバンドとは?

ブロードバンドとは、高速かつ大容量の通信が可能なインターネットサービスの総称です。

「ブロードバンド(broad band:広い帯)」という名前のとおり、それまで主流だった「ナローバンド(narrow band:狭い帯)」よりもデータの送受信における周波数の帯域幅が広いサービスとして、日本では1996年に提供が開始されました。

ブロードバンドが注目された理由は、その通信速度の速さです。周波数の帯域幅が広くなると、より多量のデータを送受信量できるようになります。周波数の帯域幅の広いブロードバンドは大容量のデータをスピーディーに送受信でき、それまでのインターネットサービスとは比べものにならないほどの高速通信を実現しました。

ブロードバンドの登場以降に変わったインターネットの常識

ブロードバンドの登場以降に変わったインターネットの常識

ブロードバンドの登場により、それまでのインターネットの常識は大きく覆されました。

インターネットに常時接続

ナローバンドの時代、インターネットを利用するためにはその都度モデムを起動し、手動で回線に接続する必要がありました。パソコンで調べものをしたり、コンテンツを楽しんだりするのにも、毎回接続作業が必要だったため、現代と比較して「インターネットを利用すること」のハードルは高かったといえるでしょう。

一方、ブロードバンドはインターネットの常時接続を実現しました。パソコンを立ち上げるとすぐにインターネットに接続されるため、より多くの人が、気軽にインターネットを楽しめるようになったのです。この手軽さによって、ブロードバンドはインターネット普及に貢献したといわれています。

定額料金制

ブロードバンドの登場以前は、データ使用量に応じて料金が決まる「従量制」が一般的でした。電気やガス、水道と同じで、インターネットを利用した分だけコストが増えていく仕組みなので、通信費を抑えるためには利用時間をセーブするなどの工夫が必要だったのです。

そんななか、定額料金制のブロードバンドは、画期的なサービスとして注目を集めました。定額料金制なら、毎月一定額を支払うことで、インターネットをいつでも気軽に利用できます。定額料金制の開始により、インターネットの普及や多様化はさらに加速していきました。

ブロードバンドの普及率

令和4年に実施された「通信利用動向調査」によると、ブロードバンド回線を利用している世帯の割合は94.1%です。

なお、企業における割合も96.2%と、現代ではインターネットの利用シーンのほとんどで、ブロードバンド回線が使用されていることがわかります。

引用:令和4年通信利用動向調査の結果|総務省

ブロードバンドと光回線の違い

ブロードバンドと光回線の違い

ブロードバンドは、あくまで高速インターネットサービスの総称です。ブロードバンドにはいくつかの種類があり、そのうちのひとつが「光回線」です。

ブロードバンドに含まれるインターネット回線には光回線のほかに、「ADSL」や「ケーブルテレビ」があります。

ブロードバンドの主な種類

ブロードバンドの主な種類

ブロードバンドは、「ADSL」「光回線」「ケーブルテレビ」の3種類に分けられます。

なお、これらの回線は家庭やオフィスなど、固定の場所からインターネットにアクセスすることを目的とした「固定系ブロードバンド」の一種です。ブロードバンドにはほかにも、主にモバイル端末での利用を想定した「移動系超高速ブロードバンド」というものもあります。

ADSL

ADSLとは、アナログ電話回線を利用したインターネット回線のことです。電話回線さえあれば、回線工事不要で気軽にインターネットを利用開始できます。いまでこそ固定電話の利用者数は減少傾向にありますが、ADSLの登場当時は連絡手段のひとつとして固定電話を利用する人が多かったため、順調に普及していきました。また、それまでのインターネットサービスと比較して、リーズナブルな料金体系も普及を後押ししました。

そんなADSLですが、近年は利用者数が減少しています。ADSLはブロードバンドの一種ではあるものの、光回線やケーブルテレビと比べると通信速度が遅くなりがちです。通信速度の高速化やデータ通信料の増大に対応しきれなったこと、加えて設備の老朽化もあり、2025年にはサービスの完全終了が予告されています。

そのため、新たなサービスが登場しない限りは、今後はブロードバンドといえば光回線かケーブルテレビかの2択になるでしょう。

光回線

光回線とは、光ファイバーケーブルを用いたインターネット回線のことです。従来の電気信号よりも伝送スピードの速い光信号によってデータを伝えるため、ブロードバンドのなかでもとくに高速・大容量の通信を実現できます。

10ギガや5ギガなどの超高速回線を敷設している通信事業者も増えており、大容量の動画視聴やオンラインゲームなども快適に楽しめるでしょう。仕事や趣味でインターネットを利用することが多く、通信速度にこだわりたい人におすすめです。

光回線の普及率は年々高まり、いまやインターネット回線といえば光回線が主流となっています。

ケーブルテレビ

ケーブルテレビの回線を利用したインターネット回線のことです。ケーブルテレビを契約していれば、追加料金を支払うことでインターネットを使用できます。

ケーブルテレビも各戸付近の変換器までは「光ファイバーケーブル」を使用していますが、変換器から宅内までは同軸ケーブルを使用している場合が大半です。そのため光回線と比べると通信速度は遅くなりやすい傾向がありますが、山間部などの光回線未対応エリアでは助かる存在です。

もともとケーブルテレビは電波が届きにくい地域にテレビ放送を提供するためにはじまったサービスなので、光回線の設備が整備されていないエリアも、ケーブルテレビなら対応している可能性が高いでしょう。

自分に適したブロードバンド回線の選び方

ADSLはサービス終了が予定されているため、これからブロードバンド回線を契約する場合は、光回線かケーブルテレビのどちらかを選ぶことになります。自分に適したブロードバンド回線を選ぶためには、それぞれのメリット・デメリットをおさえることが大切です。

そこで、ここからは光回線とケーブルテレビのメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。

はじめに、光回線がおすすめな人の特徴と、ケーブルテレビがおすすめな人の特徴を簡潔にまとめました。

光回線がおすすめな人 ケーブルテレビがおすすめな人
  • 通信速度にこだわりたい
  • 動画視聴やオンラインゲームを楽しむことが多い
  • 仕事や趣味などで、自宅でインターネットを利用する時間が長い
  • 家族が多く、同時に接続するデバイスの数が多い
  • 光回線未対応エリアに住んでいる
  • ケーブルテレビでさまざまな番組を楽しみたい
  • 通信速度はほどほどでOK

以降の内容も参考に、インターネットの利用状況やライフスタイルに合わせて、最適なブロードバンド回線を選びましょう。

通信速度にこだわるなら「光回線」

光回線のメリット

光回線は高速通信を実現しやすく、インターネットの通信速度にこだわりたい人にぴったりです。また、通信の安定性が高く、複数のデバイスを同時に接続しても通信速度が下がりにくいというメリットもあります。動画視聴やオンラインゲームなどで、大容量のデータを送受信することが多い場合におすすめです。

光回線のサービスによっては、「光テレビ」や「光電話」などのオプションを利用できる場合もあります。光回線とのセット契約でおトクに利用できることもあるので、気になる人はぜひチェックしましょう。

光回線のデメリット

光回線はほとんどの地域で利用できますが、未対応のエリアもあります。そのため、居住しているエリアによっては、そもそも光回線を利用できない可能性もあるでしょう。

また、光回線は申し込みから開通工事までの期間が比較的長い傾向があります。開通工事までに1~2カ月程度かかる場合もあるため、引越しの際は計画的に申し込むことが大切です。

ADSLやケーブルテレビと比べると料金は高くなる傾向がありますが、おトクなキャンペーンが用意されていることも多いため、積極的に活用しましょう。

光回線未対応エリアなら「ケーブルテレビ」

ケーブルテレビのメリット

ケーブルテレビは、山間部などの電波が届きにくい場所にも対応していることが多く、光回線の未対応エリアでも利用できる可能性が高いでしょう。「インターネット回線を契約したいが、住んでいる場所が光回線に対応していない」という場合は、ケーブルテレビの対応エリアに含まれているかどうか確認してみてください。

同軸ケーブルを利用した回線の場合は光回線と比べると通信速度は遅くなりやすいですが、速さにあまりこだわらない人なら満足できるでしょう。

ケーブルテレビのデメリット

同軸ケーブルを利用したケーブルテレビの回線の場合は、光回線と比べて通信速度が遅くなりやすい傾向があります。そのため、以下のような人は通信速度に不満を感じる場合もあるでしょう。

  • インターネットの利用頻度が高い人
  • 大容量データ通信が必要な用途でインターネットを利用する人(オンラインゲームなど)

また、ケーブルテレビは地域に特化したサービスを提供している場合が多いため、提供エリアが限られる可能性もあります。

まとめ

まとめ

ブロードバンドとは、高速・大容量の通信を実現可能なインターネットサービスの総称です。現在インターネット回線の主流である光回線をはじめ、ADSLやケーブルテレビなどもブロードバンドの一種です。

しかし、ADSLはサービスの完全終了が予定されているため、今後家庭でブロードバンド回線を契約する場合は、光回線かケーブルテレビかの2択となります。それぞれのメリット・デメリットをおさえて、自分にとって最適なインターネット回線を選びましょう。

通信速度にこだわる人には光回線がおすすめですが、光回線の通信速度は回線事業者やプランによっても異なる場合があります。

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